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2020年7月23日 (木)

音楽備忘録351 素人に可能な防音・遮音⑭

今回は敢えて素人にはほぼ不可能であろう特殊構造に言及しとくが、何の為にそれが要るのかを知るのは参考にはなるからだ。
先ずは多くの本格的な防音室はマトリョーシカちゃん人形に少し近い処があって、その殆どは部屋を箱とすれば2重に「入れ越し」になってる件から。

これは勿論音の遮断の為ではあるが、もし爆音の成分が高音だけだったらそんなのは不要だ。
頻述の如く音程が低くくなる程振動成分の含有比率は上がるので、振動が伝わらない様にすれば低音が洩れ聴こえなくなるのだ。

それには隙間だっていけないけれど、それ以上に振動成分が僅かでも伝わっちゃ困るんでがんす。
それで内箱は隙間の無い木造、外箱は鉄筋コンクリート製なのがデフォとなっている。

両方コンクリの方がもっと良さげに思うかもだが重いのを柔軟支持するのが困難なのと、慣性モーメント等も含め「振動エネルギー」が大きくなっちまうからだ。
確かに重い程振動は「し難く」はなるんだが、一度震え出してしまうと「他を揺さぶる力」が大きい。

だからもし中でBONZOがエキサイトしても微動だにしない様な箱を作れるなら別だが、可能でも恐らく非現実的な壁厚や外形・重量になっちまうだろう。
現に全く音楽では無いが以前記した高架道振動公害の例もある様に、地面の方が持たなくなるのが目に見えている。

又隙間についてはコンクリートは石膏ボード等よりは水が滲みるので分る通り、必ずしも最善では無い。
これ等から一般的には内箱ではコンクリートにするとしたら床板だけで、これは主に荷重の均等伝達を期しての措置だ。

振動の伝わり難さでは柔らかい程良いんだが、床の場合はそれだと特定部位にだけ重さが作用し易くなる。
その重さ対応でクッションを固くすれば、重さの掛かって無い場所では固過ぎてクッション効果が足りなくなってしまう。

ならばと軽い方へ合せれば重い箇所では潰れて(収縮し切って)機能しなくなるし、中間値を取ったら取ったでどちらにも中途半端な効果しか得られなくなってしまう。
これを避けるには極力荷重が均一になるのが望ましく、特に面積が一定値を越すと木や金属より石の方がご利益があるからだ。

作り方次第で木や金属でだって撓らなくは出来るが量を圧倒的に増やさねばならなくなるから、場所を取られる上幾らも軽くはならなくなってしまう。
しかも内箱自体が大きくなれば重くなるし中に置かれる重量物も設置場所に自由が与えられた分、後で何処へ持って行かれるかも分からない。

これ等を総合すると内箱単体では止め切れぬ場合も多いが、先ず内箱で中高域をそして外箱で低域を遮断する様な戦略が取られている。
又性能的には不利でも外箱が木製になるのを容認しなきゃなんない場合もあるが、それは建物自体の耐荷重制限が強まる2F以上の部屋の場合だ。

体験としては今はもう建て替わって残って無いが、従兄の実家が2Fだった為にこれだった。
直下の1Fでは上でバンバン叩かれると静かとは言えぬ状況ではあったが、家の外へ出てしまえばまさか中ではそんな爆音になってるとはってのが達成されていた。

因みに宅現況は上記とは丁度全てが真逆になってて、重さの問題が優先理由では無いがコンクリート外箱(宅の場合は中間だが)は地面直置きだ。
既にある建物に後から追設する場合でも1Fで床をくり抜いて平気だったら、建物に乗らないんだから重さの懸念からは開放される。

理論的にも実質的にも後者の方が明らかに有利なのは間違い無いが、だからって劇的に静かになんてなってはいない。
「くっ付いて無くてもすぐそば」ってな防音・遮音には致命的なもんで、ものの2~3mでも離れられれば全然違うのにって感じだ。

因みにⅡで割と訪れた機会と部屋数の多い公共施設の建物の例だと、特に静粛性が求められる部屋がホールや爆音練習室の直上・直下とか隣にあった試しが無かった。
建物自体は大きく頑強なコンクリートのビルなのに、最低でも通路や倉庫等が必ず間に挟まる配置となっていた。

<つづく>

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