音楽備忘録318 エレキのスピーカ②
PA用と楽器用じゃ適したスピーカユニットに違いがあって当然だが、現代本邦の奏者は一寸受け身に過ぎる感じもする。
ブランドネームバリューや型番にはうるさい割に、どうも内容には疎い様な…。
まあこれもドカーンと鳴らせる頻度や場所の制限がキツイからやむを得ない側面もあるだろうが、本邦から○○サウンドなんてのが生まれ難い元凶の一部じゃないかと勘ぐってしまう。
一方で塗装等の外装デザイン面ではそれこそ痛車宜しく、コアヲタに寄り過ぎではあっても文化化してる気配がある。
今は毎日TVを見る人も日に日に減ってるけど、しかしスマホ画面を凝視してるのの増殖はこれを上回ってるみたいだ。
依って音楽と云えども視覚的な受止めの方が強いのかもだが、容姿・風貌より目立たなくてもやはり音自体が飽く迄核心なのだ。
それはさて置きPA用・楽器用の一致と不一致に目を向けて貰うのから始めるが、ご家庭用の極一部のを除けばどっちも基本的に爆音耐久力が要ると考えて良かろう。
不一致の方では過去よりPA用も帯域分割が進んだので、扱える音の範囲が広目なのは減りつつある。
それでもGuitarには良いが歌にはサッパリなんてのは論外だし、勝手に音色等を変えてしまう様ではこれも不合格だ。
ならば楽器用は美味しくなるなら幾ら弄ったって構わんかったら、「決してそうじゃ無い」。
そこ迄極端なのは多分存在しないだろうが、どう弾いたかの違い等が「弾いたのと同じ割合」で反映されない様じゃそいつぁ困る。
もしそんな酷いのが仮にあったとして、それでも何弾いても全部同じになるとかだったらまだマシだ。
特定の時だけ普段と全く違う反応をされたりしたらそれが最も厄介で、しかも予測が難しかったりしたらお手上げだ。
これが鉄板プレスフレームだと共振周波数は固定になる上、共振の性質がダイキャストよりピーキーなのだ。
別観点から補強しとけば楽器の演奏音は至極当然乍ら、Mixingやマスタリング等の処理は一切されていない。
つまり相手が次にどう攻めて来るかが全く分んない戦いみたいなもんで、「ここさえ気を付けときゃ平気よ」なんて予定調和には無縁なのだ。
オーディオ用だったら予め使い方を指定しとけば、それを守って使うのはそんなに大変じゃ無い。
だが例えばBass専用に作っといても、もしとてもBassとは思えない様な音色にして弾かれたりしたらどうなるのかね諸君。
更なる別観点で畳掛けちまうと楽器用程過酷な使われ方は無く、オーディオやPAだったらずっと「歪んだまま鳴らし続ける」なんてあり得ないでしょ。
実は概述の再掲になるかもだけどこれの失敗体験をしちゃってて、主用途はBass Ampだが楽器専用では無いウーハをこの件で小破させちまった事もあった。😓
先ず音量面ではAmp出力130Wに対してスピーカの連続許容入力は350W、箱のサイズもメーカ指定値を充分超えている。
それが何でってば思いっ切り歪ませて(Effector不使用・Amp Head本体のみ)、暫く悪ノリしてたらおやおや「違う歪みも加わって来たヨン」。
歪ませた事で激増した高域成分の細かい振動のせいか、コーン紙とCoilボビンの接着部が剥がれ掛る事態に…。
実際低域専用ユニットでは対象外周波数に対しては意外と脆弱な場合があるが、Bass Amp用のだし必ず帯域分割して2Way等にしてとは何処にも書かれて無いのにだ。
たまたまハズレに当たったのかどうかは分からんがこのユニットはダイキャストフレームのだったが、そこ迄配慮された作りのでもこんな事もある位過酷って事なのよ。
なので故障が起きないからって動作とその反応が常に健全とは限らず、更に指定帯域のあるのの場合は上記みたいな追加案件もある。
鉄板プレスフレームの大家!?のCelestionでも大入力低域用はダイキャストフレームになってるのがあるが、フレームがヤワだと低音がゆがむケースも出易いからだ。
音的にはそれだとどうなるかってばローエンドの出力がそれより設計に反して小さくなったり、フレーム共振周波数と一致したのだけ大き目に出るのにボヤけたりなどの害がある。
これはソースが音楽か楽器かは一切不問で、オーディオの方で早くから採用されたのもこれが理由だ。
個人的にはGuitarでも低い方は音響的にはもう立派な低域なので、普通の女性Vocalより低い音程が出る物に対しては同じ様に考えている。
<つづく>
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