音楽備忘録165 エレクトレットコンデンサMicの爆音対応魔改造④
こんなの半分は幸運と年寄りの特権なのを認めるが、こっちだって必死に調べたから分かった事なのだ。
だから若くて手持ちの無い方でも、ハナッから諦めるのだけはお止しになってね。
その内ジジババの相続か何かで、そんなのが手に入っちゃう可能性もあるんだかんね。
いきなりこんなん言い出したのもつい昨日のとある実験結果があったからで、人に頼んでドラムのスマホ録音したのを送って貰ったんだ。
近年ネット上で公開されてる動画の多くにはそんなのが溢れてて、しかし何処のサイトのだろうと大抵は音声Dataの変換劣化があるので元はどんなか知りたくなったのだ。
結果は予想よりかなり良い音で録れてたが周波数特性に関しては素晴らしく、Audacityのスペクトラム機能で見てみりゃ全体域が拾えてた。
とても良く出来たアプリのお陰で聴感上は殆ど歪んで無かったが、これもAudacityで波形を見てみるとPeakは少し潰れていた。
このアプリは録音レベルは自動のみではあるが、近年本邦では深コンプするのが当り前なのでその点では寧ろ親切な位か。
コンプの設定って高音質に拘れば玄人だって難しいんだから、弾き語りみたいな最大音量だったら素人には最早スマホ収録の方が好結果になりそうだ。
だがドラムでは見えた波形に依りゃMicのメカニカル部分で底を付いてたのが明らかで、大昔貸しスタジオで練習をラジカセで録ったのとは隔世の感はあるもののだった。
同じカセットでもデッキと件のMicを持ち込んで録ったヤツはそんなになってなくて、当時の自分達で録った音の中では一番それが上等だった。
前置きはいい加減で切り上げるとして、今回(実施は約2年前だが年寄り時間!?)に際しての調査でその理由がハッキリした訳だ。
それと実施前にもう1ステップ実験したのがあって、電池使用のままでも電圧UPってのを試している。
本機の偶然保持してたカタログと実地の回路解析等の結果、電源電圧を上げれば耐入力が上げられそうなのが予想された。
だがMicユニット自体の資料は無く推測の域を出ないので、いきなりファンタム仕様にするのには抵抗があった。
これも偶然だが元仕様の単3電池には余裕のある筐体太さだったので、先ずは近似サイズで高電圧の電池を探してみたのだ。
暫くしてカメラ用!?のCR2(3V)ってのを発見、これは背が単3の約半分なので2個直列にすりゃ1.5→6V迄無改造で昇圧出来そうだ。
一寸高価でも他所でも使い道があるので入手してみたが、元から付いてる部品耐圧は確認済みなのを書き忘れる処だった。
すると「半分の背」は「約」だったから実際には微妙にノッポとなり危なかったが、何とかギリギリセーフだった。
肝心の音の方は予想通りでやはり電源昇圧で拡大可能なのは分かり、半年程は必要時にOff Micで時々使っていた。
とは言えCymbal On Micに対してはこの段階ではまだ厳しかったので、最悪時は元へ戻せるのと作業の簡易化を工夫して本改造に着手する次第となった。
因みに当時のエレクトレットコンデンサMicではこれの太さは標準的で、細身のが主体だったSONYの以外では他のMicでも「電池だけ」式は適応可能なのもあると思われる。
但し資料入手や分析がキチンと出来ないなら、壊さぬ為には勧められない。
けれどもう一寸だけ耐音圧が増やせれば良いのになんて時には、1つの手段として知っといて損は無いんじゃないかな。
又基本部分が業務用のと共通仕様のMicでは、取説にファンタム接続にしたい時はってのが載ってるのもある。
実際は出来ても耐音圧が上がるのが書かれてたのは記憶に無いが、エレクトレットコンデンサMicのユニット本体径が14mm以上クラスのだと向上させられる可能性が高い。
実際かつてのマイフェイバリットだったSONYのは上げられはしたが本用途には不十分で、ユニット径が9mmだか10mmだったか小さかった。(詳細は後程)
今でもPrimoやフォーリーフのサイトへ行くとMicユニットの資料が閲覧出来るが、それに依っても爆音に耐えられるのは14mm以下のは僅少だったから傾向としては大体当たってると思われる。
<つづく>
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