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2020年6月 1日 (月)

音楽備忘録299 エレキのPU選択とToneのセッティング④

パート毎の「音域分散」の続きから行くが前回後部の記述だけだと、低音の豊かなドラムが好きな人からは批難の嵐となりそうだ。
先ずは早速誤認回避からさせといて頂くが、その証拠ってんでもねぇが俺はあらゆる楽器に暴力的重低音を常に欲してる口の先鋒だ。

それも大昔から頭の中だけじゃ無く具体的に即座に超積極的に望んでいて、録音やMixに留まらず必要と感じれば楽器自体を自ら改造したりしている。
そこ迄やり尽してる自負があるからこそ断言も出来るんだが、結論としては「実用上は限度がありました」でありました。

パート個別でも全体でもかなり低域を増し盛りする自体は充分可能だが、聴き取り・明瞭度・分離度等アンサンブルとして成立しないのでは使えない。
これをそのまま放置したら俺言い「無理くり音圧競争」と同じで、幾ら低音が良く聴こえても音楽的にちっとも効果を発揮してくれなくなっちまう。

そこで言わば交通整理を思案するんだが、最初は絶対に減らせない物の選出だ。
人次第で順位の変動は考えられるが、Bassとバスドラ等がこれに値するだろう。

この2者での俺の判断はBassの方が優先で、その主因はアンサンブルに於ける和声と重心のバランスだ。
多弦Bassを持ってたら若干の様相変化も予測されるものの、少なくとも俺の好みではバスドラの方が低い音程にしても聴き取りが阻害されない。

勿論ある程度の音程高さがあった方がより分り易くなり、悪環境Live時等は必要と有らばそれも辞さない覚悟はある。
だがバスドラの鳴ってる時間がポピュラー系に合った短さでは、多くの場合相当高目の音程にしない限り完全再生には時間がどうせ足りない。

これがポピュラー系でバスドラのアタック音の明瞭度に皆が固執する理由だが、逆手に取れば基音は鳴ったのさえ分りゃ音程判別が可能である必要は無い。
それに対しBassで音程判別不要なのは、本来用途とは違う遊びやギミック等をさせた場合だけである。

全体音域としてはGuitarの低域は中低域となるが、Bass程多量な必要は無いがやはり和声の都合上聴こえない程下げてはアンサンブルの敵となっちまう。
となるとバスドラは出せてる一番低い音程は最低でも堅持させるべきだが、Floor Tomとの判別・分離等も考慮するとそれより上の低音域は時には邪魔者となっている。

この様な考え方に基づいて行くと、先ずはどれも他パートでは担えない帯域に注目してくのが良さげだ。
指弾き時のタッチ感の表現には中域主体のBassはとても魅力的だが、「人の迷惑」!?や様々なアンサンブル内での汎用性を考えたらアウトだ。

過去名作ではそんなのも多かったけれど、その内のどれ位が理想と合致してそうしてたかは疑って掛るべきかと思っている。
私的にはそのヒントが過去作でも録音機材が金満だったのと比べるとと思ってて、BeatlesやStonesのは少なくとも同時期の貧機材作品と比べると一切他を犠牲にせず低域が圧倒的に豊かだ。

具体的にはBassなら4弦の太鼓ならバスドラの基音が、今よりゃ全然不完全だったとしても記録・再現可能かどうかの差があった。
今の一般環境では意図的にナローレンジにMixしない限り「出てる物は必ず入ってしまう」から、特に意図無くば「拾えてた方」を参考にするのが良かろう。

そうすっとBassでしか出せない音域の低音がどうなってるかは大問題で、それを正しく処置するにはBass単体でToneセッティングをしてたんじゃ役不足だって訳だ。
又太さの為には中低域は膨らましときたいだろうが、特に他パートと合わせての調整が不可な場合は要注意だ。

仮にどんなにBass最優先で構わなくても、Guitarの低音側の弦やTom類を鳴らしても鳴らさなくても全体が大差無い様な事にしては台無しだ。
もしそこ迄他パートが聴こえなくて構わんならそれ等は弾く必要がそもそも無く、幾らBassの太さを出したくても中域の増し盛りだけに依存するのは間違いと心得るべきなんじゃないかな。

<つづく>

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