音楽備忘録181 Metal系でビータに¥10玉を貼る(大馬鹿!?)Ⅶ
前回「ヘッドの裏でも倍音出せ」なんて妙な事を言い出したが、表側程には行かずともコレそんなに難しくは無い。
只問題は低域と高域のバランスで、バスドラらしい音を出そうとするからシビアになって来るだけなのだ。
高域が出る→細かい振動がし易い皮(ヘッド)がどんなのかつったら、極力「薄い」ヘッドだ。
そんなのだったらビータが皮と触れる瞬間の太さは困難でも、それ以外の衝撃から来る振動には敏感に反応してくれる。
薄けりゃ厚いより柔軟性が上がるし、僅かでも質量も減るからそれでより細かく振動してくれる。
尤も薄皮だとアタックも何も分厚いのよりも、明らかにそれこそ薄っぺらい音色になるのが避けられない。
だが物理的原理としては口径が同じなら音程的には大同小異な筈で、しかし同音程にチューニングしといても少なくとも印象としちゃそうは聴こえないのが実情だ。
ここで一旦原点を振り返って歴史を学ぶのも大切で、今よりPAを筆頭にチープな機材でどうやって明瞭度を確保してたのかだ。
今と比べたら全然音数は少ないし遅かったんだからなんて舐めたらアカンでぇ、それ以上に圧倒的に音的環境は厳しかったんだから!。
目の当たりにして来た俺からすると、最近のMetal系では音的ビジュアル面で大きく変化した処が気になる。
それはバスドラの数とサイズで、昔は他ジャンルと比べると圧倒的にバカでかいのが2つあった。
今だって26を使ってる人も居るにはいるが極最近は少し戻りつつあるものの、当時のは20を1つだけでも全然珍しくない中での26を2個もだかんね。
そして重要なのはそれが見栄えより音の都合でそうしてた処で、Metal系も黎明期にはそれ用の物なんて売られて無かったのと関係があった。
バチならマーチング用の太く重いのが既にあったが、皮が今比だと薄っぺらで細目の音の出るのしか無かったのだ。
そんな皮じゃ足りるだけの低音はサイズでしか稼げなかったのと、生身の太鼓だけで200W以上のMarshallに対抗するには他に方法が無かったのだ。
因みにこの200W以上なんてのも「楽器音はPAに依存しない」のが当り前だったからで、Bass AmpのAmpeg SVTが300Wでスピーカが2つなのもBeatles解散後のStonesのLiveで兎に角先ず皆に「聴こえる様にする」為だ。
今は道具の発達でそこ迄しなくても低音は出せる様になったが、理論的には若干無理してっから決して万能とはなっていない。
身近な処ではオーディオスピーカがその典型で小型でも低音が聴こえるっても、スピーカの低能率を許容してAmpに頑張って貰ってるだけなのだ。
現代は一般生活の場では小型は至上命題だから他がどんなに非合理だろうと通用してるが、爆音の要るPAのウーハは幾らも小さくなってないでしょ。
つまり下が出せる代わり上(高次倍音)は出せなくなってて、両方欲しいなら実は一番最初の大昔のやり方は元々「そうなってた」のを皆忘れちまってる。
①ノーミュート
ミュートすると倍音が減るから低音が増えたと錯覚させられるが、全体音量は僅かでもすれば必ず落ちるから「ミュート」なのだ。
②両面張り
どんなバスドラでも片面張りでは打撃力が外部へ逃げてしまうので、胴の共鳴度が必ず減って低音生成量が減る。
③ツインペダルなんて使わない
当時無かったからってばそれ迄だが、シングルのより関節部等でパワーロスが多いのは確かだ。
これは限界高速域に於いても同じで、仮に速度だけ足りさせられてもパワーが全然及ばない。
時代も流行りも今とは違うからそのまま導入しろとは言わないが、恰好のサンプルがあるのにそれを無視したんじゃ愚の骨頂だ。
又ツーバス興味が薄かったのと昔のチープな録音のせいで今頃迄気付かなかったが、ツーバスにはBothって両方を同時に鳴らす技が昔からあったらしい。
今みたいにPA常用しかもどっちかってば「非力な人が助かる式」が主流ではこれの効果は出し難そうだが、2個無いと絶対出来ないこう云うのを軽視するのは勿体無い。
数と速さだけなら俺みたいな達人???になればシングルペダルでもそこそこ対応出来るが、どんなにバカテクになれたってこれはもう理論段階で不可能だ。
<つづく>
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