音楽備忘録260 バスドラペダルとフレージングⅤ
さあいよいよ推奨モデルの例示となると、またぞろ「Speedkingゴリ押し教!?」の礼拝再開か!。
なんてぜぜ絶対に誤解しないどくれよ、この直後にその訳をちゃんとバラしとくかんね。
Speedkingは俺にとっちゃウルトラセブンのウルトラアイ宜しく変身アイテムみたいな存在で、コレに依って新たなDrummer生命!?が得られたも同然だ。
せやからセコかろうと何だろうとそう簡単に皆に追付かれたくなんか無くって、自分の都合だけだったら何時までも「伝説のペダル」なだけで居てくれた方が助かるだす。
それを何故幾ら性格も齢もあるったってこうもしつこく吠えるかってば、少なくとも俺知りじゃ「奏法に対して偏りや癖が一番無い」ペダルだったから。
奏者の感触としては近年本邦だと独特はおろか下手すりゃ変態的な印象を受けるだろうけど、止められるか開けられるか・脚で踏めるか足首で踏めるか等々正反対系の奏法をやろうとしてみりゃ一目瞭然あるね。
ったって慣れてない方のは楽じゃ無いだろうが、苦手意識が無い方のに「よいこらしょ」とか「どっこいしょ」ってなるかどうかなら判別出来るだろう。
肉体にも個人差は大きいので分り難いが例えば苦手なのがたった1回で当分もう無理ってなるか、やり辛いから使わんだろうけど数回位は続けられるなんてので見分けは付けられる。
勿論Speedking以外にも古典系のだと、この奏法選ばずタイプはそこそこ存在している。
恐らく新しいのにも俺には手が届かない系のにはそこそこあると思われるが、一般的価格帯の現行品では真っ事残念ですがが実情だ。
ペダルに限らず楽器の進化過程で’80年前後に大きな過ちがあったと体感してるが、全体理論が疎かになって特化させ過ぎたのは不味かった。
ペダルバネ張力の過大化等はその典型で、戻りの速さに間違った求め方をしたせいだ。
商品として棚に陳列されてるペダルを一寸手で押したりすれば、すごい勢いでビュッと戻ったりしたらつい「オォ」と感じたりする。(俺でも!!)
けどそれって演奏して無い時の反応で実際踏んでる最中には、この手のタイプの程寧ろ大抵は全然違った反応を示すもんなのだ。
こう云う類のは環境が良過ぎると見逃し易くて、新幹線が作られた過程等がとても良い参考になる。
純粋な最高速度だけだったらヨーロッパではとっくの昔に記録だけは出せてたが、それならどうして実用化時期が10年以上も遅れたかに鍵がある。
それはパワーだけに頼って速さを出してたからで、重いはガタガタ揺れるはで線路がすぐに壊れちゃうからだ。
これが迂闊に嵌ると負の無限ループでよりパワフルなモータはデカく重いが、それを支えようとすりゃ他もどんどんゴツく重くなってキリが無いのだ。
それをたまたま当時はひ弱な線路しか無かった小田急線で何とかするのに、非力でも思いっ切り軽くしたらどうなのよと思い付いた奴が大昔居たのだ。
そこから全てはバランスの問題なのが発覚したが、スポーツ界ではアメリカのメジャーリーグなんかじゃかなり乗り遅れてしまっていた。
機械と違って人間は大きさや強さを自由に設計出来ないから悲劇的だったが、ドーピングであり得ない筋力を得られる迄叶わぬ夢を追ってしまったのだ。
それがバスドラペダルではっつうとペダルパワーで一番分り易いバネ力へ目が行っちまって、バネを強めりゃ多少重くなったってとっとと戻って来るさと勘違いしやがった。
重くしなきゃなんないのはもっと丈夫にしようとしたからで、確かに壊れ難い方が誰だって有難い。
しかしペダル戻り速度の主犯はバネじゃ無くぶたれた皮の反撃で、それには重いとリバウンドはその分殺されてしまうのである。
ドーピンガーメジャーリーガーに変に怪我が増えたのもこれと近似で、急反転する時等に力は薬で上がってても耐久性は幾らも上がって無い筋肉が耐えられなかったのだ。
何せ見掛け倒しも良い処で筋肥大で重く大きくなってっからね、そんなじゃ所謂パワーウェイトレシオはロクに稼げてないって。
だからってひ弱なペダルを崇拝しやしないけど、幾ら壊れなくったってロクに踏めないんじゃ道具としちゃ役立たずですわ。
なので操縦範囲拡大の為に仕方無くある程度貧弱さは容認するなんて、こっちも強度と演奏性の最適バランスのが一番偉いってこっちゃね。
<つづく>
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