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2020年3月 3日 (火)

音楽備忘録209 リアルとバーチャルのせめぎ合い⑪

年寄りの特権は口だけ番長に非ずを体現してってるつもりってか、現行プロジェクトでバーチャルオンリーのMixからの個人的悲哀おば。
根本原因はやりたい人よりそうしたくない人の方が詳しいからだと思われるが、新しい手法に挑戦するのに苦労は付き物ではあろう。

1.トータルReverb
近年では予め個別掛けする人の方が多いのか、少なくともフリーソフトではこれが中々やり辛い。
理性的に整理してくと各音に最適なReverbは夫々だろうから、もしリアルでそれを全部充足させようとしたら大変だ。

けれどアンサンブルや作品全体を重視すると、どれもが別の場所で演ってる感じのばかりでは不自然だし音場が定まらない。
又不要干渉の確認等が全部に残響が付いてからじゃないと出来ず、最悪は上手く纏められなくなる場合だって出て来る。

それを配慮すると最大公約数的に、アンサンブル次第で全体に適性のあるのを最初に選び出しとくと手戻りや大外れを回避出来る。
これが体験したバーチャルでは先ずルーティングに苦労し、それで何とか道が見えたと思ってたらまだ続きがあった。

その筆頭は「薄く掛けても違いが出せる」Reverbが、少なくともフリーのVSTやソフト付属のには極めて少なかった処だ。
唯なんだからしゃーないやろってば全くそれ迄だが、かつてのリアルでの状況を知ってると簡単に甘受出来る話しじゃ無いのだ。

今バーチャルのの響き自体はそこそこなのに薄掛けだと分からんなんてな昔リアルじゃあり得ず、寧ろ薄掛けなら響きのチープさが目立たんから少しは使えるなんて真逆の状況があったのだ。
その具体例としてはコンクリの土管に首を突っ込んでワッとやった時の単調なのとか、如何にもバネをビヨォーンとはじきましたみたいな酷いヤツ。

それと比べたら今のデジタルバーチャルのはどんな安物だって遥かに美しい響きだが、「響かせ加減が意のままにならない」んじゃ宝の持ち腐れの極致だ。
従兄の分析に依ればリアルよりアルゴリズムがショボイからだそうだが、使って一番感じられたのは低い音域の響きが足りないのが筆頭だった。

今回公開した曲ではやってないが将来的にはReverbへの送り込みで、意図的に低域程多くしてやれば改善の余地がありそうだ。
因みにコレReverb自体に付いてるEQで「響きの高域を削る」のとは別物で、強いて云えば「低音程長く響く」イメージが宜しい様だ。

2.個別Delay
これはWet(Effect音)がモノラルであれば無問題だが、モノラル音源のやまびこを左右にパンニングさせようとしたらかなり面倒だった。
原因はフリーソフトではMixer部が充実して無いからだが、殆どのではEffectをステレオにしたいが為に新たなトラックを作らなきゃならないのは重さの点でも不利な筈なんだが…。😅

この問題はDelayに限らず音源モノ:Effectステレオの場合全て当て嵌まり、リアルMixer卓での流儀に慣れてるのが問題だってんだろうか。
因みにⅡで「掛け録り派」の人には不自由しないかもだが、個人的には音響的には何でも事後最適化出来るのが録音の特権と認識している。

特に生楽器にEffectしたい場合、生音とEffectを「生耳で試し聴き」する事は不可能でしょ。
電気楽器でもAmpが2台無きゃ無理とか、一寸だけ物は試し程度のにそこ迄常に準備しとかなきゃってな非現実的だわさ。

「重さ」が許す限りはトラック別に幾らでもVSTを載せられるのは良いが、その為の準備(トラック追加)に手間が掛り過ぎちゃちっとも便利じゃ無いでんがな。
脳内イメージが鮮明な内に試せるってのはかなり大切で、道具の種類やタイプが何であれ「音を作る」のにマイナスが多けりゃそれ用の道具としては不適切なんだけどねえ。

<つづく>

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