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2020年6月 5日 (金)

音楽備忘録303 エレキのPU選択とToneのセッティング⑧

必要素が分からないとやり様が無いから知るのは大切だが、実際どうやってそれを達成させるかこそが問題ではある。
俺の場合Bassは他のより音質的に必須レンジの確保を重視してるが、使用楽器次第では好みの音色との並立が難しいのが悩みの種かも知れない。

例えば中低域はPrecision系のが欲しくても、倍音や歯切れではJazzタイプのリアPUのだけが欲しい様な場合だ。
Rickenbacker絶対党!?のこんな俺でも、実は偽物だが程度の良いPrecisionタイプも持って使ってた事もあった。

交通事故に遭って壊れたのを直したり迄していたものの、最終的には友人へ譲渡してしまった。
それは俺式ピック弾きには最適じゃ無かったのもあるが、高域の音質が軟らか過ぎたのが最大の原因だった。

幾らEQで増し盛りしても質迄は変えられなくて、それを通じて自分にはBrightさより歯切れの良さをもっと欲しがってたのに気付かされた。
非最適な楽器しか持って無い場合変更も視野に入れなきゃなんなくなって大変だが、それでも不可能なのを何とか出来ると誤認したままずっと過ぎるよりゃマシなんじゃないかと思っている。

こんな俺でも女性は勿論楽器に対してもかなり実は面食いだが、気に入るのと実際自分が関わるかどうかは少なくとも楽器の方には分別をわきまえる様に心掛けている。
近年では過去よりは減り気味だがこれが為PVではオサレで恰好の良いのを、でも裏で録る時ゃボロボロでも望む音が出るのを使い分けるなんてのはプロでは常套手段だ。

尤もアマや貧民にとっては予算等に限りがあるからどうするってば、一般的なのはPUの追設等が考えられる。
が確証が無いなら俺的には今だと自改造は非推奨で、それには以下の懸念が拭えんからだ。

改造して求める処迄到達出来なかったら買換えを考えるもんだが、その時に改造してあるせいで往々にして売値が下がる。
手間は自身の都合だから不問にしたとしても、追設部品代が無駄になってしまう等があるからだ。

ではその「確証」とは何ぞってば、そうすりゃ必ずOKなのが確認出来てるのを指している。
昔と違って今は様々なタイプのがそのバリエーションも含めて氾濫してるので、例えばPJタイプと云ってPrecisionにJazzタイプのリアPUが追設されてるの等が最初からラインナップされている。

なのでもしPrecisionタイプをそっち方向へ改造しようと思うなら、どっかでそれを先に試奏して確かめてからでも遅くは無いとね。
但し俺知りを追記しとくとPrecisionタイプは中域には最強だが、元からローエンドはそんなに得意では無い。

ので下手するとPJにして上が増えた分、それ迄は気にならなかっても下に不足を感じる可能性がある。
それとあまり世間で触れられてないので見落とされがちだが、エレキのPUは普通に複数併用するとその音色は単純な足し算にはならない特質を持っている。

それはGuitar・Bass共通でフロント+リアとするとトータルのインピーダンスが変るので、紳士的になるってか楽器よりオーディオ的になる処。
スラップや指弾きでは良くてもピック弾きでPrecisionタイプがお求め次第では残念なのがこのせいで、PUがスプリット構造になってるからだ。

これは音色はSingle Coilでノイズだけハムバッキング並とする裏技としては秀逸だが、アタック音の歯切れに関しては立派なハムバッキングの反応になっちゃてる。
独特の太さは大きな魅力なものの意図的にアタッキ―に弾かないと、のんべんだらりと何となくアタックがだらしなくなっちまう。

これが叩くんでもはじくんでも指でするなら救われるが、ピックで強くやるとアタックが物の見事に潰れて折角の太さが犠牲になっちまう。
この性質を意図的に利用して強く弾いてるのをアピールしてるのもあるが、普通の音とは違ってしまうので汎用性に欠ける。

どうもCoilはハムバッキング・磁気回路はSingleの性質ってのがこの目的には不味いらしく、他のどの方式や組合せのと比べて最もアタック音の潰れに弱い様だ。
このPU複数併用の弱点克服を実行してるのは俺知りではRickenbackerのが唯一の存在で、それでも一時期は効果が分り難いためその機能が省かれてた時期もあった。

その内容はリアPUへコンデンサを繋げといて高域だけを取り出して加えるってので、こうすると中低域はフロントのしか無いからそこの反応はフロント単独時のままが維持されるって仕組みだ。
但しこれを成立させるにはコンデンサでの音量損失分が補えるPUが必須で、その為にリッケンでは原設計時にこの回路になってたヤツはリアPUだけがバカみたいに剛力になっている。

<つづく>

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