音楽備忘録271 バスドラペダルとフレージング16
今回は「アップヒール奏法に於ける誤解・誤認」と題してお送りしますが、その筆頭に俺言い「柔軟アップヒール」があるかと存じます。
俺知りでアップヒールを常用してる達人の多くは決して硬直とは言えないけど、一定連打時は別として少なくとも見るからに柔軟って感じの動かし方になってる人は居りませんでした。
或は動作が瞬間的過ぎて動いてるのが視認し難いだけかも知れないけど、音符の長短に無関係に「動いた時間」がとっても短いのがとても印象的だったね。
具体的に印象に残ってる人を上げてくと先ずJeff Porcaro、それにIan PaiceやJohnny 吉長等々。
そして彼等の足に関する共通事項を拾い上げてくと、基本的に普段はClosed踏みでDouble StrokeはSlide時も足首主体系だ。
フットボードの角度等次第で不可能では無いが、純Slideは爪先とフットボードの角度が深いと意図より引っ掛かり易くなるので向いていない。
Doubleも最高速ではSlide圧勝だが、足首主導の中では踏む前からカカトが上がってた方が速めるのに苦労しない。
ってかベタ足でも足首主導Slideを限界速でやろうとすれば、自然とカカトは浮き気味になるもんだ。
例外は非Slideの純足首主導Doubleで、実際は爪先側がフットボードに作用してたとしても意識は飽く迄爪先とカカトの交互使用だ。
これが連打でも取敢えず2発だけセットになってるのだとそうでも無いが、暫く続けようとするとホントに上述の様にしないと回数が稼げない。
これは従兄曰くのタップダンスからそのまま持ち込んだ説が、Ian Paice以降に使い手が中々見当たらなくなってるので説得力がある。
ついででカカトの上げ度合いも付記しとくが丁度上で紹介した逆順で高くなっていて、是が又Slide時の足首主導の割合と正比例してるのがポイントですぜ。
一方一般呼称のダウンヒールの一種であるベタ足系の方だと先ずBONZO、他にAl Jackson Jr.等とこれだけだと古典奏法と勘違いされそうだ。
近年海外達人には眺めてるとこっちの方が多いみたいだが、申し訳ないけど杜撰大王は名前とか全然覚えてないだけなの。😓
最も俺の知識は少なくともRock系観点で始祖系の人達なんで、上記の傾向にはある秘密が隠れてる可能性が大いに考えられるのだ。
それはズバリドラムハードウェアのゴリ化が進み、最弱設定時のペダルバネが暫時強くなってってたのに合わせた結果って。
現にBONZOは普段Closed踏みだが、明らかにカカトが高く上がってる様なシーンは動画でも静止画でも全く見た覚えが無い。
体格的な足・脚の重さもあるにしてもバスドラは26のノーミュートで、Paice氏が同時期・同ジャンル・近似タイプペダル且つ元からカカトが高くなるロンドンブーツを履いてたのにカカトを上げてたのは猛リバウンド対抗策と思われる。
個人的に過ぎるかもだが俺の場合大した長さも無い癖に、脚の重量とパワーだけはやたらと暴力的だ。
それでかバネ強ペダルでもカカトを上げたままにしとくとミュートが強過ぎになって、まるで予め皮をグッと押えといてから叩いた様な音となっちまう。
それがどんだけ酷いかってぇと木の床をドンと踏んだのより低音が出なくなるんだから、重低音ヲタじゃなくたって全く使い物にならん。💢😓
輪を掛けて杜撰だったのが近年迄踏み方の問題を放置して楽器や収音方法等だけで補おうとしてた処で、当然どうにもなりはしませんでしたよええ。
それで漸くカカトは降ろしといて爪先で押えるのも試してはみたものの効果が無く、せめて「ド」と言わせたいのが「短いト」になって駄目でやんした。
その後連続DoubleやSlideが出来る様になると、休符の寸前とそれ以外の時の音色差が極端に乖離しちゃって意識的に止めるのがどうやら合わない体質とえらい時間が掛って悟りましてん。
絶対に連打なんてしませんってんなら、カカトを下げなきゃいけないニーズは出ないかも知れない。
只後になってもし演ってみたくなった時カカトは上げとくものとの固定観念が育まれてると、最悪は踏み方のベーシックからリセットになってしまいます。
<つづく>
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