音楽備忘録322 エレキのスピーカ④
今回はスピーカOEMの話しからさせて頂くが、ホントは企業秘密もあるかも知れない。
だがユーザーにとっちゃ実質が不明過ぎては困るのと、偶然した過去体験もあるのでその辺を。
先ずは毎度の如く先念押ししとくがつまらないプライドを抜きにすりゃ、自社開発だろうとOEMだろうとユーザーに最善であったらその方が親切だ。
只「今迄知らなかった」物は使ってからじゃないと分からんので、知ってるのの方が安心感が持てるなんてのがこんな風になった原因だろう。
過去体験ってのは某日本のオーディオ大手用の、OEM制作現場に少しだけ携わったヤツだ。
俺は本邦の行き過ぎたブランド志向には昔から辟易してるが、それは何と言っても安くて良い物が入手難になっちまうからだ。
実を取る考え方をすれば外注したのを最初からは公表迄はせずとも、せめて訊かれたら即答して頂きたい。
上請け側にとっては下請けが成長すると命令に背くのを危惧したりもあるんだろうが、下請けがやる気が無いより元気な方が良いのは自明の理だ。
こんな処に良い物を作るより遥かに儲けしか狙って無いのが現われてるが、問題はそっちじゃ無くてマイナーでもニーズに答えてくれてるのにアクセス出来なかったりそこが消滅しちまう処だ。
特に楽器用スピーカみたいな典型的ニッチ市場では一大事で、独り勝ちでもCelestionの健在は有難いけど選択肢は格段に減っちまった。
俺が現場体験したのは強制弟子入りの師匠が当時やってた会社だが、もう随分前に廃業して消滅している。
これ等がどんな影響を及ぼしたかってぇと例えば日本の楽器ブラントからのスピーカユニット販売は、昔は何処でも積極的にやってたのが今では散々調べてやっとYAMAHAから少しだけまだ出してたのねって始末だ。
これも概述だが従兄宅モニタスピーカの修理の際、交換するツィータはマイナーな米のDayton Audio社のとなった。
俺等が若い頃は寧ろ舶来なんて夢の話しで、今一魅力に欠けても国産のしか選択肢は無かった。
阿保政権の無知・勘違いからの企業の大艦巨砲主義が継続してるが、巨大企業が多いから裕福なアメリカってんなら何で上記みたいなのがまだ健在なのか理屈が合わなくなるねえ。
それはあっちはどんなに徒党を組んでも個人主義、こっちはどんなに個人事業主でも「皆と一緒が良い」って処を見ないからだわさ。
上記D社の株を何処の大手が握ってるかは知らんが、あんな奇特なのを売ってられるのを見ると余計な指図はされて無い証しだろう。
数は出なくても売れるアテのあるヤツをわざと小さい処へ任せてる訳で、元締めとしては塵も積もれば山となる式で零細だって沢山束ねときゃ儲かるって賢い算段だ。
これを日中欧では勘違いしやがって経済的に不利なのもだが、何より必要時に入手困難になったのが大迷惑だ。
勿論米でも日欧中のどっちにも例外は少しはあるが本邦の小規模はwebに疎いのが多かったからか、作る売る側だけじゃ無く買う側もアクセスが難しくなっている。
恐らく今が過渡期で東京圏在住者にとっては長らく電子部品=秋葉原だったとか、LM楽器=御茶ノ水・渋谷等の方程式が崩れつつある。
因みにLMとはライトミュージックの略で直訳すると「軽音」だが、Classic・民謡・雅楽等を誰も重音とか呼んで無いのにどうしてそうなったかはワシャ知らん。
今は辛うじて残ってるのもある市場移転後の築地の専門店じゃ無いが、俺としちゃそんな「何々だったら何処そこでぃ」は有って欲しい存在だ。
無名なの程現物に触れられる機会と場所は欲しいもんで、楽器店へ行くのが減ったりとかが本件に疎い人が増えた一因なんだろう。
それでも皆さんに考えて貰いたいのは使われ方で、オーディオ用なら普通はフルボリウムでずっと鳴らすなんて事は個人でだったらあり得ない。
のが楽器では環境さえ許せば寧ろ当り前で、個人的な趣味になる程普段の憂さ晴らしも兼ねてるからねえ。
それからすりゃ実はオーディオより、楽器用の方こそキャストフレームとかが要る筈なんだよ。
<つづく>
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