音楽備忘録168 エレクトレットコンデンサMicの爆音対応魔改造⑦
いよいよ電子回路へ突入してくがいきなり分かる人向けとはぜず、分からない人にもプロセスを知って貰う趣旨で進めてみたい。
実際の施工は人に依頼するにしても、その価値があるかどうかは先に知れてると良いかと思ので。
1.候補のに入ってるMicユニットの直径
もし電気は駄目でも分解なら出来る場合、14mm以上無いと爆音対応化の可能性が低い。
因みにユニットの外観画を下に例示しとくが、エレクトレットコンデンサ型の場合はこんな風なアルミの小さな円筒形のが殆どだ。
前面(画では左右のの上面)は穴でも薄フェルト等が貼ってあってもどっちでもOKだが、背面は画の真ん中の裏返しになってるのみたいに穴が開いて無いと別面で不向きとなる。
概述の如く穴無しの殆どのは無指向性の証しなので、Micを林立させる場合音の分離がとても悪くなるからだ。
なのでもし穴無しだったら間隔の広いOff Mic、つまりアンビエント位にしか適さない。
尤も「遠く」で良いなら音は距離減衰で小さくなるから、無改造でも耐入力音圧が足りる場合もありそうだ。
或は例えば限られたMic数で大規模なClassic系オケを拾いたい時なんかだったら、却って無指向性の方が助かる場合も出て来る。
この指向性の件はカタログや取説があれば必ず記載されてるので、無指向性と書いてあってたらその時点でCymbalのOn Mic用等にはアウトだ。
けれど有名なの以外は過去のMicの情報は他機器に比べてとても少ない様なので、その時は上記みたいにして見極めるのが一番確実だ。
指向性は音での確認も不可能じゃ無いが、指向性にも種類やその狭さが色々あるので惑わされる可能性も高い。
因んでⅡでMicの指向性には大まかには4種あり、今多数派なのは単一指向性(指向性を一ヵ所にだけ持たせてる)だ。
その他に超指向性・双指向性・無指向性とあるが、古物体験が無い場合後者2つは実感し辛さそうだ。
又体験余談に過ぎぬが俺認識では本邦じゃ1970年頃を境に、それ以前は一般向けMicは無指向性の方が多数派だった印象がある。
原因はどうやら数と使うスキルの問題みたいで、上記オケ云々の他無指向性なら「距離だけ気にすりゃ良い」処だろう。
2.候補のに入ってる半導体の型番読み取り
何しろ小さい部品なので定格等を表示しとく場所なんて全く足りなく、それどころか型番すら省略表記されてるのも全然普通だ。
なるべく誰にでも分かる様配慮はされてるものの、略し方に明確なルールは無いのでかなり面倒だ。
後で俺知りのは例示しとくが大変なのに何で必要かってば、その部品の規格を知る為なのだ。
型番さえ分かれば規格表だとかData Sheetが、ググれば入手可能なのがかなり多い。
それで正体が判明すれば、そのままで使えるか他のに換装しなきゃ無理かがハッキリするのだ。
もし意地悪に型番が削り取られてたり不幸にも擦り切れてて全く読めなかったりしたら、残念だが改造には不向きだ。
改造の全てを腕利きの専門家に全面的に委ねたとしても、結果成否は運次第となってしまう。
上画はJ-FET(Jはジャンクションの頭文字)の極一部例だが、左2つは昔多数派だった2SK30Aってのだ。
長く製造されたせいで形状はこれより古くにもう1つあり、しかもどれも形だけなら同時期のトランジスタと全く同一だ。
右の背景色の違うのは2SK266って変態形状ので、SONY製専用の2SK39A(こっちは外形は普通)みたいに低消費電力優先のだ。
後者が変な格好なのは用途をMic Head Ampに特化させたからで、上の足はユニットにだけ繋げりゃ良いので狭隘空間での艤装が楽にする為だ。
それにしてもどれも「2S」が省かれてるし、後者に至ってはNch FETの証しである「K」すら省かれちゃってる。
上記で全てじゃないけれどこの時点でもし不向きな処が少しでも分かっちゃったら、改造はお勧め出来ない。
これは中古やジャンクのをこれから買う場合にも該当するが、アテにならない散財をするよりは最廉価版でも新品のを買う方がまだマシだ。
それでも書いたのは知合いに電気に詳しい人が居なかったら、見て貰うだけでも見料を取られてもおかしくないご時勢だからだ。
捨てるにしても不適切なリサイクル法のお陰で只じゃ済まなさそうだし、売るにしても無名のだと気軽に手を出して貰えそうな景気じゃないしね。
<つづく>
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