音楽備忘録352 魔改造悲喜こもごも➄
今回のはほぼ全てに共通な懸案だが、買換えと修理の選択判断についてだ。
取敢えず混迷化を避けるのも兼ねてドラムスローンので進めてくが、世間の時流(特に本邦等)では政治や業界の主導もあって買換えばかりが主流だ。
旧来の経済理論だけに従えば全てのが同じ箇所で故障したりなんてしないから、その辺等で修理にはどんなに頑張ってもオーダーメイドの部分が残ってしまう。
新品なら全く同一で良いので量産効果からのコストダウンが大きく、時間効率的にも経済理論としては買換えに合理性があるのは確かだ。
だが実用内容の情報が不足してるこの手の論理には大きな欠陥があり、道具が急変する等から来る習熟その他に要すマイナス面が無視されてるのだ。
そこでまだ内容面に踏み込んで無いスローン案件から行くが、従兄の場合「フィット性」が原因でこねくり回す事となったのだ。
教室を主宰してる等で常に割とスローンも数だけは余裕があるが、暫く本気で録音する機会から遠ざかってる内に本人に最適なのの供給が疎かになってしまっていたのだ。
先生としちゃなるべく色んなイスを知ってた方が良いし、自身が演奏姿勢に少し迷ってたのもあったから余計に拍車が掛っちゃってたらしい。
その挙句いざその気になってみたら、新しいのならコレってのには浦島太郎化していた。
尤も散々試した処で既に見つかってるのを凌駕する保証は全く無いが、現状で分る範囲でだと彼にとっては「グラつき修理」が最善策と出たのだ。
それで問題となったのは補填策の寿命の短さと手間で、今回コロナ禍も含め諸事情から初めて従兄は自前に挑戦中となっている。
従前は今年が終る前には新調すると言ってたが、これが軌道に乗る様だと考えが変る可能性も否定出来ない。
要はその人にとって必然で平時のルーティーンに含められるかどうかってなもんで、それが弦や皮の交換だったら億劫がり過ぎりゃ酷い怠け者のレッテルを貼られる。
俺としては従兄の「座面回転不要」「無動揺堅持」って条件なら、脚の方を別物(それは筒です)に挿げ替えるのが最善と考えている。
しかし少なくとも従兄手持ちのお気に入り座面に買って来ただけで使えそうな「筒」なんて見当たらず、最低でも他分野から見つけ出す位はしないとどうにもならんだろう。
こうしてみれば買うったって捜索や選択の手間はある訳で、自らで手に負える方法が確立出来たらその方が確実で手っ取り早い。
他でも弦楽器のブリッジ等がもっと丈夫だったらなんて感じさせられてるが、いざそうなったら体験的には音の方で不都合が出るのが殆どだ。
幾ら丈夫で長持ちが良いったって例えばそれがネックだったら、全く握れない程太くなられても困る。
なのでイスでもDrumsetのを楽器の一部と看做すなら、多少メンテナンスに手間取ろうと相性最優先でも大いにアリだと俺は思ってる。
勿論面倒を減らしたいのは山々だが、どうせイスだけメンテナンスフリーになった処でそこかしこで放置プレイは無理なのだ。
不器用な人に無理に薦める気は毛頭無いが、特殊性(個人性)が高い分野だけにどう頑張ってもお金だけじゃ解決し切れないのも又事実だ。
買うと弄るの割合は人夫々で違ってるだろうがどっちかを完全に無くすのは、クウォリティを犠牲にしないなら不可能。
これ迄従兄も「独自の組合せを編み出す」等はやっていたが、新しい次のステップへ踏み出しつつあるって処か。
成功保証の無いお試しは気が重くなったりはするけど、試さないと知れない知識だけは誰にでも必要なんじゃないかと思うんだよな。
<つづく>
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