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2020年6月19日 (金)

音楽備忘録317 エレキのスピーカ①

Pickupからいきなり間を飛ばしたかの様な感じだが、私的には近年の特にGuitar用のの傾向には食傷気味なのだ。
あまりにも猫も杓子もCelestionって、それで良いと思ってる多くの皆さんには単なるコストカットのせいもあるのは知っといて欲しいの。

かつてはもっと選択肢が多くて別に本件に限った事っちゃ無いが、オリジナリティが求められる世界では素人が自作なんて出来ないだけにダメージは大きいと考えている。
物は良かったけど高価格が仇で無くなっちゃったのに、一例としてAltecって名門があった。

又会社は残ってても楽器用の開発が消極化・撤退したのとかも多く、昔よりブームが去って売れなくなったのは分からんでも無いが…。
んで何がこっちに困るかっつうと、基本的な個性の種類が激減して選べなくなったからだ。

理論的に暴露すりゃ当時は何処も不完全なのしか作れなかったから、それの補填策もあって味付や方向性が今よりハッキリ持たされてたに過ぎないとも言える。
処が楽器用はPA用より更にオーディオ用より汎用性は不要で、例えばGuitar用以外に全く駄目でもこれに最適な方が都合が良いのだ。

俺はそんなにCelestionの音だって嫌いじゃ無いんだが、Guitar用にはフレームが鉄板プレス物のしか無いのが不都合だ。
らしさの点ではエレキ開発当時はこのタイプのしか無かったから妥当ではあるが、最少数で必要音圧を確保しようとすると一寸具合が悪い。

Celestionは分かっててわざとそうしてるんだけど、使用環境に依っちゃフレーム鉄板の共鳴が常にあった方が良いとは限らないからだ。
典型設計のMarshallみたいに1スピーカ当たりの担当出力が少なけりゃ影響も大きくないが、狭さの都合で最少数→単体負荷が大きいとなると共鳴が強く出過ぎて困るのよ。

この案件世間的にはPAのレベルアップで今は問題視されなくなってるみたいだけど、過去の名人達の多くは実用性と個性構築の両面で各々独自のスピーカユニットが選択されてるのが常だった。
かなりヲタな例示になって済まんが俺にとってこれが印象深かったのは、所謂Southern Rockのグループでそれが顕著だった。

一面でいなたく独善的な上地域的にも限定的且つ共通項だって少なくないのに、随分夫々が違って聴こえるのだ。
何でそうなってるか少し探ってみると、グループ毎にスピーカユニットのブランドが異なっていた。

その中で物理的共通項としてはスピーカのフレームで、その殆どが例外無くアルミダイキャストのを使っていた処だ。
彼等は地域性もあってかLive命な連中で、しかしド田舎の何処でもとなれば環境的には厳しい方だ。

俺は楽器用に関しては買えた中古のがたまたま全部そうだったのから入っただけだが、悪い意味での癖の強さが無い点では大いに助かっている。
これは材と構造から来る性質のせいなんだが、金属板は楽器やReverbに使う位良く響く。

それが常に都合良く作用してくれりゃ良いんだけど、スピーカは扱う音がちっとも一定じゃ無いからマイナスの方が多くなる。
楽器Ampではキャビネットの箱鳴りも音色の内だから同じじゃんと思ったら早計で、ダイキャストや木材は金属板より所謂「内部損失」ってのが格段に大きい。

それだとどう違って来るかってば、共鳴しても「し続ける」時間の長さが断然短くなるのだ。
なので極論するとGuitarサウンドに換言したら鉄板フレームスピーカのそれはハウリング、アルミダイキャストのそれはフィードバックと云った感じの差になる。

ハウリングとフィードバックの差は音量変化以外にコントロールが可能かで、即ち前者の「弄れない癖」は合わなかった時には致命傷となってしまうのだ。
或は音響屋の観点からすると楽器用は基本的にオーディオ用よりは全て大音量なので、この部分では誤った先祖返りが進行中としか映らんので御座る。

<つづく>

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