音楽備忘録272 バスドラペダルとフレージング17
再三に渡ってここではアップヒールにしなくても踏めた方が良いのを力説してますが、奏法なんてな勝手好きずき趣味習慣なもんでがんす。
そこで今回はClosedにする方法について検証してきやすが、私的大失敗を基にカカト上げ以外にもやり様があったのに気付かされたですよ。
しかしその前に大変厳しいかもですが「適正」について注意喚起を図っときたいんだけど、正直「足の遅い人」には不向きなんでお止しになった方が賢明で御座居ます。
これは前回迄に記した様に単打時と連打時の音色乖離を招き易いからで、録音技師の立場からも意図無しで両極端な音色を出されるのは手に追い切れません。
こっから具体的に掘って行きますが超高速連打時はどんな韋駄天でも、1打目はそりゃあ全然止められまへん。
ですんで気にするなら全部止めないで何とかなる様にするのが良いって言ってんだけど、もしそんなに気にしないなら二手に道は別れとりゃす。
それは例えばテンポにも依るけどDoubleでも8分音符のか16分音符のか等で、もし極端に間隔が短ければ幾らも音色差の出様が無いのにご注目。
但し「止まり」が俺みたいに無駄に強過ぎればハッキリ差が出ちゃうので、程々に止められる人限定の現象だす。
その該当者の「脚の仕様」を想像すると、まあまあの速さはあっても力は並で重くは無いってな感じでしょうか。
それだと余韻の有無が誰にでも聴き取れる程度の間隔迄はDouble Strokeであっても、速さのお陰で止めてから次を踏めるってメカニズムで。
これは純Slideでは不可能だけど純足首Doubleでは、脚の速度が足りる内は不可能ではありませぬ。
しかし鈍足さんだとそんな暇はありせんから、見事に1打目オープン・2打目クローズな音色に仕上がっちゃいます。
個人的にはそうなるのを極度に嫌ってんだけど、それは一言で言ったら「損」だから!。
1打目が完全オープンになっちゃうと2打目との「切れ目」が曖昧化して、最悪は「ボヤケた」或は「ゴーストの付いた」「単打」に聴こえちゃうから。
因みにここでのゴーストは所謂ゴーストノートじゃ無くて、単語通りの幽霊若しくはそっち方面現象の事。
昔のアナログデレビ時代には日常的な景色で乱視の人みたいに、画像の輪郭が2重になって見える様のサウンドバージョンでげす。
しかも厄介なのはアタック音質とその明瞭度の為に止めてる人の場合で、明瞭度確保を「止め」だけに頼ってるだけにこうなると致命的で音響技師としては勘弁願いたいでありんす。
今回は「本」生贄となるが以前裏技EQとして紹介した従兄のケースが正にこれだったで、時間制限の無い環境だったからそれでも使えた裏技でした。
因みに太鼓単独のを生耳で聴いてた分にはヲタの俺でも気にならなかったけど、思い起こせばBassを一緒に鳴らしてた時はそこがDoubleになってたのが分からなかった事もあった。
従兄談に依れば俺みたく「鳴らしたのは全部聴こえる」のを目指してはいないんだそうで、ならいいやと録る前に注文を付けなかったら後になっておやおやで御座居ました。
Liveの場合はそんなの無理だし、生ドラムでPA必須ってのも不便で仕方無いしょっ。
ってな訳でClosed踏みも明瞭度目的で実行するにしても、飽く迄その目的に対しては次善策で万能では無いのを是非再認識願いたい。
この面で俺の推奨代案はバスドラやビータ等の組合せや設定で、現行ポピュラー系ではバスドラはハッキリしない音色が殆ど出せなくても構わないのへ特化させた結果だ。
勿論これも考えられる限り実施した上で更に止めたいなんてのには合致し無さそうだが、そこ迄拘るなら現代は電子ドラムかトリガー利用の方が有効策だからね。
踏み方のOpenとClosed自体の可否も是非再検討して欲しいんだが、慣れ等もあるにせよ無条件で実行可能なのは理論的にもOpenの方だ。
音色の安定とかその為の演奏中の負担からの開放を考慮すると、何とか工夫して基本的には常時Open踏みで賄える方が確実度では得策だ。
<つづく>
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