音楽備忘録243 「一億総ベーシック失念化」現象!?②
道具過依存危惧とはマルチEffectorの乱用も含まれはするが、もし真っ先にこれが思い浮かぶ様なら既にステージ3とか4の病気に掛かってるとも言える。
今回のお題は楽器のチューニング(音程合わせ)で、これこそが第一段階に他ならないのだ。
そしてこれが第一段階である為には「耳で合せる」のが必定で、もしチューニングメータが無いと合わせられなくなってたらステージ2と少し重症化しているのである。
先ず理論段階で想定されるのが音律の平均律と純正率の問題で、並のチューニングメータには平均律モードしか無い処。(因みにそれしかないなら一々表記なんてされてないのが殆ど)
これは特に単音楽器や歌のコーラスの場合平均律だとキチンとハモってくれず、しかし本番演奏中にメータを睨めっこし乍ら音程調整してる奴なんて居ないだろう。
尤も極初心者で「正しくハモった音の感じ」(響き)を知らないと調整のしようが無いが、ある程度経験を積んでたら全く無意識下に誰でも感覚で合わせてる筈だ。
それにも拘らずチューニングとなるとメータだけで終らせる奴を時々見掛けるが、メータに余程の高精細モードでも付いて無きゃそれでは道半ばの合い具合しか得られてないのよ。
加えてお間抜けをやらかす一例として持参のじゃ無く、例えば会場に設置されてるPiano等の調律の基準が何Hzになってるかを未確認のままにしてる人とか。
極最近の事情に疎いのが毎度杜撰ではあるが、明るめの音色狙いで基準周波数を442とか443Hzとしてる場所が「お外!?」(自宅以外のそれよりは公的な空間)では多いのだ。
俺個人は特定目的が無い限り余計な色付けは要らんので440Hz基準でやっててって、宅のエレピがたまたまそうなってたから変えるのが大変なだけってばええそうかもねっと。😅
昔のチューニングメータは基準周波数は440Hz固定だったから、それだと禁断の裏技でも使わないとこんな場合はもう使えない。
が今のは大抵基準周波数可変機能が付いてるからそうはならんが、それには先ず常設楽器の周波数にアジャストさせるのが必要だ。
んが多忙で忘れちゃったりデジタルピアノだからと油断して勝手に合ってると思い込んだり、理屈(機械・道具)に頼るんならせめて考えられる全ての確認は面倒でも怠るべきじゃない。
又例えばGuitarだけのBandだから不要と決込むのも残念で、予定に無かった急遽飛び入りのPianoなんてなれば対応に時間が掛っちまうか諦めるかとか。
と散々ほざきつつPianoの簡易調律にすらチューニングメータを常用する俺だが、その利用目的は是非知っといて貰いたい。
特にPianoみたいに調整箇所が膨大となると勘違いを誘発し易く、自分の音感が戸惑った際の修正策としての位置付けなのだ。
だから調律初期段階では大枠はメータを使って合せるが、それだけだと幾ら頑張ってもちっとも綺麗にはならない。
加えて所持メータの仕様事情もあるかもだが、メータ表示に頼るとどう頑張っても幾らも合わせられなかった。
なのでチューニングメータを使うってもメータの方じゃ無く、殆どの場合は電子音叉機能の発振音の方ばかりを使っている。
この方が発振音(基準音)とPianoを同時に鳴らした時、その「うねり」を無くす様に合わせた方が簡単に精度が得られたからだ。
これには次の原因も想定されるが生楽器専用の高級機だったら未だしも、メータの表示精度もだがそれ以上に搭載Micの性能に不安がある。
発振音だってアナログ式だったらこの手の用途にゃ頼りに出来んが、デジタルで得られた周波数だったら余程酷いのじゃ無い限り誤差なんて出ないからね。
ってな事ってメータ使ったって結局は「耳でしか合わせて無い」訳で、しかし自耳を過信してる訳でも無い。
単にやってみたら耳頼みの方がまだ音程が合ったし合せ易かっただけの話しで、とどのつまりはお客さんは音を聴くのであってチューニングメータを眺めて楽しむんじゃ無いからってなもんですかね。
<つづく>
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