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2020年1月

2020年1月31日 (金)

音楽備忘録177 Metal系でビータに¥10玉を貼る(大馬鹿!?)Ⅲ

ではいよいよ核心に参るが、¥10玉が打撃した瞬間の概念図を登場させちゃうかんね。
んがその前にビータ・ヘッド・ペダル等の種類と組合せ、踏め方に依る音色の違いを提示しとくからね。

「踏め方」だなんて変な言い回しだが、俺考案の新概念の意義からご理解頂きましょう。
普通はどちらさんだって「踏み方」って言うけど、それだと現時点での完成度や「実際にはどうなってたか」の要素が含まれなくても構わなくなっちまう。

それでも普段なら演る側の意識として大した問題も無いが、出た音を正確に分析するには奏者意識なんかより実際どうなってたかだけが重要なのだ。
こう云う意識と現実の乖離なんてのは他所でもよくあるもんだが、偶然でも欲しい音が得られてたら意識なんかしてなくったって良いのだ。

不幸なパターンの場合可哀想になる位真摯に取り組んでて「こんなにタイトに踏んでんだから」(でも音は…)、なんて録音の仕事時に奏者から同意を求められるとホントに返答窮するあるね。
最幸運なケースだと結果オーライの極致で凄くいい加減な気持ちで出鱈目に演ってたのに、あら録ったら意外とマトモな音になってたよ等々。

生身の体で演奏するのに感情表現は重要素だし武器でもあるけど、気持ちだけで解決するなら誰だって音楽家に簡単になれるわ。
専門家迄は目指さないにしても人よりとか今より先へ行ってみたいなら、並のアプローチじゃ足りないのも当然でんがな。

Photo_20200119235901
またぞろ出ました雑でオーバー表現な概念図、一応打撃瞬間時の打点付近のビータ違いを描いてみとりゃーす。
①~③は横から④~⑥は真上から見た状況で、①と④・②と➄・③と⑥は夫々同じビータので御座居ます。
現代はもっと色んなビータがあるけれど、取敢えずビータとヘッドの関係性が近似な物は代表選手と思われるのだけに絞っただす。

②➄以外はフェルトビータで③⑥がそれに件の「¥10玉貼り」した想定ので、②➄はウッドビータのつもり。
②➄みたいにフェルトより圧力で変形し難いのには他にプラスチックの等色々あり、形状次第で接触面の形も様々だとは思う。
けど本案件で重要なのは接触面積でビータのヘッド形状への追従度の点では、形が違っても大きさに大差が無きゃ面積が減るのは同じなので。

現実には上図みたいに分り易い程変形しちゃくれんが、もしそれが無いならヘッドへ打痕が残る事なんて無い筈よ。
又チューニングが高目だったりして張力が作用してると、いにしえの鈴木その子の目尻シワセロテープ引き伸ばしみたいになってたりする。
交換時に無張力になると平気だと思ってたのに、いつの間にこんなにボコボコになったのよってね。

さぁてお立会い①から③と右へ行くに従って、ヘッドとビータの「隙間」が増えてるのに御注目あれ。
件の「¥10玉貼り」だと④➄では出来なかった隙間が⑥では出来ちゃってて、俺言い「ふざけた例外時」を除くと確実に全体としては細くて頼り無い音色になっちゃうあるねん。

「ふざけた例外時」とはヘッドが傷付いてクッキリと¥10玉の痕が付いちゃってる場合で、どんなに強引だろうとヘッド側の形状がそっくりさんになりゃ面接触に近くなりはするさね。
だがそんな強制プレス加工が施されればその部分は硬くなり、ヘッドはとても振動性能が低下する。

そうなっちゃえば折角面接触させられても低音が減るし、そもそも全体の音量が低下してまう。
幾らバランス的に高次倍音が増えてアタック音の明瞭度が上がったと思っても、聴こえなくなっちまったらしょーがねーんだよぉ~んっとね。

大体傷つき難く作られてる物を傷付けりゃ、そうじゃないのより瞬く間にご臨終を迎える。
それ処か「変な小細工」しないと寝呆けた音しか出せねえ程非力なら、傷付けるの自体が一体全体何年後になるのやらだ。
しかし皮肉でも何でも無くそんなのにすがりたくなってる人が居るなら、心の底から可哀想だと思いますですよ。

この件の根本原因は本邦の教育や情報伝達体勢に問題があると見たが、俺は音楽の先生じゃ無いけど放っとけないからちゃんと解決策を次回書くかんね。
待っとれやぁーーー。

<つづく>

2020年1月30日 (木)

音楽備忘録176 Metal系でビータに¥10玉を貼る(大馬鹿!?)Ⅱ

今回は理論的解析へと突入するが、誤解してる人の多くに不足してるのは多分全体像が見えてないからなんだと思う。
本案件で特に重要なのが打撃時の状況で、ビータにばかり気を取られて皮の状態情報が欠落してるのよ。

太鼓の皮ってば押せば少しは凹ませられるけど、誰だって平らな物のイメージしか湧かないのも当然ではある。
指先で強く押しても皮は全体が繋がってるし、皮より指先の方が軟らかいから皮を部分的に凹ませた実感は殆ど味わえない。

だがどんなに薄いっても皮には実際には厚みがあるのを忘れちゃアカンで、厚みがある程鋭利な折れ目は物理的に付き様が無い。(無理すると大抵は裂ける)
従って少なくとも直接押されてる周辺部にも必ず何らかの変形を伴ってるが、「露骨な折れ目」なんてこのせいで目視出来ないからまさか食い込んでるなんて思い難いんだろう。

以前にも「皮への食い込み」に関しちゃスティックチップ案件で触れたが、バチと一般的なフェルトビータとの違いは打つ側がどれ位変形出来るかだ。
ここで問い1:何でバスドラだけ頭のデカいので叩くのか?、これを叩く相手がデカいからなんて答えちゃったら赤っ恥よん。
もしそうなんだったら18インチと26インチみたいにかなり大きさが違ったら、同サイズのビータを使う奴なんて居る訳ゃ無いんだから。

続いて問い2:何で他は木なのに大勢はバスドラだけフェルトにすんの?、これへ他のよりマイルドな音色が欲しかったからなんて答えたら△だ。
変形可能=軟らかいで非力なイメージも湧くが、変形(圧縮)された時点では実際は元の状態より高密度化してっからかなり硬くもなれるのよ。

どうしても普段は誰だって叩いて無い時の硬さで判断しちゃうけど、圧が掛って無い時ので参考になるのはピアニシモ打撃時限定でおま。
ピアノだって弦を叩いてるのはフェルトなのに、乱暴にブッ叩かれたアタック音は下品で喧しい位「硬い」
のは誰でも知ってる筈だ。

どうせ硬くなるのに何故最初は柔らかくしとくのかってば所望の低音の量を獲得するのに、半ば「仕方無く」そうするしか無かっただけの事なのだ。
加えて低い音域特有の問題もあって、低くなる程音程判別が付かなくなる。
特に太鼓じゃ大きい音の出てる時間は極端に短かいし、元からアタック音や倍音の方がどんなにマイルド方向へ振っといても大きい。

こうなると基音は諦めるにしてもせめて低次数の倍音を稼いで、聴感の具体的には所謂「太い音色」にでもして誤魔化すしか無い。
因みに倍音の次数とは基音に対する倍率の事で、倍音を視覚的比喩するならマトリョーシカちゃん人形みたいにでもイメージしとくれ。

風貌が大凡同じでも並べて比べりゃ大きさが違ったらすぐ分かるが、サイズが一寸しか違わないのを別の日にでも単独で見せられたらどっちが大きいか当てるのは困難だよね。
つまり実際は倍音でもそれを意図的に基音に聴き間違いさせようとしてる様なもんで、バスドラサイズに実用上の制約があるから生楽器じゃそんなのでもう限界一杯なのよ。

だからフェルトにするのは倍音全体を減らすのが目的じゃ無く、基音と低次数倍音をバランス的に大きくする為の知恵なのだ。
物理面での具体差は打撃時に圧で変形すれば「接触面積」が大きくなる処で、狭くぶつより高次倍音(高域)は出なくなるが倍音の全体量は「沢山当たってる」だけにこっちの方が圧倒的に豊富だ。

それ故幾らアタック音に鋭く明瞭な高域成分が欲しいからって接触面積を減らしては、量(音量)を減らし過ぎちゃうから無意味なのよねぇ。
具体的に例示すれば例えば踏んでる本人にはそれなりに聴こえてても、他の奏者や観客にはちっとも分からなかったなんて淋しい自己満な展開が予想される。

因みにエレキBassだと指弾きとピック弾きじゃ結構違いが出せるが、あれはBass Ampでかなり高域も極端にブーストしてるからだ。
俺様は達人だからピック弾きでも低音も太さもしっかり出せるがなんて又々怪しくなって来たが、人の技だけで解決するのが大変だからBass用と称して巨大な三角形のピックがデザインされてるのだ。(滅多に使わないけど😓)

Guitarより長く太い弦を充分振動させられないと必要な低域が出せないが、無意識に弾きゃピックが小さいとその分弦を動かすストロークだって自ずと小さくなるもんだ。
ピックが弦に掛る深さや角度も大いに関係してて、初動時の接触面積が狭いと高次倍音ばかり…又にするわ。

<つづく>

2020年1月29日 (水)

音楽備忘録175 Metal系でビータに¥10玉を貼る(大馬鹿!?)Ⅰ

少し前に従兄のTwitterで迷惑な話しとして俎上にあった「ビータに¥10玉を貼る」件、バスドラヲタ且つ音響・楽器屋として解析してみやす。
結論から申しますともう死んじまえと迄は申しませんが、いやぁそれじゃあ音は死んじゃうよは断言させといて頂きましょう。

但し唯一例外となる条件はあって、極限迄弱く踏んで微小音量の場合ならアタック音の倍音増加は見込めるでせう。
クドイけど但しの但しそれには¥10玉を粘着テープで貼るとかしたら半端で、ビータとヘッド間に¥10玉より軟らかい物質が介在しちゃ効果半減だす。

従兄の処へ集う人達は正統派の真面目そうな方が中心なので、貸しスタジオの皮を痛める等の迷惑論が筆頭みたいだった。
でも本来ならトリガーで音源を並鳴させてるのを気付かずの愚行かも知れんが、そんな真似をしようとした連中の気持ちだけなら内容は正反対だが俺にはかなり理解は出来る。

こっちはひたすら低消耗と太さを求めて長年他人の何倍も苦労して来て、貧民の俺でもSpeedkingが入手出来るチャンスが訪れてなかったら今頃は発狂してたかも知れないから。
兼業Drummerだったから専業の人程じゃないにしても、ヘッド・ビータ・ペダルの他かなり早い時期にインパクトパッドなんかだって一応一通りは散々試したんだ。

全部を書こうとしたら今年一杯掛るので1つだけ例示しとくとすると、インパクトパッドはそれ自体の効果はあったがヘッド寿命では俺には全く無効だった。
その訳を一言で言えば「ビータのヘッドへのめり込み量」が当時は人一倍多かったらしいからで、パッドを付けてもヘッドの凹み傷!?に幾らも差が出なかったからだ。

この辺でお得意の物理解析へ進むが、アタック音の高域倍音を増やすには固い物同士がぶつかり合うと効果的だ。
バスドラでは固めるったってヘッドは振動させるには板みたいには硬く出来ないから、これだけを求めるなら今ならせめて大型カホンをウッドビータかなんでぶつのが最適だろう。

けれどカホンでペダルの人はたまに見かけるけど、硬いビータにしてるのが見つからなかったのは何故か。
ってば低域不足で違う楽器の音色にしかならないからだろうが、ここがアタック音でバスドラが抱える弱点ってか宿命なのだ。

俺はBassが本業なのでこの面では一般比では二重苦であるが、その割合に多少の巾はあるにしても時に敵対する低音と高音の両方を必ず生かしとかなきゃならない。
一寸前に拙ブログでバスドラのウーハ(スピーカ)収音の際に触れたが、ホントに完全に低域成分だけにしちゃうとバスドラもBassも最早その楽器の音では無くなってしまう。

これは楽器固有の音色成分は通常倍音に殆どが依存してるからだが、それなら倍音が残せればそれだけになっても大丈夫かってばそれも全然ダメ。
太鼓だとバスドラとFloor Tom・Bassなら同音程のGuitarなんかと、殆ど見分け(音なんだから聴き分けか)が付かなくなるからね。

そりゃぁよぉ~く耳を凝らして聴きゃ皮や弦の揺れる感じの違いは分かるだろうけど、画像を最初はわざとボカしといて段々鮮明化させて早くに当てたら勝ちゲームしてんじゃねんだからよっと。
寧ろ一般聴者の多くには最初に聴こえたたった1音で印象が決まっちゃう方が多く、変な小細工に腐心するより他の誰もまだ鳴らしてない内にたった1音で良いから鳴らさせてもらうのが一番だ。

偏った奏者心理観点ではずっと聴いてて貰いたいのは分かるが、一般聴者は歌が始まりゃ歌・Guitarとかのソロが始まりゃそれしか聴かなくたって至極当然なのだ。
本来の好みよりひたすらアンサンブル内での明瞭度優先の音色にしたりと、どんなに涙ぐましい努力をしたって聴者ニーズと掛離れてたら無意味あるね。

そこで今より遥かに音色調整が出来なかった時代の好演出を例示しとくが、毎度お馴染みで悪いがBeatlesのCome Togetherだ。
曲1発目の音には「シュンッ」てボイスもあるものの、基本的にはBassとバスドラしか鳴っていない。
ついでにBassは左・ドラムは右と別の処から音が出てて、これだけ邪魔が入らねば嫌でも誰でもじっくり聴けてしまう作りになっている。

大昔太鼓先生の従兄とはまた別の親戚宅で半自作オーディオで初めてこの曲を耳にした時、その重厚感と音色にはもう最初の瞬間だけで完全にノックアウトされた。
後年分析すると決してライトな音色では無いが、印象程特別ヘビーな音色となってたでも無い。
それがどうして今聴いたって強大な圧を感じるかってば、編曲とMixingが最大要因だったからだ。

<つづく>

2020年1月28日 (火)

音楽備忘録174 日本の新世代Rocker

基本的には何時も独断と偏見の権化みたいな俺だが、今回は違うぞ!!!。
それにしても最近の日本は正しい情報に関しては、恐ろしく不便で面倒な国になっちゃって♪あ~んあんあ やっんなっちゃった あ~んあんあ 驚いたぁ♪だ。

従兄を始めとする身内からの情報提供がもし無かったら、知りたい聴きたい新しいのは全く無理だったろう。
今回従兄経由でもっと誰にでも知って貰いたいのが、Guitar・Vocalの「カホリ」さんとDrummerの「よよかちゃん」だ。

彼女達は現在弱冠20歳と9歳だし女性だがそんなのは完全に無関係で、超久々の日本人の本格派Rockerだった。
特によよかちゃんは『日本以外では』既に世界的な超一流となっていて、ノリもパワーもテクも尋常じゃないがそれ以上に魂が本物なのが知れ渡ったからだろう。

Rock発祥時の現地では人種差別や教育格差等が酷い時代だったみたいだが、BluesやSoul程で無いにしてもそもそもが魂の叫びの音楽化だった訳だ。
それが本邦導入時は一部の虐げられてた連中は心底同感して演ってたものの、本国比較だとそれなりに良い時代だったせいかリズムパターンの1種程度の認識をした人の方がどうも多かった様だ。

Blues:悲しい・Soul:熱い・Rock:激しいなんて認識は、間違っちゃいないがそれだけで良いなら夫々他にも幾らでもあるのだ。
必ず全てでは無いが例えばBluesにある失恋ソングだったら歌詞の表意味では只の失恋ぽくても、単にバカ男だったからフラれたなんてのは皆無なのだ。

ホントは人種が違ったせいで駄目だったなんてのが主題で、それが裏読みしないと分からない様に作られてたのはそうでもしとかんと発表すら出来なかったからだ。
こんなのは負の遺産の典型だが、当時よりはかなり世間が改善されても理想郷となったでもない。
そんな中で例えば「言い難い事を言う」みたいなのにはこれ等ジャンルは格好の技で、お笑いとして演じるなら世間より酷いイジメが容認されるなんてのと似た様なもんだ。

だからそう云う要素が含まれて無かったら、どんなにそれっぽい音にしてもRockとかでは全然ないものとなっちまうんだ。
だがカホリさんの事は良く知らないがよよかちゃん家は家庭円満な様で、大して虐げられてそうも無いのに一体何処でスピリットが養われてしまったのか謎だった。

それがつい最近の従兄のTwitterに出てたカホリさんの一言で一気に氷解したんだが、身近な近い世代に同趣味の人皆無・個人の興味対象の情報収集に滅茶苦茶難儀してるんだそうだ。
全く予想外の所で偉い苦労してたのねであるが、そう云や前回記事関係で幾ら調べても手元に残ってた大昔のカタログの方がまだマシなんてのがしょっちゅうなのを思い出した。

少し脱線するが自意識では昔ったってあんなに何処にでも転がってたんだから、一寸根気良く探せば何処かの誰かがネット上に上げてるだろう…。
と思って掘って掘って掘り捲ってってやっと出て来たのは、拙ブログの記事のだけなんてのには驚くやら呆れるやらで複雑な心境だ。

去年の紅白歌合戦であのKissとYOSHIKIが共演して凄かったなんてぬかしてたアホが居たが、そんなの本国じゃよよかちゃんはとっくの昔に演ってらぁ。
って「知らされなかった人」に罪は無いけれど、実際現時点でもっと高評価なよよかちゃんの方が紅白に呼ばれてないなんてもうNHKは廃局しろっ💢。

これは俺が個人的に世間よりY氏が低評価なせいでは無く、「その年にブレイクしてた人」って基準に照らし合わせただけだ。
庶民より金あるしNHKにゃ海外支局ってのがあるんだから、知らなかったとは言わせねえぜ。

今の日本政府がどうしようもないのは百も承知だが、それにしたってマトモなのは調べて見つけるのさえこんなに大変ってな異常だわ。
それ位大多数の人はそんなに苦労して無いんだとしたら、どうりでBlues・Soul・Rockみたいな高等裏技の新たな使い手が今日本からじゃ中々出て来ん訳だわ。

とたまにはRockerらしい処も少しは見せといてってんでも無いけど、50もとっくに過ぎちゃって今更大して幸せになれそうも無いからどんなにコアでヲタでも孤軍奮闘して変なのどんどん書いてっちゃうもんね。
は置いといてこんな厳しい状況下でも彼女達みたいなのが出て来てくれるのはホンマに有難やで、当面のこっちの課題は写真撮影かな。

何せガラケー・スマホ・デジカメの類を一切持たせて貰えないんで、もし直ちにインスタだけの世が来ちゃったら俺は居ない人になっちゃうね。
又お得意の奇妙奇天烈な手段で何とかせねば…、アッ半壊ビデオカメラに静止画機能が付いてた様な気がするがまだ生きてるんだろうか。

因みに上で「高等裏技」なんて言ったが、それについては後でどっかでキチンと論理立てて説明しますんで。

<つづく>

2020年1月27日 (月)

音楽備忘録173 エレクトレットコンデンサMicの爆音対応魔改造⑫

本項総集編として魔改造の適正と意義等を纏めとくが、その前に買うか自作するか魔改造するかの選択について記しとこう。
趣味的にはどれを選んだって全然構わないんだけど、選択が不適切だと目的達成度に違いが生じる可能性大なので。

それじゃあ手段・方法以前の必須条件から始めさせて貰うが、用途が限定だらけでも良いならもう何でも構わない。
でも何らかの投資や労力を払わなきゃなんないんなら、なるべくそれが有効になる様にするのが強力にお勧めだ。
そこであらゆるCymbal収音に対応可能なのを前提にすると、性能的に幾つかの値が明確化して来る。

①耐入力音圧(最大入力音圧・最大SPL…):140dB以上
②周波数特性の高域:20kHz(昔のや代用品でも16kHz以上)
③コンデンサ型(含エレクトレットコンデンサ・バックエレクトレットコンデンサ)
一部稀有な例外を除けばこの3つをクリアさせれば、大きく困る様な事態は回避出来る。

①については過去を中心にこれ以下の耐音圧のも使われてたが、デジタル録音だと歪みが感知し易くなっている。
ジャンルや所望音色次第では許容出来ちゃうかも知れないが、後でEQだの色々弄った時にこの歪みが悪さする事も多々だ。

②については飽く迄電気物理的Dataなだけで20kHzと表記されてても、周波数特性グラフを見ると他帯域より感度は落ちてるのが特に低価格帯のでは普通で当然だ。
最高級のをポンと買えるならそんな心配は無用だが、俺を筆頭に貧民軍の者はこの値は「辛うじてギリギリ拾える」限界値の事と思うようにしよう。

③についちゃ体験からは①も②も余裕でクリアしてたのに、ダイナミック型であるが為に高速反応型でも高域が歪んだ音色となってしまった。
しかもその歪み音色がちっともCymbalぽく無くて、電気的Dataより遥かに「らしくない」音にしかならず大損だった。

結局は用途的に合って無いから根本的にはどう頑張ってもダイナミック型じゃ仕方無い現象だが、どうしてもの際は極力距離を離すとまだマシになる。
但しそうすると太鼓音の「回り込み」がどんどん大きくなり、Cymbal用ってより只のOff Micへ近付いて行く。

従兄の「無理要望」から散々苦心して辛うじてなポイントを見付けられはしたが、Ride側の設置高さが低いためにCrashの揺れをモロに拾い過ぎちまってる。
これはサブのClosed Hatの「チック音」迄1本で拾わせてるのが原因で、Mic頭部視点で太鼓の最低でも皮は見えずCymbalは直接見える位置を選ばざるを得なかったからだ。

続いて各手法の費用と労力についてだが、新品購入だとプチググりに依れば現況1本あたり¥3,000位が最安値みたいだった。
但しこれはBEHRINGER C-2ペアの一択のみで、好みに合わんとか奇数本数欲しい等不適合の際は¥8,000位からが相場の様だ。

口を酸っぱく忠告しとくがこれより安くても使えますと歌書されてるのも散見されるが、そんなのに惑わされては相手の思う壺だ。
その証拠にその手のは1つの例外すら無く①の耐音圧Dataが非公表で、最大限世良心的解釈をしたとして爆音非対応をコッソリ知らせてくれてる様なもんだからなッ!なんてね。

自作の場合現況だと①を確実に保証出来る部品が流通して無いが、一番可能性のあるMicユニットを用いた場合で電子部品だけだと最安¥2,000位からとなる。
最安は平衡出力部をFET×2とした場合でトランス出力とすれば+¥500だが、部品が出せる最高性能を狙うとFET式でもマッチング(特性を揃える)が必要となる。

たまたまマッチドセットの手持ちがあるかそうじゃ無くても同じのが沢山あれば追加費用が掛かる可能性は低いが、それ以外だと状況次第でどれ位加算されるかは明言不能だ。
しかも筐体部(入れ物)等の材料費・捜索・加工の手間がまだ残ってて、オーディオの方が音楽より趣味的に上じゃないならあまり楽しくならなさそうな手段だ。

改造にしたって「適した素材」が見つからないと始まらないが、自作よりは今本邦の環境下だとまだマシそうだ。
この
適した素材の筆頭はMic自体は平衡接続ファンタム電源化可能な設計がされてるが、現況不平衡接続仕様となってる様な物だ。

平衡接続の方が不平衡より規格で信号レベルが大きく設定されているので、不平衡接続ではMicが平気で電源電圧を上げられても受け側がレベルオーバーになって無効化する場合も多いのだ。
それ故両対応設計のの多くは不平衡接続の時は言わばデチューンされた状態となってて、車に例えりゃ不平衡はスピードリミッタ・乾電池はレギュラーガソリン・ファンタム電源がハイオクみたいなもんと思っても良い。

しかしそれ相応の電子回路のスキルが要るし、掘り出し物の代わりに情報が僅少若しくは皆無なんてケースも多い。
なので根気は多少要りそうだがあまり人を選ばず有力なのは中古漁りで、RODEやBEHRINGERのそれ用のなら①②等のスペックがすぐ調べが付くからこの点では安心だ。(勿論最初からそれ用なので改造不要)

全てはその人次第だが絶対確実安全な投資方法としては、マルチ収録を放棄して「何でも録れるコンデンサ型」を3本だけ確保するのが唯一の道だ。
少ない本数のMic収録じゃその分演奏力が露骨に表出するが、盛り難くなるだけで損する事は無い。

一方膨大な数を林立させて盛り捲り~の修正し捲り~のした処で、一寸でも処理を誤れば実際より悪く聴こえる部分も出て来ちゃうからね。
目指すのは勝手だけど誰でもすぐにMatt化出来るなら彼があんなにもてはやされはしない訳で、どの道を選んだってある程度以上を目指せば険しさ自体にゃ違いなんて無いんだから。

<この項一旦終了>

2020年1月26日 (日)

音楽備忘録172 エレクトレットコンデンサMicの爆音対応魔改造⑪

良い方を先に出しちゃったから、今回はとうとう目標達成率ゼロ%なのに披露しちゃう。
失敗から学んでも含むけれど、ドラムセットより小音量のなら対応の可能性があるのも事実だから…。

宅の近況では大人数の一発録り機会は訪れて無いが、このプロジェクト!?の当初の動機はコンデンサ型の数量不足だ。
未だ実地試験してないからどれ位魔改造が効力を発揮するか不明だが、多分ドラム・ピアノ・アコギを同時に録るなんて時にゃ従前とは違って来る筈だ。

尤も宅は狭隘なんで大人数の尺度は原始人の数の数え方と同じで、1・2・沢山なんて世間様とは大違いだが。
定在波を嫌って意図的にデッドにしてるので、狭さと相まって宅内でアンビエント成分を求めても殆ど無効だ。
だが誰もがそんな極限状態に置かれてるでも無いし、一寸だけ足りないなんてケースだったら参考になる筈!?だ。

Rozzcm400Rozzcm40048v3k
5.Rozz CM-400
こ奴は頂き物以上に怪しい存在で、マイナーなEffectorのブランド名としてRozzを知らなかったら絶対に手は出さなかっただろう。
一時期常用してた貸しスタジオのボロ市で見つけた物で、確か¥1,000しなかったのもあって買った。

余談だが同時に¥10で買ったストラップがたまたま一番フィットするので、近年一度修理はしたがBass用には以来ずっと使用中だ。
ここで余談と本件が交錯するんだが従兄が生録ヲタ全盛時、こっちはニーズ的にはもっと鉄ちゃん全盛だったから乗らなかったでも無い。

だが諸事情でポータブル録音機は不所持だったからMicを買い足しても仕方無く、それが後で音楽をやる様になった際に影響が出た。
つまりこれをゲットする迄は音楽録音に使えるのは前回述SONY CRTオンリーで、アコギの弾き語りですらMicの個別立てが不可な状況なのもあったからだ。

性能としては世間じゃ無名なのだけにかSONY CRTには負けたが、使えない程酷くは無かった。
とは云え今回の際に初めて知ってたまげたのはその回路で、外見はキャノンコネクタなのに嘘の平衡接続回路となってた処だ。
その状態で繋いでもちゃんと音は出るが、平衡接続の利点は皆無ってのは凄いわぁ。

只筐体はショボイでも無く寧ろプチオサレな位で、もしかしたら「ちゃんと全部付けてる」上位機種でもあったのかも知れない。
それでか回路はドケチ&殆ど潜りでも付いてた部品はケチじゃ無く、Micユニット径は14mmだったのもあって少しは期待をしてトライしてみた。

結果は世の中そんなに甘くないと出たが、耐音圧が全く上がらなかった訳では無い。
しかし是迄のとは状況に差があり非換装FETの限界迄電源電圧を上げてるが、ユニット自体の耐音圧もと両面から制約を受けている。

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6.SONY ECM-99
これも従兄からのお下がりだがその昔宅でBand練習をカセットで録る時にはよく使っていた、所謂ワンポイントステレオタイプの昔一番ポピュラーだったヤツだ。
当時はコーラス(歌の)が頻出するのばかり演ってたからMicだって歌用優先で、当時でも耐音圧・音質共に足りてはいなかったが録れないよりマシって処だった。

さりとてこれの登場時の基準では低性能だったでも無く、当時としては標準レベルのSONY ECM-250ってのと多分中身は同じだ。
因みに一寸不思議だったのはスペック表記では上記のRozzより高域が狭いが、PCで収録音の波形分析をしてみると上の方まで波は一杯記録されていた処だ。

だが聴いてみるとスペック通り迄しか高音は聴き取れず、電気的に反応が出来ても音として拾えてない場合があるのをこれで実感した。
これもユニット径は14mmだったので狭帯域は諦めても耐音圧ならと期待したが、図中にある6V以上の電源電圧増し盛りは何の効能も無かった。

今のスマホの内臓Micの事も考えるとこれとRozzのは14mm径でも、耐音圧に対しては更に1世代基本設計が古いのだったらしい。
長年の酷使で度重なる修理を経てプラフレーム部が粉砕骨折状態なのもあって、宅では概述の如くユニットをEM-70の音響管との抱き合わせに転用の予定だ。

しかしもし健康体なら元の電池スペースが単2用と広いので、単4×4本用のホルダを自作or改造でこれに内臓出来る様にすりゃ本体無改変である程度の耐音圧向上が可能だ。
実際実験に際しラジコンコントローラに入ってたホルダをプチ改造して試してるので、珍しく実証済みだ。
※但しこの手のはやるなら部品の耐圧が先に確認出来て無きゃ駄目よ。

もしこれが耐音圧を足らせられたら形状的にはOvertopにはおあつらえ向きだったが、その後上位後継機種のを調べた限りSONYのは基本設計理念が同一らしく見込み無しだ。
業務用から素人用迄それ用のをSONYは別にちゃんと用意してるんだから、こっちの魂胆の方が間違ってるんだが残念には違いなかった。

<つづく>

2020年1月25日 (土)

音楽備忘録171 エレクトレットコンデンサMicの爆音対応魔改造⑩

続いては成否両例が登場するが、従前の俺予測とは正反対の結果になった。
のはまだまだ俺が青二才な証拠か知らんが、機械にも人は見掛けに依らずが多々あるあらしきを再認識させられたか。

Hitachi-ucm40 Hitachi-ucm40-48vk105crt
3.日立 UCM-40(充足)
全く期待してなかったのがコレで、元は親父の衝動買いの結果お下がりで場所塞ぎになってた代物だ。
後になってみりゃ全くオーバースペックなユニットに超チープな電子回路構成と、買った人と買われた機器の無駄度の高さが見事に一致してた!?。
尤も魔改造に際してはそれが災い転じて福をもたらしてて、確立はかなり低いがめっけもん勝ちの典型例だろう。

例に依って実体と回路図表記を一致させてて、点線囲みがヘッド部・無囲み部が胴体内だ。
元回路ではドレイン出力なのにトランスレスとインピーダンスマッチングが平気か怪しいが、日立のラジカセではそっちの方で対応させてたのかも知れない。

それにしてもこの方がショックノイズは小さくなりそうだが、On/Off SWが出力をショートさせるだけで電池寿命は無配慮とは何ともワイルドな設計だ。
因みにもし電池が繋がったままでもFETに音声信号が流れなきゃ少しは節電になるが、これだとOffにしといてもMicに音が入る度に負荷抵抗ゼロで素子が流せるだけの電流が流れちゃうから、まさか電池を売って儲けるつもりだったんだろうか。

戯言はこれ位で原形からはFET換装と出力トランス追加が主な変更点で、「元CRTトランス」ってのはこの後登場させる期待機からの転用だ。
FET換装は耐圧不足が理由で、ゲート抵抗器(エレクトレットユニットからFETへ繋がる線の途中にぶら下がってるヤツ)が非内臓形だったので可能となったもの。

Sonycrt48v3k
4.SONY CRT-500(不足)
残念だったのはこれと次回述のSONY勢で、良く言や無駄の無い設計が仇となったとも看做せる。
それでも上記の如く出力トランスは対応可能だったのは、今からすりゃ大雑把だったご時勢のなせる業か。

このMicはワイヤレスでもワイヤードでも使える優れ物で、当時のSONY一般向けワイヤレスの中では最上位のだったヤツだ。
因みにその頃のワイヤレスMicは殆どが音質的にはワイヤードに負けてて、これだけがその制約が無く気に入って当時中坊だった俺が小遣いを貯めて自分で買った思い入れもある物だ。

ワイヤレスとワイヤードの切替はSONY独自の偽キャノンコネクタに繋ぐのを変える式で、付属のSW付アンテナ線のと只のケーブルだけのどっちにするかで決められる仕様だ。
そのお陰でワイヤレスとしては割と短命に終わったが、修理をせずずっとそのまま継続使用していた。

因みにⅡで修理しなかったのは「死んじゃった素子」が原因で、今では電池等で珍しくも何ともないリチウムを使った特殊なのだったからだ。
暫くは部品が市販されるのを待ってたが遂に出ず仕舞い、そうこうしてる内にメーカの修理期限も切れちゃった。

爆音でさえ無きゃ概出の他のより小径なユニットだって全然OKだが、これとFETがゲート抵抗器内臓形だったのが魔改造には致命傷になった。
ゲート抵抗器とFETを換装すれば対応出来る可能性は残ってるが、高価な高抵抗を買っても駄目だったらと思うとそこ迄追及出来て無い。

しかしトランスを日立に取られたままでは使えないので、廃品から抽出した手持ちの中からなるべく合うのを探し調べてトランスレスFETp-p出力回路化した。
用いたFETの2SK330×2は<>内に記したIdss値は完全一致が理想だが、この程度の差なら実用上は特に問題は起きていない。

因みにⅢで宅内試験ではCymbalのOn Micには不足でも、Offになら対応出来る程度には耐入力音圧が向上させられている。
なので俺の今回の目的には失敗だったが用途が違えばって事で、99%は盛り表現だが敢えて失敗と言わずに「不足」だなんて表現としている。😓😓😓

<つづく>

2020年1月24日 (金)

音楽備忘録170 エレクトレットコンデンサMicの爆音対応魔改造⑨

いよいよ回路図編だが最初は縁起良く成功例を、後には敢えて失敗例も参考に披露しちまう。
尤もここで言う失敗とは爆音対応が不足だったのの事で、Micとして使えなくなった訳じゃ無いからね


先に各図の共通事項を提示しとくが点線で囲ったECM Unitは、概述表記に合せ保持フレームも含めた全体だ。
このフレームにはエレクトレットユニットの他に配線ハンダ付用のプチ基盤も付けられていて、エレクトレット以外の電子部品はこの基盤に実装されている。

又Mic構造がヘッドと胴体の2部構成となってるが、点線囲い部がヘッド・囲み無し部が胴体内臓部とその判別意図も込めてこうしている。
なので近年のエレクトレットユニット内に最低必要電子部品を内臓させてるのとは違って、後で外から容易に変更可能な構造となってたのを注記としとこう。

4545 454548v
1.Primo EMU-4545(充足)
上が元の下が爆音及びファンタム電源化後の状況で、大元は不平衡接続仕様となっていた。
改造と言っても電源供給経路と感度調整をしただけで、過去の平衡接続化は改造には含めていない。
平衡接続化は他社の出力部が同方式のMicの取説に記載されてたの参考に、線の繋ぐ場所を変えただけなので。

だから電気的には技術的に全然大した事なんてしちゃいないが、強いて言えば電解コンデンサの耐圧確認だ。
電解コンデンサは今では随分小さくなったがコストのみならず、昔は容量や耐圧を増やすと途端に大きくなっていた。
それ故電源が電池仕様のをファンタム化する際は、古いのだとほぼ交換しないと足りないと思っといて良いだろう。

原形回路の特徴としては本来Head AmpとしてのFETの役目は「インピーダンス変換」だから、ソース側から出力を取れば良いのにドレイン側と逆にしてあった処だ。
もう1つ変わってたのがFETのソース抵抗器で、ちっとも必須じゃないのにわざわざ並列2本としてあった処。

これは恐らく容易に感度変更可能とする措置と思われるが、改造前後の共図中に合成値を()内に記しといた。
只何れにせよ電圧増幅が不要だからってソース側出力にすると、電気的リニアリティには優れるが音色が実際の音より
硬目になるのは確かだ。

又FETのソース抵抗器の合成値は改造後の方が大きくなってるが、これは感度を上げるのが目的では無い。
この回路方式では電源電圧を上げると電流も自動的に増えるので、増えすぎない様にしたのが実情だ。
増えすぎると何が不味いかってば直ちに石を壊す程にはならないが、大入力時に定格オーバーして音が歪むからだ。

Primoem7048v
2.Primo EM-70ユニット活用(充足)
出自が寄せ集めなので理想的回路構成では無いけれど、実用上は魔改造シリーズ中音は最優秀だった。
先ずはこれと4545のユニットの差異詳細から述べとくが、エレクトレット部は穴の数が少ないだけだ。
その分「位相打ち消し作用」は低下するので、指向性は4545よりユニット単体では広目となっていた。

FETソース抵抗が「普通に」1個だけになってるが、これが上記で感度変更安易化目的と推定した根拠だ。
超指向性(別称ガンマイク)は遠くの音をターゲットにするのが普通だからこれで当然で、ならばどうして魔改造後に感度を落してないのか?。

それは出力トランスの入力インピーダンスが原設計のより一桁も高いからで、幾らFETでもっと電流増量可能でもそれがトランスにはそんなに沢山は流れられないからだ。
なのでソース抵抗値だけを見ると一見高感度だが、実際にはこれで4545魔改と大体同感度となっている。

こっちは電気面は楽々でそれより物理加工が遥かに大変だったが、電気面でも1つだけ注記事項がある。
転用トランスはそもそもは入力用のなので、原設計とは入出力をひっくり返して使っている。
これが無理無く可能なのは扱う信号電力が微小だからで、電源トランス等の場合は定格値を再計算してそれに沿わせないと「危ない」のでご用心。

尚回路と部品の定数は部品・基盤からの読み取り等で、全容が解明可能だったのも付記しとく。
万一壊しても構わんなら不明のが残っててもアリかもだが、俺なら本件でもし不明が残ってる様だったら魔改造はしなかったと思う。

※追記訂正:最上図<modify.1>のCR-2×の誤表記。

<つづく>

2020年1月23日 (木)

音楽備忘録169 エレクトレットコンデンサMicの爆音対応魔改造⑧

前回煩雑さで懲りちゃった読者続出かもだが、「型番読み取り」は現代では寧ろ素人にこそ必須の最低スキルだと思うあるよ。
これだけ誰でも多数の機械のお世話になるとなると、型番=名前はあらゆる後の局面でとても重要だもの。

例えば○○型スマホだと擬人化して考えりゃ、スマホは苗字で○○が名前なのだ。
スマホはやたら誰でも持ってるからとてつもない大家族のご家庭で、型番=名前だけがその中の「誰なのか」を特定する唯一の手掛かりなんですよ。

それはさて置き読み取れて情報が入手出来たケースとして続けちゃうが、第2段階は「付いてた部品」の耐電圧案件だ。
これには主にHead Ampの半導体(殆どがFETで新しいのだとICも)と入ってれば出力トランスがあるが、小信号用トランスの方は規格のお陰でほぼ例外無く耐圧は50Vと考えて良い。

体験では例外は皆無だったがもしトランスの耐圧が心配なら、その場合はFET2個の簡単な回路でも代用可能だ。
但し爆音相手専用にするなら気にせんでも平気だが、小音量のを扱う場合増幅素子は僅かでも必ず雑音を出すので一考の余地ありだ。

因みにファンタム電源が企図された当時は入出力にはトランスを使うのがデフォだったからか、それに合った工夫として+48Vは平衡接続線の内Grand(アース:電圧的には0V)以外の2本両方から供給する方式になっている。
こうして置くとトランスの2つの端子はどっちにも+48Vが掛るが、同電位(電圧差ゼロ)なのでトランスへは直流電流はほぼ流れ込まなく出来るのだ。

今ならトランスより電子回路を用いる方が圧倒的多数なので1本供給が可能だが、古いのとの互換性の他音声信号の極性の問題でそのまま堅持されている。(所謂2番Hotか3番Hotかっての)
それは近年は統一されつつあるが音声信号の極性が地域等に依って逆となってるケースがあり、ファンタムを片方にしとくと短絡させたり供給出来なくなったりする心配があるからだ。

電気的性能とコストからすれば今は半導体使用が一見優位だが、以下の点へも配慮すると一律には断言出来ない側面がるのでそれを。
①半導体が増えりゃ当然消費電力も増えるが、ファンタム電源の容量が何時も必ず足りるか。
②信号経路が複雑化・長距離化すればどんなに軽重でも、その劣化は避けられない。
③素子数増加に伴う雑音増加へ配慮すると、初段の石により低雑音なのが欲しくなる。

これらを気にすると最早高性能ICを使いたくもなるが、音響用で50V(ICで両電源仕様なら±25V)耐圧のが殆ど見当たらない。
もし電源電圧がもっと低いのを許せれば選択肢は幾らでもあるが、爆音に耐えさすのにはそれじゃあ心元無い。

加えて折角の石の性能をフル発揮させるには、出力段に使う石はマッチングを取る必要がある。
ホット側とコールド側で増幅度が違うと平衡伝送の効果が減るし、音声信号のリニアリティも低下させるからだ。
それにはマッチングの手間賃が上乗せされてるのを買うか、沢山纏めて買った中から自分で選別する手間も追加で要り様になる。

それと測定用だったら兎に角リニアなのが良いけれど、音楽用では物理性能より聴感上の音色が何より大事だ。
割と近年でもわざわざ出力トランスを載せた新モデルが、Micを始めとする音楽用には絶えず登場するのはこのせいなのだ。

音色案件では概述の通り半導体は能動・トランスは受動素子なので、音色改変されるにしても程度と度合いが違っている。
能動の方は足す事も引く事も可能だが、受動の方は引き算のみ。
減るだけなら例えば画像ならピントがボケるだけだが、盛りもあり得る方では変化する場所が増えている。

物理的には単純に改変量の少ないのが元に近いと出るが、人間の感性には全く元のままの場所が無い方が気になるもんだ。
今回の俺の場合はこれ等と基本無予算の都合から、トランスが使えないとか足りないの以外は出力はトランス式としている。

尚次回からは一挙に回路図のオンパレードの予定。

<つづく>

2020年1月22日 (水)

音楽備忘録168 エレクトレットコンデンサMicの爆音対応魔改造⑦

いよいよ電子回路へ突入してくがいきなり分かる人向けとはぜず、分からない人にもプロセスを知って貰う趣旨で進めてみたい。
実際の施工は人に依頼するにしても、その価値があるかどうかは先に知れてると良いかと思ので。

1.候補のに入ってるMicユニットの直径
もし電気は駄目でも分解なら出来る場合、14mm以上無いと爆音対応化の可能性が低い。
因みにユニットの外観画を下に例示しとくが、エレクトレットコンデンサ型の場合はこんな風なアルミの小さな円筒形のが殆どだ。
Photo_20200113025301
前面(画では左右のの上面)は穴でも薄フェルト等が貼ってあってもどっちでもOKだが、背面は画の真ん中の裏返しになってるのみたいに穴が開いて無いと別面で不向きとなる。
概述の如く穴無しの殆どのは無指向性の証しなので、Micを林立させる場合音の分離がとても悪くなるからだ。

なのでもし穴無しだったら
間隔の広いOff Mic、つまりアンビエント位にしか適さない。
尤も「遠く」で良いなら音は距離減衰で小さくなるから、無改造でも耐入力音圧が足りる場合もありそうだ。
或は例えば限られたMic数で大規模なClassic系オケを拾いたい時なんかだったら、却って無指向性の方が助かる場合も出て来る。

この指向性の件はカタログや取説があれば必ず記載されてるので、無指向性と書いてあってたらその時点でCymbalのOn Mic用等にはアウトだ。
けれど有名なの以外は過去のMicの情報は他機器に比べてとても少ない様なので、その時は上記みたいにして見極めるのが一番確実だ。

指向性は音での確認も不可能じゃ無いが、指向性にも種類やその狭さが色々あるので惑わされる可能性も高い。
因んでⅡでMicの指向性には大まかには4種あり、今多数派なのは単一指向性(指向性を一ヵ所にだけ持たせてる)だ。
その他に超指向性・双指向性・無指向性とあるが、古物体験が無い場合後者2つは実感し辛さそうだ。

又体験余談に過ぎぬが俺認識では本邦じゃ1970年頃を境に、それ以前は一般向けMicは無指向性の方が多数派だった印象がある。
原因はどうやら数と使うスキルの問題みたいで、上記オケ云々の他無指向性なら「距離だけ気にすりゃ良い」処だろう。

2.候補のに入ってる半導体の型番読み取り
何しろ小さい部品なので定格等を表示しとく場所なんて全く足りなく、それどころか型番すら省略表記されてるのも全然普通だ。
なるべく誰にでも分かる様配慮はされてるものの、略し方に明確なルールは無いのでかなり面倒だ。

後で俺知りのは例示しとくが大変なのに何で必要かってば、その部品の規格を知る為なのだ。
型番さえ分かれば規格表だとかData Sheetが、ググれば入手可能なのがかなり多い。
それで正体が判明すれば、そのままで使えるか他のに換装しなきゃ無理かがハッキリするのだ。

もし意地悪に型番が削り取られてたり不幸にも擦り切れてて全く読めなかったりしたら、残念だが改造には不向きだ。
改造の全てを腕利きの専門家に全面的に委ねたとしても、結果成否は運次第となってしまう。

1_20200114061701
上画はJ-FET(Jはジャンクションの頭文字)の極一部例だが、左2つは昔多数派だった2SK30Aってのだ。
長く製造されたせいで形状はこれより古くにもう1つあり、しかもどれも形だけなら同時期のトランジスタと全く同一だ。
右の背景色の違うのは2SK266って変態形状ので、SONY製専用の2SK39A(こっちは外形は普通)みたいに低消費電力優先のだ。

後者が変な格好なのは用途をMic Head Ampに特化させたからで、上の足はユニットにだけ繋げりゃ良いので狭隘空間での艤装が楽にする為だ。
それにしてもどれも「2S」が省かれてるし、後者に至ってはNch FETの証しである「K」すら省かれちゃってる。

上記で全てじゃないけれどこの時点でもし不向きな処が少しでも分かっちゃったら、改造はお勧め出来ない。
これは中古やジャンクのをこれから買う場合にも該当するが、アテにならない散財をするよりは最廉価版でも新品のを買う方がまだマシだ。

それでも書いたのは知合いに電気に詳しい人が居なかったら、見て貰うだけでも見料を取られてもおかしくないご時勢だからだ。
捨てるにしても不適切なリサイクル法のお陰で只じゃ済まなさそうだし、売るにしても無名のだと気軽に手を出して貰えそうな景気じゃないしね。

<つづく>

2020年1月21日 (火)

音楽備忘録167 エレクトレットコンデンサMicの爆音対応魔改造⑥

お次はPrimo EM-70ユニット利用の「物理的加工」にフォーカスしてくがその前に、可否判定についてだけは先に触れとこう。
電気面は後に魔改造後の回路図等も掲載予定なので乞うご期待として、幾らアホな俺でも全く見当も付けずに何でもバラしちゃうのは子供の内に卒業したのだ。

これと4545のユニットは組込み・保持・製造性等の都合で、同規格で更にフレーム共々ユニット化されている

なので先ずはこの大ユニット部分だけの状態にして、4545の胴体と仮接続させて周波数特性等の簡易特性計測が簡単に出来たのだ。

概述の如く超指向性は通常Micユニットより、アコースティックフィルタ(音響調整管)依存度が高いのも概知だったからだ。
この段階では単に「外しただけ」だからもし結果が駄目だったとしても何の心配も無く、只「残念でした~ぁ」とか呟きながら元へ戻せば良い。


して結果はアコースティック…無しだと4545より却って若干指向性が広かったが、CymbalへのOn Mic使用が前提なのでこれはセーフだった。(Mic位置を工夫すればCymbalが遮音板の代わりになるので)
その他は回路内の抵抗値が違ったせいで感度差があったのみで、これはどうせ4545のだって後で調整するんだから無関係とGOサインとなった。

最初の難関は入れ物(筐体)をどうするかだが、概述の如くBestでは無いがそこそこのが発掘されたのでそれをどう加工してくかとなった。
ユニットの保持は高域の濁りがご法度となるので堅牢とはせず、筒とユニット間にスポンジを詰める事としてこれは一応クリア。

これなら楽チンなんて思ったのも束の間、転用出力トランスが筒にギリギリで入らないのが判明しちまった。
これは本来Mixer卓の平衡Mic入力用ので、その為トランス本体はクロムメッキの鉄製円筒に収められていた。
しかし流石にそのままでは太過ぎて駄目だし、Micの場合は金属製の筐体でシールドされるので取出してみたが…。

Sony-f96
それが一応概寸も測っといたのに無理だったのはトランスサイズよりも、上画の如く転用筐体の形状が問題で後にそれが諸悪の根源と化した。
もし平らに凹んでなかったら楽勝で入ったのにぃ~ってもしゃーないから、内側から少しづつ慎重にヤスリで削って行ってみた。

いやね削るのは根気が要るだけでどうって事ぁ無かったんだが、穴が開かないつまりシールドを保った状態じゃ入りきんないのが分っちゃったのよ。
それでも続行しようと思ったのはベンチテストで、転用トランスなのにあまりにも音が良かったからなんス。

多分Primoのはタンゴか山水ので、悪くは無いがタムラのにゃ敵わなかったんだろう。
仕方無く平面部に穴が開くのは許容して、後から金属板を追加してシールドする事にした。

これで漸くと思ったらまだ甘しで、今度はテーパー状に後ろの方が細いのが問題になっちった。
SM58もそうだがこの手のMicは手持ち時配慮でか上向き保持ならスリ抜け難いから親切なんだが、今回用途では下向き常用となるので細身と相まってそれが仇となってしまったのだ。

又々仕方無くガラクタを漁って丁度内径がピッタリの塩ビ管に、太い頭部だけ露出させてスッポリ突っ込む事とした。その代り怪我の功名で、4545には付いてたLow Cut SWの追設は可能になった。

最後に重要案件を記すがそれは「指向性の為の穴」で、転用筐体のは無指向性のだったからそれが無い。
そのままでは概述「逆相打ち消し作用」が機能しなくて困るので、3mmの穴を確か7個位転用筐体のユニット背面横になる位置へ開けて置いた。

こんな事なら金属のパイプと網でも買って来た方が作業や設計は楽そうだが、近年じゃ街の模型屋さんがほぼ滅亡しちまってるから材料入手が大問題なのだ。
経費的に通販での送料上乗せが嫌なのもあるが、それより実物を手に取って見られないのが困るのだ。
例えば金網の目の細かさ等はそこそこ想像が付くが、硬さは触ってみなきゃ良くは分かんない。

こないだ偶然従兄の処で模型屋の話題が出たが、彼は模型屋が近所にあった当時は「小物のホームセンター」としてしばしば利用してたそうで一寸意外だった。
俺は鉄道模型を始めプラモデルもかなりやったので足げく通ってたが、そう云う趣味の無い人にも大いに助かる存在だったらしい。

今でもある大規模な日曜大工の店の多くではMicの頭に使える様な、網目も大きさも小さいのが大抵は置いて無い。
小さいのになる程所望との僅かな差も問題になるので、こんなので未来の方が不便になるとは夢にも思わなったよ。

<つづく>

2020年1月20日 (月)

音楽備忘録166 エレクトレットコンデンサMicの爆音対応魔改造➄

今回はPrimo EMU-4545の「物理的加工」にフォーカスしてくが、前者で必要なのはケーブル交換に伴う出口穴の拡大等程度は軽重だ。
がたった1つだけ考慮点があって、それは構造由来に依る「乾電池を入れる場所」の対策だった。

それは電池自体が回路の通路を兼ねてたのと、EM-70への交換可能とする為胴体とヘッド部でネジ式になってたからだ。
当時のSONYのなんかだとプラ製本体内部に金属カバーが付いてる様な構造となってて、これなら内部で電線で繋ぐだけで済む。
それが4545ではヘッド部ネジの回転数が多いので、繋げなくは無いが線が極端に捩れる等で不具合の元になりそうなのだ。

これはネジ込み形成式ボディのMicではどれにでも当て嵌まる弱点だが、大抵は捩れ分を考慮して線を無駄に長くしとくのが常套手段だ。
それだけだったら未だしも頭部側電池の⊕の端子が袋ナットになってたのと、胴体部電池⊖端子のバネが基盤の保持も兼ねる構造だったのでハンダ付が躊躇されたのだ。

Photo_20200112030301
いきなりの概念断面図だがこれが答えで、俺言い「ダミー電池」をこしらえて配線の代わりにした。
左がMic Head側・右が胴体側で、薄い水色:パイプ状のアルミ筐体・極薄い灰色:Mic Headフレーム土台・青:収縮させ切ったバネのつもり。
そしてここ迄のは全て金属製で電気的極性は⊖となってて、バネ以外のは電線の代わりとしてあるのに注意だ。

残りの内の肌色:ダミー電池・これと筐体間のが隙間埋めの紙・濃灰色:後部プラ製フレーム、これらは電気的に絶縁体だ。
そして赤が概述の⊕端子兼用の袋ナット、オレンジ色のは銅製の段ボール用の大きなホッチキスみたいなヤツを電線代用としてみた。

材料は全て廃物利用でダミー本体部は木製だが、ミュージシャンらしく!?ドラムの廃スティックを切り詰めた物だ。
本来なら隙間埋め紙が不要な太さの方が良いが、使用バチの太さ
が14.5mmなのでこんな事になっている。
背面になってて分り難いが銅ホッチキスが通る所だけ溝加工してあって、これとパイプが触れると短絡して不味いからだ。

このダミーは単3電池よりゃ僅かに太いので最初は紙巻きしない想定だったが、もし動けば不意の雑音発生源となるのでこんなんなった。
紙巻きするならそれで絶縁出来るから溝掘り不要だった気もするが後の祭りだし、巻くのに断面の丸がひしゃげてたら巻いても隙間が残りそうだからとでも言い訳しとこう。😓

一応この中でポイントを挙げとくとダミー君の絶妙な長さが自慢!?で、わざと単3より長く概述のCR2×2よりは短く調整してある。
これはCR2×2の時はHeadと筐体のネジが一杯迄締められなく、単3の時はバネ圧が微動だにしないのには弱過ぎだったからだ。

また銅ホッチキスは従前パッと見には無垢だと思ってたが実際にはビニールかなんかでラッピングされてたので、それを剥がした上念のためにハンダ付準備同様に磨いといた。
それと材料として目星を付けた段階でテスタで導通チェックをしてあり、その際にラッピングされてるのもついでに確認出来たって毎度の杜撰ぶりだ。

こんな方法より電線を使ったら軽くて良いけれど電子回路と配線等以外は元のままなので、万一元に戻したくなった時は無理無く楽だろうと是又言い訳だか何だか…。
言い訳臭ついででダメ押すんでも無いが、何かの事情でホントに線にしたりハンダ付したりが不可な場合には役立つ知恵だとは思うんだけどねぇ。
って苦しいか???。

<つづく>

2020年1月19日 (日)

音楽備忘録165 エレクトレットコンデンサMicの爆音対応魔改造④

こんなの半分は幸運と年寄りの特権なのを認めるが、こっちだって必死に調べたから分かった事なのだ。
だから若くて手持ちの無い方でも、ハナッから諦めるのだけはお止しになってね。
その内ジジババの相続か何かで、そんなのが手に入っちゃう可能性もあるんだかんね。

いきなりこんなん言い出したのもつい昨日のとある実験結果があったからで、人に頼んでドラムのスマホ録音したのを送って貰ったんだ。
近年ネット上で公開されてる動画の多くにはそんなのが溢れてて、しかし何処のサイトのだろうと大抵は音声Dataの変換劣化があるので元はどんなか知りたくなったのだ。

結果は予想よりかなり良い音で録れてたが周波数特性に関しては素晴らしく、Audacityのスペクトラム機能で見てみりゃ全体域が拾えてた。
とても良く出来たアプリのお陰で聴感上は殆ど歪んで無かったが、これもAudacityで波形を見てみるとPeakは少し潰れていた。

このアプリは録音レベルは自動のみではあるが、近年本邦では深コンプするのが当り前なのでその点では寧ろ親切な位か。
コンプの設定って高音質に拘れば玄人だって難しいんだから、弾き語りみたいな最大音量だったら素人には最早スマホ収録の方が好結果になりそうだ。

だがドラムでは見えた波形に依りゃMicのメカニカル部分で底を付いてたのが明らかで、大昔貸しスタジオで練習をラジカセで録ったのとは隔世の感はあるもののだった。
同じカセットでもデッキと件のMicを持ち込んで録ったヤツはそんなになってなくて、当時の自分達で録った音の中では一番それが上等だった。

前置きはいい加減で切り上げるとして、今回(実施は約2年前だが年寄り時間!?)に際しての調査でその理由がハッキリした訳だ。
それと実施前にもう1ステップ実験したのがあって、電池使用のままでも電圧UPってのを試している。

本機の偶然保持してたカタログと実地の回路解析等の結果、電源電圧を上げれば耐入力が上げられそうなのが予想された。
だがMicユニット自体の資料は無く推測の域を出ないので、いきなりファンタム仕様にするのには抵抗があった。
これも偶然だが元仕様の単3電池には余裕のある筐体太さだったので、先ずは近似サイズで高電圧の電池を探してみたのだ。

暫くしてカメラ用!?のCR2(3V)ってのを発見、これは背が単3の約半分なので2個直列にすりゃ1.5→6V迄無改造で昇圧出来そうだ。
一寸高価でも他所でも使い道があるので入手してみたが、元から付いてる部品耐圧は確認済みなのを書き忘れる処だった。
すると「半分の背」は「約」だったから実際には微妙にノッポとなり危なかったが、何とかギリギリセーフだった。

肝心の音の方は予想通りでやはり電源昇圧で拡大可能なのは分かり、半年程は必要時にOff Micで時々使っていた。
とは言えCymbal On Micに対してはこの段階ではまだ厳しかったので、最悪時は元へ戻せるのと作業の簡易化を工夫して本改造に着手する次第となった。

因みに当時のエレクトレットコンデンサMicではこれの太さは標準的で、細身のが主体だったSONYの以外では他のMicでも「電池だけ」式は適応可能なのもあると思われる。
但し資料入手や分析がキチンと出来ないなら、壊さぬ為には勧められない。
けれどもう一寸だけ耐音圧が増やせれば良いのになんて時には、1つの手段として知っといて損は無いんじゃないかな。

又基本部分が業務用のと共通仕様のMicでは、取説にファンタム接続にしたい時はってのが載ってるのもある。
実際は出来ても耐音圧が上がるのが書かれてたのは記憶に無いが、エレクトレットコンデンサMicのユニット本体径が14mm以上クラスのだと向上させられる可能性が高い。

実際かつてのマイフェイバリットだったSONYのは上げられはしたが本用途には不十分で、ユニット径が9mmだか10mmだったか小さかった。(詳細は後程)
今でもPrimoやフォーリーフのサイトへ行くとMicユニットの資料が閲覧出来るが、それに依っても爆音に耐えられるのは14mm以下のは僅少だったから傾向としては大体当たってると思われる。

<つづく>

2020年1月18日 (土)

音楽備忘録164 エレクトレットコンデンサMicの爆音対応魔改造③

今回はEM-70の魔改造を決断した理由から行くが、そのままじゃMicのアコースティックフィルタのせいで低域が拾えないからだ。
生録ブームが遥か昔となった今日では多分耳慣れない言葉であろう、アコースティックフィルタのプチ説明から始めよう。

Micってのは収音に方向指向性を与えたきゃ、先ずユニットをそれ用に設計するもんだ。
一番簡単に例示すれば無指向性のは音の来る方にだけ開口部があるが、指向性を持たせたい物には裏面にも開口部を付けるのが普通だ。

前からの音だけが欲しいのにどうして裏穴を開けるのかってば、それは音の位相を魔活用したいからだ。
ユニットに裏穴を開けたからってボディがあるから真後ろは塞がってるが、それに依って真後ろからの音はユニットには実際より小さくなって届く。

ここからが肝なんだが音ってな空気のある所へは全てに伝わっちまうもんなんで、幾らMicを正反対に向けてたって正面側にも少しは届いて拾えてしまう。
そこで後ろからの音をわざとユニット両面で拾わせて、両者は向きが正反対と「逆相」になってるのを利用して相打ちさせて誤魔化す!?訳だ。

それには真裏のと回り込んだ正面のが同音量となる様に加減しなきゃならないが、面倒でもこんな方法を使わないと音が全域に広がるもんだから収音には指向性が持たせられないのだ。
それを超指向性(収音範囲が特別に狭い)にするにはこれだけじゃ足りなくなり、長大になるアコースティックフィルタを付けなきゃ手に負えない。

ではどうしてアコースティックフィルタが付くと低音が苦手になるかってったら、低音は音自体の指向性が元から著しく低いからだ。
もし低音をありのままに拾える様にしといたら、低音だけ真裏の音も幾らも小さく出来ないからなのだ。
その為大昔の広帯域Micには無指向性のしか無かった、なんて言っても今の人にゃ皆目見当が付かないかもだが…。

故に今でも程度は大分軽減されたが指向性を持たされてるMicでは、高域は鋭いが低域は低くなる程指向性能は一切の例外無く鈍ってるのだ。
もし少しでもこれに興味が湧く様だったら暇な時で良いから一度は試してみると実感出来て、きっと以降のMicセッティングの助力になると思いまっせ。

この点でEM-70は全くオーバースペックなユニットが搭載されてて、もっと低域が拾えないユニットで充分役目は果たせるのだ。
しかも遠くの音が用途主体って事ぁ感度さえ高きゃ、耐音圧なんて幾らも要らない。

折角所持出来てるEM-70を廃棄する気は毛頭ないがこれには別Micからユニットを換装するとして、垂涎!?のユニットだけ取り出してみようと考えたのだ。
ユニット以外の部分をどうすりゃ良いかは、4545って実物モデルもある訳だしね。

そこでガラクタ漁りを敢行した結果、筐体は太古のSONYのオープンリールテレコ付属のMic F-96となった。
これは親父の遺品の他後から偶然伯母から同一機を譲受してたので、バージョンは若干違うのだったがほぼ同型の2つがあったからだ。(他には2つ以上あるのはとっても少ないが、当然か😓)

そして出力はFETでも作れるが4545となるべく音色を揃えたいので敢えてトランス式にするとし、漁った結果これも譲受品の太古のTASCAM MM-20のMic入力のを再活用となったがやはり2つ同じのがあった為。
余談だがこのMixer卓と来たらPrimo以上の頓珍漢設計で、ある理由で極端に実用性が低いのに今やプレミアムブランドと化したあの「タムラ」のトランスなんて載せてやがった。

この際正直に致命的欠陥と断言しちまうが、それはルーティングに対する配慮が全く不足してたからだ。
自由度向上と不要出費削減等を狙って初期のシンセよろしくフルモジュラーシステムとした発想は悪く無かったが、例えば録音機へ出力を繋げるとモニタAmpへの送出しが不可になる様な処だ。
俺に譲ってくれた友人も誰かから貰ったんだそうで、ただちに他人へ回したら失礼と思って暫く死蔵してたらしい。

後出し因みにだが古いお方はF-96にだってトランスが入ってるんじゃと思われるかもだが、そこ迄ならご名答の大正解パチパチ。
だがダイナミック型とコンデンサ型では感度がかなり違うし、元のユニットが低域を拾わないタイプのなので全然仕様が合わず使えなかったのだ。

<つづく>

2020年1月17日 (金)

音楽備忘録163 エレクトレットコンデンサMicの爆音対応魔改造②

今回は先ず最初の魔改造候補となった、Primo EMU-4545とEM-70の紹介から始めよう。
少し掘り下げて調べりゃ外観やDataは見つかるが、使用感や音については楽器収録のは見当たらなかったので。

一言で表せば少なくとも使い込む迄は、ごくありふれたエレクトレットコンデンサMicだった。
これは’70年代に開発された物だが、当時のSONYのみたいに他より高精細とかの印象等は特に無い。
それが他社より地味に感じられて販売量を増やせなかったっぽいが、その代り後で思った程良くは録れて無かったが起こらない点は特筆ものであった。

Primoと比べると当時のSONYのは高性能だが用途は狭い感じで、このMicは生録用つまり屋外用をメインにしてるのに音質・音色は屋内専用のと差が無かった。
生録で防滴タイプとしてSONYからは有名なF-115があるが、タフさは立派だが音質は屋内専用のとは雲泥の差で周波数レンジは特に高域が狭い。

当時営業実用SLの末期だったからそれの録音もブームだったが、高域が足りないと蒸気のシューなんて音はちゃんと拾えない。
籠ったシューではガス漏れの音みたいで何だかおっかないし、同じ気体でも水分が豊富に含まれてるのが伝わらなくなりそうだ。

恐らくこの辺で耐候性には劣っても聴こえたままを欲しがる人も居ると想定してのモデル展開だったんだろうが、それ故原典の4520は未だ健在なのに4545は割と早期にラインナップから姿を消していた。
かなり余談度が高いが当時従兄がこれを選択した理由には、レコード用カートリッジではMC型に心酔してたのもあった様に感じられる。

仮に極度の過剰演出嫌いでもエレキGuitarなら、積極的にEffectorを使わないとある意味特性を活かし切れない。
だが生楽器では小道具より奏法で音創りした方が後々何かと困らずに済むもんで、こんな処でも従兄がDrummerに向いてた面目躍如かも知れない。

それは兎も角時代が大巾に進んでるから今じゃちっとも高性能じゃ無いが、癖が無いのは時代の影響を受けない点では有利だ。
加えて業務用がメインのメーカだからか開発予算をケチったからか、大手メーカみたいな素人様専用設計じゃないのが魔改造には有難い。

一般用ならMicはファンタムおろかUSBなんて無いから乾電池駆動一択で、今程低消費電力のLEDも無かったからSWでOFFれる様にしといても切り忘れが避けられない。
対極だとPCではMic入力を最初からコンデンサ型のみ対応としたので、PCから電源供給可能となってMic側に電池なんて要らない。

だがご家庭用のは当初はダイナミック型が主流だったのもあったので、低消費電力重視にしたのは当然の結果だった。
只そんな特性を持たせると他に転用し辛いので専用設計とするにあたり、入手性の悪い入力側の非常識な値の抵抗器を半導体素子に内臓させるのが主流となっていた。

因みにこの抵抗値は1~3GΩ(ギガオーム)と弱電の世界じゃ他では先ず出て来ない物で、最安でも¥1,000は下らない。
Primoのでは3GΩが使われてたが抵抗値が大きい程希少性が高まり、今この値のを買おうとすると最安は何と¥4,000に跳ね上がる。

片や専用FETは入手性の悪さも然る事乍らその目的からファンタムの48Vに耐えられるのが、もしかしたらあるのか分からんが長年ずっと未発見だ。
後から他のも含め魔改造の結果を見ると高抵抗内臓の専用FETのは低電圧なせいで「そこで頭打ち」してるらしく、必要なだけの耐音圧向上迄至れていなかった。

魔改造後の状況は原典機4520不所持で直接比較は出来無いが、由来が由来なので恐らく全容としては殆ど同じ位に向上させられてると思われる。
耐音圧向上の結果は具体的には太鼓だとOn Micは無理だが、Cymbalならセーフとなった。

しかし4545だけなら2本しか無いので当初目的には全く足りないが、EM-70のユニットを他のジャンク部品等と組み合わせてもう2本追加したのが魔改造の真骨頂か。
その概要だけ先に披露しとくとEM-70ってなMicの交換用ヘッド部のみので、体は既存の4545をそのまま使う仕様となっている。

なので筐体や出力トランス若しくは電子回路等は他所から持って来なきゃならないが、ユニット自体は指向性等に差異はあるも同メーカ・同シリーズの物なので音色差は少なさそうと読んでの作戦だった。
結果的には転用したトランスが4545のより奇しくも高級なのになった為、紛い物の方が本家を少し上回ってしまったのは俺らしい顛末か…。

<つづく>

2020年1月16日 (木)

音楽備忘録162 エレクトレットコンデンサMicの爆音対応改造①

万一あってもとってもニッチなニーズだが、実際俺が探してもそんなテーマで書かれた記事が無かったので体験談おば。
爆音対応をテーマにしなきゃMicの自作や改造の記事は沢山あって、そこから学ばせても頂きはしましたが…。

こんなニッチに振っといてヲタじゃ無いなんて言うのも何だが、予算事情と半廃品活用の為に取り組む事となったのだ。
それと必要本数の都合もあって、しかも意図した収音方法が
試さないと結果不明ってのもあったからだ。

そもそもはドラムセットの宅録っても個人住居内の防音室だが、最近諸事情でご無沙汰も一応録音Studioとして仕事もしていた。
その関係でMicの本数自体はそこそこあったが必要数を満たすのに、予算の都合で当初はダイナミック型ばかりだった。
後にGrand Piano導入と同時に球コンデンサも3本追加したものの、太鼓とピアノを同時に録るとしたら太鼓には1本しか回せない。

Piano導入後はジャンルの限定は解除したが、元はRock系ターゲットだったから兎に角爆音が平気なのがMicの条件だった。
その当時非爆音用ならコンデンサ型でもお手頃なのがあったが、丁度一般ピーポーがMicを買うニーズが減った時期だったのもあって選択肢が無かった。

さて必要本数と試さにゃ分からんって何!?ってば、どうせならCymbalにも太鼓みたいにMicの個別立てをしてみたくなったのだ。
これは宅では太鼓周辺が狭隘なのが原因で、典型的なOvertop収録位置にMicを設置出来ないのもあったからだ。

ここで予備知識を兼ねOvertopの適正位置へ触れとくが、なるべくCymbal主体の収音をしたけりゃかなり離さないと駄目な点だ。
太鼓とCymbalの高低差が少ないセッティングだと離しても効果薄だが、それでもCymbalで太鼓が丁度隠れる様にするとそれなりに効果はある。

一般認識ではDrummerの頭上(以前の俺含む)だと思うが、プロでそれをしてる場合太鼓・Cymbalの両方が録れちゃっても構わないの限定だったらしい。
具体的にはセット前方斜め上が本件には該当するが、普通のも含め大抵はHi-Hatだけ離れた位置にあるのでそれ用だけ追加した3本収音がデフォだろう。

それが足りない空間でCymbalの枚数を稼ごうとすると高低差を付けるしか無く、そうなると反Hi-Hat側の低位置のが遠くなってしまう。
これを補おうとすりゃもう1本追加で都合4本になるが現況常用数は5枚なんで、どうせそんなに増えるならいっその事全部と考えたのだ。

勉強不足なので実例が探せばあるのか知らんが、少なくとも簡単には見つからなかった。
成功する保証があるなら何とかして予算を捻り出そうとするかもだが、アテにならない冒険をする余裕なんて御座んせんのよ。
そこで手持ちのを捏ね繰り回すので、何とか出来ないか挑戦してみたのだ。

又これには別の機器的伏線もあって、かつて自分達のLive録音(勿論Off Mic収録)で使った事のあるのが候補になってたのでね。
そいつはPrimo EMU-4545+EM-70(超指向性ユニット:遠くの狙ったのだけを拾うヤツ)×2ってので、大元は従兄が生録用に購入したののお下がりだ。

このメーカがミソで近年じゃ普通の電器店には置かれてないのでマイナーだろうが、業務用や部品としては戦後発祥だが老舗の名門なのだ。
その為本邦では珍しい部類(ホントはそれじゃ困るが💢)で必要そうなのには、最大入力音圧がしっかり公表されている。


因みに現行品で音楽録音用にも拘らず非公表若しくは未計測なのか、何処迄探しても調べてもこれが
不明なまま売るのがまかり通ってるのは経済産業省の職務怠慢じゃい。
こんなの只の健康食品ですと偽って、麻薬を飲ませるのと同じやさかいな。

その中で件のMicは未だ市販されてるEMU-4520ってのの廉価版(若しくはコーンシュマー向け)で、両者の最大差は平衡接続仕様かどうかなのだ。
流石に4545のは出て来なかったが4520等半業務用のは回路図も出ててと、つまりある程度見込みのあるのが見込めたのと過去の使用実績から音質的にも使えそうなアテがあったのだ。

<つづく>

2020年1月15日 (水)

音楽備忘録161 真空管コンデンサMic

拙ブログでは度々記してるが、今回は最大入力音圧にフォーカスするだに。
予告通り体験談で機種にも依るだろうが、爆音自慢の俺がどう頑張ってもMicを生まれて初めて過大入力させられなかった件だ。

誤解回避で前説しとくとコンデンサMicは風には滅法弱く、吹いて良いなら件のMicだっていとも簡単にそれこそオーバーブロウする。
しかし風の戦いならMicじゃ無く風車や防風林が相手に相応しく、飽く迄「音で勝負」の話しだ。
又音楽用高音質の限定での事で音が変わったり何処かが欠けても良いなら、他にも対抗手段があるからそれも除外だ。

前回後部で少し触れたバスドラ低域をウーハで拾うのなんかがそれで、マトモな音色が要る場合殆どはMicとの併用となっている。
ウーハは低音は得意だが高音には反応出来ないので、それだけにしちゃうと昔のアナログ回路のリズムボックスみたいな音となってしまう。

ここで一見関係が薄そうなウーハ拾いを持出したのは、どうすれば低い音が拾えるかが視覚的に明示されてるからだ。
だから低音用だとMicだって振動板が大きくなってるが、スピーカみたいに大きくすると音の力では動かせなくなるからMicのの方が小さくなってるのだ。

これも前回述だが例えばMicは実際出てる音(震えてる空気)の1000/1とか、極々一部しか拾えてないからだ。
しかも幾ら爆音専用にした処で余韻の一番最後はとてつもない微小音量となるから、結局は小さい音も拾えなくては使い物にならない。

故に物理面での限界を上げるべくダイナミック型の研究も日夜進められかなり向上するも、それ以上を望むなら電気力の方で対処するしか無い。
それとCymbalの倍音みたいな高域となると空気振動がとても細かくなり、必然的にその振幅巾もとても小さくなる。
これも物理力だけで対処するのは厳しく、高域専用のダイナミック型が存在しない原因だ。

本題へ戻るが増幅素子は許される範囲で電源電圧が高い程増幅率が大きくなる性質があり、これは球でも石でも共通だ。
増幅率が高まると相対的に雑音が小さくなるが、微小音の為にその枠を一杯迄使っちまうとどうなるかが問題だ。

微小音で枠一杯って事ぁそれより音が大きくなったら、Mic物理部では全然平気でも電子回路で歪んじまう。
となると全く非効率も甚だしいが、電源電圧が幾らでも高い程良い事となる。
実は技術的には今だと電車の制御回路や変電所用途に、何千ボルトにも耐え得る石の半導体は作られている。

が石は良くても電灯線電圧より大巾に昇圧するにはその回路が必要となって、感電の危険は増えるは機器は大型化するはで石の小さく出来る利点が損われてしまう。
これを実用面で天秤に掛けたのが今の状況で、その中から音色印象改変の少なさ等でこの手のニーズで負担に耐えられる人達は多くが球を選んでるのだ。

漸く本題核心へ迫るが、何とドラム用のダイナミック型より大音響でも全く歪ませられなかったのだ。
尤も最大入力音圧を意図的に考慮された設計のじゃないと必ずしもこうなってないが、追及して何処迄行けるかと言ったら元から高電圧の球の独壇場なのは明らかだ。

因みに近年の高性能ダイナミック型でも微小音に不向きなのはコンデンサ型より未だ低感度だからで、Preampの増幅度がもっと要る分雑音も増えちゃうからだ。
仮に雑音自体を気にしなくても目的音が小さいと、最悪はそれが雑音に埋もれて聴き取れなくなるんでね。
兎に角俺知りで一番大きい音でも歪まないMicってば、真空管のしか無かったのだ。

最後に番外編だが宅では無予算でCymbal収音用に改造したコンデンサMic(エレクトレットタイプ)もあって、これはHeadampはFETの物だ。
元はどれも単3電池1本で稼働させるタイプので、電池が減って来ると大きい音が歪む様になった体験がキッカケだ。
全部成功とは行かなかったが、電源電圧が原因で耐入力音圧が制限されてた物はそれが解消出来た。

これ等の改造ネタはかつてオーディオや一時ブームだった生録に使ってたのがたまたま残ってたからなので、スキルがあってもネタ不所持なら非推奨だ。
Mic自作で一番大変なのは本体筒部や金網等の入れ物で、これの設計が悪いと音に影響するがそれ用の一発で答えが出せる公式みたいなのが無いから計算が大変だ。

<つづく>

2020年1月14日 (火)

音楽備忘録160 真空管って何であんなに高電圧?

ここでは何度か紹介した球としては最新のKORG Nutube 6P1、他のよりゃ軽く小さく低電圧で動くがそれでもUSBの5Vなんかじゃ全然足りない。
真空管ってぶつけりゃ割れちゃうし熱くなるし石より大きいし、何より電灯線より高い電圧で駆動しないとマトモな音にならないのが一番厄介だ。

近年では低圧動作させるのも出ては来てるが、球独自の「元気一杯なのに硬過ぎず耳に馴染む音色」がそれじゃ得られない。
これは熱電子を飛ばす原理上仕方無いんだが、実は石の半導体でもFETでまともな音が得られる様に使うにはトランジスタや低圧仕様のICよりは高くしないとならない。

極初期のストンプ(Guitar用コンパクトEffector)のFuzzでは、ゲルマニウムトランジスタを使ったので電池電圧は3V(単3×2)だった。
このゲルマニウムのは今のシリコンのより低圧から動作可能だが、過激に歪ませるには増幅率も電源電圧もそれでは足りなかった。
その結果高価格で近年一時期入手性がとても悪かった006Pって角型9Vのが標準となったが、9Vあれば多数のFETやオペアンプICも使えるのでそのままになった様だ。

体験的に増幅素子は規格の範囲内で高目の電圧で駆動しないと、どうも実音より反応が遅れて音色を損ねてる様だ。
そして高い電圧で駆動出来る素子程音色改変(改悪若しくは劣化)が少ない様で、だから石の半導体でも電流増幅型トランジスタより電圧増幅型FETの方が高電圧となっている。

音色は素子だけじゃ無く回路設計の可否や各自の好みで評価は割れるもんだが、元のにどれ位近いかを基準にするとこの傾向は100%適用だ。
とは言えもっとずっと低電圧でも音は鳴らせるんだからその点じゃ非効率な話しだが、そもそも音のメカニズムを考えれば音自体がとても非効率な物だ。

音→空気の振動は意図的制御をしてない場合、音源から全方向の空気が揺すられている。
耳に届くのはその極一部しか無いんだから他は不要な気がするが、メガホンなんか使えば声色に妙な癖が付いて音色が変わっちまう。

それで無駄でもそこら中へ音はぶちまけさせるんだが、人間
になら聴こえるのは耳だけでもまだ体感ってのがあるから少しは有効そうだ。
だが生以外のを聴くにはMicで拾うしか無いが、Micはその空間に充満してる音の極一部・極僅かしか拾えない。

そりゃ壁一面がMicなんてのも作れなくは無さそうで、もし部屋の床・壁・天井全てがMicだったら出た音の殆どを拾えるかも知れない。
けれど持ち運べないし普通の部屋って直方体なので、反対面は見事な逆相になるから電気的にはとても困った事態となる。
だいいち人耳とは著しく違う聴こえ方がするだろうし、ステレオ感はどうやって出すか・その恐らく膨大なData量をどう捌くか…。

これに近い発想を取り入れた物としてサラウンドの他、最近はバスドラを音と風圧を個別に拾うのも流行ってる様だ。
尤もスピーカはどう頑張っても扇風機みたいな風は起こせないので、音としては目立たずあまり聴こえなくても実際には含まれてる低域をウーハ(低音用スピーカ)を逆利用して拾っている。

とチト長くなったが要するに大抵は音は極一部しか拾えないから、それで得られるエネルギーはとっても小さいって言いたかったのよ。
Micの変換効率が低いのもあるが元手がそんなだからPreampとかで増幅するんだが、この時電子回路では電流より電圧でアシストするのが向いてるのだ。

凄く小さい音をちゃんと拾うには高感度なMicが要るが、現状でそれに一番合致してるのはコンデンサタイプだ。
コンデンサMicは電源が無いと動かないが、同時に多数使う場合が多い時の為にファンタム電源ってのがある。
ファンタムの規格電圧は48Vだからそこそこ高圧だが、殆どの真空管を駆動するには全然足りない。

石の半導体を動かすのに普通なら9Vもありゃ足りるのに、どうして48Vなんて半端に高いのか?。
これは規格制定時の汎用な石の半導体の多くはその耐圧が50Vなのに由来してて、誤差で石を焼かぬ様2Vのマージンを取った訳だ。

ここで戻るが極小音対応でコンデンサMic→ファンタム48Vって、つまり音が小さいから限度枠スレスレの高い電圧が欲しいって事になる。
そこで高電圧と云えば何たって真空管で、実際に球コンデンサMicを使ってみてそれを露骨に体験させられた。
のを次回乞うご期待!?。

<つづく>

2020年1月13日 (月)

音楽備忘録159 素人でもテスターを所持する意義③

素人にテスタを勧めるからには、具体的な価格面に触れとかねばならぬ!?。
どれ位割安なのかをバッテリーチェッカー(バッテリーテスター・電池残量チェッカー)との比較で、今時点でググった結果を機能面も含めて行ってみよう。

昔我々電気屋なんかは割と一様にテスタと称する他に回路計なんて名称もあったが、今は針式メータのアナログのとの判別もあってデジタルテスターとかデジタルマルチメーター等と称してる様だ。
それはさて置きいざ調べて驚いたのは、機能差がかなりあるのに条件次第じゃ最安値が殆ど違わなかった処だ。

電池専用の方は¥100(税込みだと¥110?)のもあるみたいだが、店に依っちゃ百均でも¥300する所もあるらしい。
それがテスタではAmazon公式サイトでは送料無料で¥319と、駆動用の電池代が余計に掛るとしてもこんなに差が無いのには驚かされた。

尤も商品レビューを読むと不具合も散見されたのでそこ迄ケチるのが最終的に最安か不明だが、絶対に電池残量の測定しか死ぬ迄要らん以外はこれから買うならテスタの方が間違い無くお得だ。
調査前の俺認識ではバッテリチェッカの利点は「大きさが合ってる所へ電池を嵌め込むだけ」で測れる(昔のはそうだった)と思ってたが、今の最安のはそうはなってないから「手放し計測」はし辛そうだ。
加えて最近じゃあちこちで多用されてるボタン電池が、最低価格帯のバッテリチェッカでは出来ないのも多かった。

今回のシリーズでは初歩的故障診断として、ACアダプタと機器本体のどっちがアウトかの判別を一応テストケースとしている。
スマホ用のACアダプタみたいに巷に膨大に溢れてたら誰かのを借りて試すのも簡単だが、オーディオや楽器系機器のだとストンプ等のDC9Vの以外全く同じ規格のを持ってる人は探すのすら大変だ。

又実際に今迄一部出力だけが死んでた例に遭遇した事はまだ無いが、例えばPCのATX電源出力の確認や車のバッテリ
等「分かってる」(DC12V)電圧計測等もバッテリチェッカは9V迄しか測れないから使えない。
ここから比較の為にテスタ無しでの判別方法の続編と行くが、一番困るのは反応が音や光等で確認出来ないヤツだ。

電球なら光るかどうかで判別できるし、LED電球になると物に依っちゃテスタでOKでも実際は光んないのもあったりする。
掃除機・洗濯機・換気扇…みたいに「モータが入ってる」のなら回るかどうかで一応分かるが、年々機械的動作部分は減らせるだけ減らされている。
今じゃ電気が無かったら誰でも困るのに知識が浸透しないのは、やはり目に見えない・音に聴こえない・匂いがしない等感覚だけでその存在が捉えられないからなのだろう。

次に断線判定の方法だが小学生の理科実験的手法とするなら、電池・豆電球とそれらを繋ぐ電線を用意出来れば可能だ。
しかし今の一般家庭にバラの電線が常備されてるのなんて訊いた事無いから、電池・電球は懐中電灯を借用するにしても電線は安いにしてもわざわざ買って来なきゃなんない。

それだけ材料(道具)を揃えても電線をハンダ付で止めたりゃしないから、1人の2本の手だけじゃ全部の接触状態を維持するのは無理に等しい。
この手の暫定実験時には「みのむしクリップコード」って金属製の洗濯バサミみたいなのが電線の両端に付いてるのを使うのが常套手段だが、乾電池や電球の多くは端子形状のせいでクリップでつまめない。

そうすっと懐かしい言葉の響き!?の電池ホルダ・ランプホルダも買わなきゃなんないと、ガラクタ在庫豊富だと発掘可能かも知れんがそうじゃない今の普通なら手間も費用も結局嵩むだけだ。
誤認回避も忘れずにさせといて頂くが、テスタが売れたってわたしゃ一文の得にもならない。
寧ろ誰もが簡単な修理が出来る様になっちゃったら、こっちは楽な美味しい修理の仕事は減っちまう。

でも後でバレてぼったくられたと思われるのも嫌だから、それなりに面倒は被ってもあまりにも軽度だったらお金は貰わない事にしている。
がそれより嫌なのはそんな連中と一緒にされたり、同業者の地位が実質より低く認識されたら敵わないと思っている。

儲からない修理業が不人気なのは仕方無いがこんなので将来誰も居なくなったら、楽器みたいに古くても直せないと困る物が使えなくなる。
修理不能で音悪いの使ってますなんて下らない理由で、音楽の質がもし下がったりしたらたまったもんじゃ無いわい。

<つづく>

2020年1月12日 (日)

音楽備忘録158 素人でもテスターを所持する意義②

全く私的な印象に過ぎぬが、近年はテスターがある家が昔より減った気がする。
何でそう感じるかってばどっかの例外(俺😢)を除き、誰もが高度な電子機器を常用してるのにと思うからかもしれない。

まだ現代本邦ではTとかGって何の単位(係数)かって訊いて、誰もがテラとギガって答える状況では無い様だ。
大容量記憶装置を常用しててホントは知らないと不便な筈だが、偽りの姿でもそんな認識でも一応罷り通ってしまえるのも事実だろう。

けれど上手に無駄無く活用したいなら知らなきゃ出来ない相談で、これも私的だが本邦以外でだったらそれならガラケーすら持たない生活を恐らく選んでそうだ。
しかし全面活用出来なくても何かを持ってて良いなら、なんで高いスマホはOKでテスタは駄目なのよなんてね。

まあ多分最低限でも操作方法を知ってる人が世間に少ないからなんだろうけど、知りさえすればスマホやパソコンより全然簡単なのは責任を持って保証致しまする。
取敢えずは感電の心配が無い低圧の直流(50V以下とか)電圧測定から始めるのがお勧めだが、電池の他ACアダプタの出力なんかが正にこれだ。

或は線が繋がってるか切れてるかの判定をする「導通テスト」も安全圏だが、テスタの機器表示に依っては少し予備知識が要る。
実際の機器の仕事内容が殆ど一緒なせいでレンジ切替ダイアルに書かれて無いのも多く、その場合「抵抗測定レンジ」○○Ωなんて書かれてる処へ合せればOKだ。

1.テスタ棒の極性
これを気にしなきゃいけないのは直流の場合だけで、純粋な交流(※要後述)の場合はどっちでもへっちゃらだ。
テスタでの基本ルールは⊕が赤い棒・⊖が黒い棒ってたったそれだけ、理屈は乾電池と全く一緒だ。
レンジ設定が適切なら低圧では間違って逆にしちゃっても滅多に壊れないし、心配なら今は「自動レンジ切替」機能搭載のにすりゃ良い。

2.レンジ切替ダイアル
簡単に言や自動車の変速機がマニュアルかオートマかと一緒で、テスタでオートの方は割高になるっても¥2,000位で手に入る。
近年はテスタもデジタル式のが主流で、昔のアナログのと違ってオートレンジセレクト機能を載せるのも簡単だし廉価となった。

それなのにダイアル手動のしか付いて無いのが今でも売られてるのは、確かに少しでも省けば安く出来るがそれよりも次の理由に依っている。
電子回路の途中を測りたい時、そこには例えば直流と交流の両方が一緒に流れてるケースも多々だ。
具体一例としてはトランジスタ回路ではバイアス電流と音声信号の両方が流れてる箇所が多く、バイアス電流の方は直流だが音声信号は交流だ。

片方だけを測りたくても機械は逆のを選択したりする事もあるから、それだと却って自動のが煩わしくなる事もあるのだ。
所望と違ってたら結局追加で手動操作しなきゃなんないし、確認不足だと違う方を読んじゃってるのに気付かずに過ぎちゃったりとか。
この辺りはミスに関しても高齢者の自動車ペダル踏み間違いと全く同じで、初心な程・アナログメータ経験が無い程起こし難いかも知れない。

取敢えずここ迄は簡単さ尊守で直流低電圧の測定だけに絞ってみたが、もしかしたらACアダプタの出力が交流のままのもあるかも知れない。
極一部の特殊なアダプタ以外は交流でも低電圧なので、レンジ切替が手動なのの場合にその手間が増えるだけだ。
その代りテスタ棒の極性は無関係になるので、差し引きゼロとも言える。

必要十分な経験を積んだ後には電灯線や真空管回路の電圧測定も出来る様になるが、感電等の危険を伴うこれ等以上のは絶対に初級段階からはやらない方が良い。
運良く感電等はせずに済んでも、幾ら廉価のでもテスタや被測定機器を壊したり唯では済まぬ可能性が高いので。

それと音声信号の測定に関しては微弱な交流(スピーカ出力を除く)なので危険は無いが、余程の必要性が無い限りテスタで確認するのは非推奨だ。
実際は異常発生で歪んでたりしても、電圧だけなら正常値のままなんてのがままあるからね。

<つづく>

2020年1月11日 (土)

音楽備忘録157 素人でもテスターを所持する意義①

流石にもし電気的知識がゼロだったら無効化しちまうかも知れないが、電気のテスターって実は素人の方が持って無いと不便なものなのだ。
昔と違って電卓(電子計算機)等と同様廉価版の価格破壊たるや凄まじいもんで、今や¥1,000以下でも実用になるのが何処でも入手可能になったんだから。

一部初心者向けの親切なのだと取説に最低限の必要知識も載ってるかもだが、買う前に知れるって事で提示しとこう。
現代社会に於いて電池やACアダプタ等の最低必須知識は不可欠で、これが分からんとスマホの充電すら出来んからそもそも調べたり誰かに訊いたりすら出来なくなる。
ので全く知らん人なんて居ない訳だが、普段なら電圧・電流等の電気的数値をシカトしてても取敢えずは使えちゃってる事だろう。

だがたまにしか使わんのとかでもし本体とアダプタの組合せを失念したら、頼りになるのは取説やカタログか。
処がそれらにもし明確な情報が非記載のだったりしたら、先ずは機器のどっかに書かれてる型番を探して読み取らねばならなくなる。
近年ではこれに追い打ちを掛けるが如く、取説は要る時ゃWebから落し(ダウンロード)てねなんてのがザラだ。
ここですごろくの「スタートへ戻る」じゃ無いが、充電切れたスマホじゃ落せないわな。

尤もニーズ膨大で共通規格なスマホならそれでも何とかなりそうだが、オーディオや楽器みたいに世間的にはニッチサイドなのとなると専門店にでも訊かないと中々分からなかったりする。
そんな時にもし電圧と電流の最低限の知識を持ってたら、誰の世話も要らずに解決出来ちゃう可能性がかなり高いのだ。

大抵は工業規格の規定でACアダプタからの線を繋げる機器本体のジャックには、例えばDC12V/200mA等とどんな電力が要るのかが書かれている。
同様にアダプタの方にも出力の表記があるので、もし電圧や電流が全く機器のと違ってたらそれは違うヤツのだと一目瞭然となるのだ。

ホントはこれって電池の単3単4なんてのと同じで、しかし電圧・電流の組合せが無限にあるから覚え難くてスルーされてんだろうね。
俺は変な博愛主義なので敢えてこれ以外の判別方法も提示しとくが、知識一切不要になる代わり別の「ひと手間」だけは省けなくなる。

そりゃ何だいってば買ったらすぐにペアの両者に、それ固有の色だとか番号のシールか何かを貼っとくのだ。
これは本数の多いマルチMicでLiveや録音をする時等の知恵由来だが、一般家庭用オーディオケーブルでも左右チャンネルが2つに別れてるのには赤白とか赤灰の色分けがされてるね。
けれど最初にやるのを失念したり、知らん間に剥がれてたりしたらもう分かんない。

その時ケーブルに流れてるのが音声信号だったら、スピーカの以外等は試しに繋いでみるのもある程度可能だ。
汎用オーディオ信号には共通規格があるから、最悪でも凄くちっちゃいとか歪んじゃった位で済みそうだ。
だがスピーカ出力(一部ヘッドホン用出力)とAmpのレコードプレーヤ入力だけはご法度で、前者は繋いだ相手・後者はAmp内臓のPreampを間違ってたら確実に破壊してくれる。

では音声信号以外の場合だが、国内用と分かってりゃAC100Vのプラグはやはり共通規格なので間違え様が無い。
だがアダプタ入出力となれば千差万別なんで、未確認で試すのは大変危険だ。
だいいちもし壊さなくてもマトモに動かなかった時、どっちが悪いのかがサッパリ分からない。

こうなると先ずは確認が要るが、それに電圧や電流の極々基本だけで構わんが一応知識が必要なのだ。
と言ってもホントに何ボルトと何アンペアが読めりゃ良いだけで、電圧○○Vが○○ボルト・電流○○Aが○○アンペアってたったそれだけあるね。

尤も数学的知識が足りないと電流値の方で悩まされる場合があり、それは○○mAと書かれてたりした場合だ。
長さの場合mm(ミリ)は1000mm=1m(メートル)で電流と全く同じ比率なんだが、電流にはセンチが無いのに長さにはある処で惑わされ易いのかも知れない。

因みに電圧でも一般人は非扱いの高圧では、○○kV(キロボルト:1kV=1000V)等と同様な方式。
縁があるとすりゃ低圧の方で、音響のLine入出力等ではmV(ミリボルト)が使われる。
尤も業界さんにはボルトよりデシベル(dB)の方が常用されるが、これは説明からして面倒だし趣旨に合わないのでここでは割愛させて頂く。

さて具体例を提示しとくと100mA(百ミリアンペア)=0.1A(零点1アンペア)、追加知識としては大抵はアダプタの方が本体より余裕確保等の為大き目になってる処だ。
テスタを持っててもし使えたら、万一機器表示が擦り切れて読めなくなってたりしても測れて知れちゃうね。

因みにⅡで電流測定は電圧測定より若干機器保全危険度が上がるので、ある程度テスタを使うのに慣れてからにしとくれやす。
しかしアダプタ等ではAC(交流)かDC(直流)かとその電圧が一致してて、本体よりアダプタの方が電流値が大きいのさえ確認出来れば普通は繋いでも壊す心配が無い。

おっと1つだけDC(直流)の場合の、大事な注意事項を危うく忘れる処だった。
ストンプ等でお馴染みのプラグが外筒と内棒の形のヤツ、あれには∓の正式な規定が無い。
これも本体・アダプタ共々明記されてるので確認しないとおっかないが、その表記が擦切れて判読不可な場合等それこそテスタが無いと大変だ。

最後に今回初回らしいプチ知識を行っとくと、電池残量専用のバッテリーチェッカーの代役も可能だ。
ってかそもそもテスタの方がもっと多種多様なのが測れるんだけど、テスタで手間になるとすりゃ極性(±)と電圧レンジを合わせなきゃなんない処だ。

けど至極当然ではあるがバッテリーチェッカーは電池でも特殊なのだと測れないのもあったりするし、それ以外のは何も測れない。
それだってテスタが桁違いに高価だった昔なら大いに意味もあったが、最近みたく安くなって来ると用途の狭さは気にすべきかと思うな。

<つづく>

2020年1月10日 (金)

音楽備忘録156 電子機器のお手入れ

ホントは大晦日にちなめたら良かったが、初級者には大掃除とはならないって事で兎に角行ってみるだす。
見てくれは目立つけどここでは機能面に焦点を当てるのがミソで、機器的にはこっちの方が影響大なんです。

近年若年層では不所持も増えてるそうだが、第1走者はパソコンで御座居ます。
画面・ケース・キーボード等の外装は誰でも汚れれば目に入るけど、最も汚れ易く機能・性能に響くのは冷却系統でごんす。
困った事にその多くは外より内部の方が何倍も汚れちゃうんだけど、不慣れな素人が中を開ける訳にも行かないしと。

ではどうすればっつうと、見た目に無問題でも冷却空気の吸い込み口を小まめにお掃除しとくんです。
最近は吸気フィルタも色々売られててこれを追加するのも効果的だが、元の設計が非対応だと上手く装着出来なかったり冷却ファンが過負荷になる心配もある。

そして風が通れるからには微粒子状の塵・埃等は通過出来てしまうので、汚れ難くは出来るけど長期間手放しでも平気とはなってくれない。
内部清掃不可の場合はPCに入る空気の清潔度向上を、見た目に平気でもほぼ毎日稼働させてるとしたら週1ペース位での吸気口清掃がお勧め。
如何にも面倒そうだが実際は掃除機で軽く吸ってやる程度でも、するとしないじゃ後で大違いになりまっせ。

PCキーボードに関しては知人女性のでこんな事例があったが、外見は綺麗に維持されてたけど一部のキーがいざ押そうとしたら固着してやした。
訊けば粘性のある飲み物か何かが一寸掛った事があったそうで、どうやらそれが乾いて固まってたらしい。

一度固着させちゃったら分解清掃が必要だけど、初期段階でキーの隙間へももう少し気を配れてティッシュペーパーで吸い上げるとかしてたらセーフだったかも知れないね。
只素人が一歩踏み込んだ掃除に挑戦するのにはこの辺が妥当で、Youtube等の実演動画を首っ引きにすればそんなにハードルが高くは無いよ。

因みに冷却状況が設計想定から低下すると次の様な不利が生じるが、今の殆どのPCは過熱破壊防止の為に内部温度が規定値を超えると動作が自動的にセーブされる。
オーバーヒートで壊れるよりゃマシだけど、それだと能力は本来の状態よりかなり低下する。
加えて耐熱性の低い部品の劣化が早まるので、最悪時は6年は持つ筈のがたった2年程度で不調の嵐なんて事も。

続いて第2走者のオーディオAmp等になるとPA業務用タイプ以外では強制では無く自然空冷のが多いが、ファンの付いてるのよりゃ進行はかなり遅いが空気の流入出があるのに変わりは無い。
こちらはただちに性能低化はしないが、低耐熱性部品の劣化促進では同等の影響がある。

最近は内部が外気と直接触れられる形のはオーディオ用のでは減ったが、ボリウムや切替SWに侵入して接触不良を起こすのが古い機器では当り前だった。
又日本の場合湿度が高かったり設置環境次第で結露が起き易く、その時塵埃が付着してると保湿機能が付加されたも同然で回路の何処かを短絡(ショート)させる事だって稀にはある。

自然空冷のも強制空冷のと同様素人が安易に蓋を開けるのははばかられるが、例え外側だけでも機器周辺と空気の流通経路を放置するのと一定以上の清潔度を保たせとくのでは時間が経過する程差が出て来るのは確かだ。
綺麗好きでも多くの一般人は良く見える所・手が触れる所ばかりで構造を知らぬ為に見過しがち、しかし機械君にとっちゃ背中は多少汚れたままでも平気だが鼻が詰まったままでは息苦しくて辛いって感じなのだ。

最近のエアコンには自動清掃機能の搭載も増えて無いより便利なのは確かだが、実は全くほっぱらかせる様になった訳では無い。
家の中でゴミは屑籠へ入れないと部屋が汚れるが、たまったヤツをちゃんと収集日に出さなきゃ室内の景色が変わるだけだ。

俺知りじゃどんな最新鋭の凄いエアコンだって、「ゴミの排気管」が付いてるのなんて覚えが無い。
万一付いてたってその排気管の出口を放っとけばそこに何れゴミ山が出来、最後にゃ出口は塞がるであらう。
なのであまりに汚れが溜ったら、流石に人力で除去しなきゃ無理なのだ。

しかし「売りたい気持ち」と「楽に使いたい気持ち」の悪のコラボで、これを都合の良い方へ誤認してるケースが多い。
製造販売側としては汚れが原因の不調でもクレームは来難いに越した事ぁないし、購入使用者側としては楽なの程良いからね。

普段通り使えてっからいいやってのが人情なんで仕方無い現象だろうが、突如の不調や故障が嫌だったら無関心は大敵だ。
現実的には別に神経質に気を張る必要なんて毛頭無くって、一応様子を伺う程度の手間で良い。
でもそんな一寸の事ってその分却って忘れ易いもんで、悩ましいってば悩ましいんだけどね。

<つづく>

2020年1月 9日 (木)

音楽備忘録155 ハンダ付のコツⅣ

突詰めるとキリが無いので締めへ掛らせて頂くとして、予備ハンダ案件の残りに加え感覚・心理面と並の設備でどれ位まで行けるかも。
今回その「残り」ってのはハンダゴテの「コテ先」の事で、さてどうしてでしょうかねぇっと。

先ずコテ先予備ハンダ必須なのが最近はめっきり減った、コテ先が無コーティングの銅製の場合だ。
ではコーティングされてるのだったら不要かってば、必須じゃ無いがしといた方が良いと答えとこう。
コーティングの材料は勿論酸化し難いのが選ばれてるが、それ以上に必要な条件が耐熱と耐久性だ。

ハンダ付する相手は金属だからそれなりに硬いし、素手で触れる物でも無いから端っこが鋭利になってたりする。
すると尖ったのがコテ先を擦ったりするが、それで簡単にコーティングが剥がれては困る。
結果的にハンダよりは酸化に弱い場合が多いのと、ハンダでコーティングをコーティングしとけば2重になるからより長持ちさせられるのだ。

ハンダはコテ先コーティングより柔らかく保護力は弱いけれど、幾らでも後から追加したりやり直せるのも強みだ。
万一コテ先表面を傷付けたり汚損したりしても、前者は浅けりゃ後者はハンダを溶かせば一緒に流れてさよならさせられる。

この辺で次へ行くが近年では小型化の為どんどん部品も基盤も小さく狭くなってるが、そんなのは熟練工でもハンダ作業は至難の業だ。
それがどうして低コストで供給出来るかってば、もうそんなの人間がやってなんかいないからだ。

前々回後部で第二候補≒最終手段としたのはこれに依ってて、どうしてもの場合は部品本体へはアルミ製ヒートシンク(放熱器)を密着させ先端が極細のピンセットで足を掴んどいて…なんてのも無くは無い。
けれど設計上想定外となるから何の保証も無いし、配置等の都合でそれすら不可能な事も多い。

しかし不幸中の幸いかその手の構成のは故障時、元から人力修理が不可とか不向きなのが多い。
どうしてもの際はハンダロボットかなんかの設備を持ってる業者で依頼を受けてくれるかもだが、普通とは違う修理の仕方をするからには費用が高額化するのは不可避だ。

それからすると折角ハンダ付の達人になれても全部は治せないが、だからって出来る価値が減るもんでも無いのだ。
そもそも自分で出来る最大の利点は、修理に持ってったり来て貰ったりするより簡単な場合に一番効力を発揮するんだからさ。

部品の足・基盤の銅箔パターンもだがハンダ自体も金属なので、温度に依って収縮する物だ。
これが経年等でひび割れて接触不良を起こすケースも多く、こんなのだと「唯くっ付ければ治る」のである。
そこで「ハンダ付のハードル」とでも銘打って続けるとして、何が人に面倒とか厄介と感じさせてるかだ。

私的には1に必須知識2に感覚伝達の普及が不十分だからと感じられるが、俺を筆頭にどうしても理系人は説明下手が多いのもあるからだろう。
必須知識の纏めみたいなのから行くが、その根幹は「付き易く溶かし易くしとく」だ。

具体面は前回迄に記したが要は関係する場所全てを付き易くしとくのが要るので、部品足や基盤パターンを折角綺麗にしといてもコテ先汚損等があるとそれで上手く出来なくなる処だ。
俺知りではこれを同時掲載してた覚えが無く、片方だけ散々やったのに上手く行かなくて挫折してたら勿体無い話しだ。
この第一関門がクリア出来てると本来ならハンダは2~3秒もあれば溶かせるもんだが、そうならなかったらコテ容量が合って無いのが原因だ。

ハンダの適正量にも感覚的には独特の癖があり、小さいの同士だと想像より全然少なくて足りてしまう。
のに大き目のになると急に想像より沢山くれてやっても足りなかったりするが、これはどっちにも多くの場合「同じハンダを使う」のが原因だ。

今は普通の場合ハンダは中心部にペーストを入れた線状のを巻いた形で売られてるが、用途別に太さや成分・配合の違うのが色々あるのだ。
だからそれぞれに最適なのを使えば大体使用感も同じになる筈で、しかし消費量の少ない状況で代用可能な限りは事足りさえすれば全部買い揃えなくたって全然構わない。
只無事付けられればどうしたって「代用意識」は薄らぐので、変な癖みたいに感じるんだと思う。

次に作業の手間と時間の割合に言及しとくと、準備とハンダ付の割合は最良で5分5分・最悪は100:1なんて位準備の方の比重が重い。
特に古く汚れ切ってて劣化も激しいのを相手にするとなると、清掃だけでも晦日の大掃除的覚悟をしないと全うし兼ねる。

ここでの注意点は加熱すると溶けて流れて来る汚れも多いので、通常時よりかなり広範囲に綺麗にしとかなきゃなんない処だ。
そこ迄しといても金属の劣化が酷いと最悪は交換するしか無いが、磨けど磨けど中々非酸化面が出て来ずと我慢比べ大会の開催だ。

こんなのを何で忍耐力に乏しい俺みたいのでも長年耐えてるかってば、そうしとかなきゃ上手く付きっこないからだ。
俺の中での最悪チャンピオンは古い被覆電線で、芯線の隙間と周囲が緑青(多くは芯線は銅なので)と不明な油性汚れでびっしりになってるヤツだ。

見える処を幾ら綺麗に整えといても加熱すると中から幾らでも汚れが滲み出て来やがって、だからって被覆を余計に剥いてはショートの危険度が上がるだけって…。
そこ迄酷きゃ電線自体を交換するのがベストだが、部品の中から線が生えてる様なのだと不可な場合だってある。😢

<ひとまず終了>

2020年1月 8日 (水)

音楽備忘録154 ハンダ付のコツⅢ

先ずは前回の続きから「予備ハンダ」についてで、これを知っといて実践するかどうかに相当大きな作業の成否が掛っている。
キットや自作対象の部品だと予め施されてたりもするが、基本的にはトランジスタやIC等の足以外は自分でするものと覚えとくが良い!?。

④予備ハンダ
ハンダ付ってな例えば部品と基盤とか端子と線等、基本的には2つの物を電気が通る状態でくっ付ける事だ。
接着とか接合ってば大抵接着剤は接着時若しくはどっちかに先に付けとくもんだが、例外は所謂ゴム系ボンドで最大の接着力が欲しい時位だろう。
接着剤使用時だって塗布面の清掃は必須だが、上記例外以外は接着剤は片面塗りでもしっかり付くもんだ。

それがハンダでは材質差や熱的大きさの違い等で、予備ハンダしとかないと極狭い部分しか付かなかったりする事がとても多いのだ。
加えてハンダの性質として最初は付き難く、少しでも付いてると後からのはいとも簡単に付き易いってのがある。

そこでひと手間増えるのは面倒だけど、確実に付けたい時俺は何時も予備ハンダを施している。
って昔とか今でも時々不精したりもするがそれだとかなりな確立で1発で決まらなくて、結局はもっと手間取ったりしている。

予備ハンダにはもう1つ大きな役目もあるが、それは接合部の「酸化防止」だ。
電線の芯なんかは只の銅だったりするが、ステンレスやクロムメッキ以外の金属はとても酸化し易い。
故に製造後すぐな上被膜を剥いたばかりなら芯線の胴は新鮮でピッカピカだが、年季の入った¥10硬貨程じゃなくても放っとけばどんどん黒っぽくなるしハンダが付かなくなるのだ。

この件は大昔ににも触れたが、例えば次の様な状況に陥った場合に影響が大きい。
当初は1日で線を剥くのと磨くのとハンダ付を全部やる予定にしてて、何等かの事情で磨いた処で時間切れになったとする。

これが翌日早々に再開出来りゃまだ良いが、続きが1週間後とか1か月後になったらもう完全に磨くのからやり直さなきゃ全くハンダが乗ってくれなくなっちまう。
それが予備ハンダだけは磨いた直後に施せてると、次の作業時はホントに付けるだけで済んじまうのだ。
続いて具体的要領へ進めてくが、基本的には関係する場所全域にハンダを塗り付けた様な状態とするのが望ましい。

a.ビニール被覆電線
稀に親切なのだと芯線表面にハンダ被膜処理されてるのもあるが、そんな例外以外では予備ハンダ必須事項だ。
予備ハンダ準備の磨き方は概述なので過去記事参照願うとして、決め手は剥いた所は「必ず全部」にしとくのがコツだ。

1に付けたい分だけ剥いたんだからこれは当然だが問題はその2で、芯線が細いのが束になってるタイプの場合だ。
被覆がある内はそれに依って束になって強度が保てるが、被覆もハンダも無い部分はバラけられるからとても脆弱となっている。
この時斜めに引っ張られたりすると各芯線に掛る力に差が生じ、一番強く引っ張られた芯線はそこだけ千切れちゃったりし易くなるのだ。

本数があるから一度に全部逝っちまう事ぁ滅多に無いが、引っ張られる回数が多くなればその都度切れてりゃ何れは…となるのだ。
なので被膜の内側にもハンダが少し入り込む位が理想的で、こうなってると芯線1本だけに強い張力が掛るのを防げる。

b.可変抵抗器(ボリウムポット)やスイッチ等の足(端子)
棒状の物は長さが充分だっら根元少し残し、板状のも面積が充分だったらやはり根元少し残しで全部予備ハンダだ。

棒状の方からそのメカニズム解析を述べるが、線を棒に巻付ける等せぬ場合結合面積が著しく狭くなっちまう。
だから大抵は巻付けた上でハンダ付するんだが、もし未処理だと芯線と足の間にはハンダが浸潤し難いのだ。
外見上はハンダにすっぽり覆われてても、芯線と棒の間の状況は固定後の外からでは分からない。

それが芯線・棒状端子の両方が完全に予備ハンダされてれると、どこを溶かしてもハンダはすぐ全体が溶けるので内側も確実にくっ付いてくれるのだ。
尤も極端に出力不足のコテなんか使った日にゃ保証は出来んが、線だけや端子だけの時より加熱対象が大きくなってっからな。

次に端子が板状の場合だが、これは結合の方向が原因だ。
芯線は「ハンダの丘」に埋める感じに仕上りゃ、線の引き抜き以外の全方向に保持力を持たせられる。
弱点となる引き抜き方向だって全体を包み込んでるので、多方向と比べたら弱いってだけの話しだ。

この時芯線は言わば3次元結合となってる訳だが、端子サイドはどんなに増し盛りしといたって片面の「面だけ」2次元結合にしかなってない。
なので外見的には近似に見えても実質的な結合面積には違いが生じてて、これを補うには見た目よりかなり広目の面積にするしか無いのだ。

<つづく>

2020年1月 7日 (火)

音楽備忘録153 ハンダ付のコツⅡ

用品の続きがもう1つあるのでそれから記すが、これは今の一般家庭には無い事が多くなったのが原因だ!?。
日曜大工とか工作が得意な人なら板切れとか針金だが、それよか何と言っても陶磁器とか金属製の大柄な灰皿である。

それをどーすんのってば、熱くなった半田ゴテの「置台」代わりにするのだ。
この代用策では小さいと少し危険で、それ自体が熱くなり置いた下を焦がしたりする場合があるからだ。
昔は上記みたいなのは何処の家にも大抵あったが最近は無い方が多いだろうから、これも安価なので買うのがお勧めだ。

宅の現状を参考例として挙げとくが、筆者のハンダ付歴は3歳から始まっている。
その当時は「付ける相手」が今よりずっと大きいのしか無かったのもあって、家にあったコテは80Wののみだった。
当時の家庭内に喫煙者は皆無だったが来客用に灰皿は常備されてて、喫煙者来訪時以外はそのご大層な灰皿が遊休してたから親父もそれで代用していた。

元々は親父は電力会社の関係者だったからか買い込んだみたいだが、全く上達出来ずに放り出していた。
親父は他にも買っただけでお終いのが写真道具を筆頭に山程あったが、どうせ捨てるなら子供のオモチャ代わりにでもなるかと思ってこっちにお鉢が回って来たのだった。

当時の俺は既に熱烈な鉄ヲタだから必然だったし、同趣味の年上の従兄達が多かったから幸運にも指導者に恵まれてたのだ。
その他にもたまたま適性があったからだろうが、割と初期段階からスイスイこなせてしまった。
この辺がキッカケでとっとと家庭内の工作担当に指名され…はこの辺にしといて、置台の方は電子回路を本格的に扱う様になった後に廃物利用で自作した。

13mm厚ラワン材の細長い切れ端上に針金を曲げて乗せる部分をこしらえた物で、コテは2代目となった今も現役だ。
もう1つは専門学校入学時に教材として買わされた工具セット付属の鉄クロムメッキの折り畳み式ので、同梱のコテ先クリーナー共々こちらも現役だ。

後者は一応小W用のなのと2本を同時若しくは短時間で使い分けるケースもあるので併存となっているが、コテは使い終わっても直には冷めないからコテと置台は同数用意しとくと何かと安全だ。
自作する場合の要点も一応記しとくが、実施は自己責任且つもし充分なスキルが無いなら非推奨だ。

これは耐熱性が肝であるが、考えるべきはそれが作った台の下面へは伝わり難くしとく処だ。
なのでコテを直接乗せる部分は針金か類似の細い金属が良く、その下の土台部はプラより木の方が良さげだ。
素人がホームセンター等で入手可能なプラスチックの多くは、加工性確保の為耐熱性が低いのが多いからご用心。

木の場合金属部との結合部が焦げる事もあるが、発火したり燃え尽きる可能性はかなり低い。
何れにしてもコテと直接触れる部分の量を最小とするのがコツで、ここが大きいと熱を取られてコテ先温度を上げ切れなかったり台部分を無用に加熱してしまう。

3.作業のコツ+補遺
①コテの温度管理
コテの大きさで差はあるが、基本的に熱し難く冷めにくいのを先ず覚えといてちょ。
温度が上がり切らん内に始めると上手く溶かせず付けられずで、例外となるのは必要より大きいW数のコテで代用する場合だ。

それでも2個目3個目と進める内に温度が上昇するので、後の分程かなり素早くやんないと部品を焼いちまう。
なので基本的には温度が安定してからにするのが賢明で、少数しかハンダ付しない時はもどかしいけどじっと我慢だ。

その点最初から出力可変タイプを買うのがベストだが、この機能は後付けも可能なのでそれで適正温度を確保してもOK。
けれど出力可変タイプは少し割高だしコテ先の消耗を考えると体験からは、先々は大小2本持ちとトータルの費用ではほぼ同等と感じられる。

②熱に依る変形回避策
キャノンコネクタでのを例示しとくと、プラグ雄雌かプラグとソケットを挿した状態にしてから行うのも1つの手だ。
こうすると伝熱体積が増加するのでコテ出力に余裕が要るが、最低限出力のコテなら挿さなくても平気と思ったら大違いだ。
低出力だと熱する時間が長くなるので、金属より融点の低い樹脂部のダメージは却って増える傾向が強かった。

これは①の熱伝導の性質のせいで熱量も関係はあるものの、時間の影響度の方が高い様だからだ。
アルミみたいにすぐ暖まるのだったらこうはならんだろうが、特殊専用ペースト等不使用で半田が付く金属はどれも暖まるのは遅目のばかりだからだ。

③部品の放熱対策
筆頭は概述のアルミ製放熱クリップだが、時にはクリップの厚みより素子の足が短くて使えないケースも出て来る。
そんな時は効果は下がるが金属製のピンセットでつまんどくだけでも、何もしないよりは安全度が上がる。

処がICの足とかそれすら困難なケースもあるが、第一候補はICにもソケットがあるからそれを使う事だ。
これはソケットを先にハンダ付しといてICは後から挿せば良いので本体熱破壊の心配が無くせるのと、ソケットなだけに後で違うICへ交換するのも自由で簡単になる。

第二候補ってもほぼ最終手段だが修理品ではそれも無理なケースがあり、私的にはそんな時はヘアドライヤを送風にして冷却し乍らやっている。
基盤に直接本体を貼付けるタイプのLSI等以外では相当な短足でも付けられるのは、本体位置とハンダ付するのが基盤の裏表と違ってるからだ。

なので部品本体がある基盤表側を風冷しとき乍ら、裏面でのハンダ付には風が当たり難いから可能って寸法だ。
実際の作業時で言うと大抵は基盤をひっくり返してるから、表裏逆転してるのはお忘れなく。

<続ける>

2020年1月 6日 (月)

音楽備忘録152 ハンダ付のコツⅠ

前回後部で予告したのと過去記事2017年4月の2つの補遺も兼ね、なるべく具体的なコツの伝承を目指して記させて頂こう。
ハンダ付はタグ付けを♯電子工作とすれば他所様で幾らでも出て来るが、♯音楽♯楽器♯録音等とすると案外全貌の記載されてるのが無い様だ。
一部ヲタ様を除くと日常的に今でもニーズが多いのは、古い物やアナログ機器を多用・常用する分野だろう。

1.ハンダゴテの選び方
生れて初めての1本だったら40~60Wのが激奨で、これは扱える部品と種類が原因だ。

先ずハンダ付が出来る様になって一番ニーズの多いのは、実体験に基けばケーブル・プラグ等の修理・自作・改造等だ。
カナルイヤホンのだったらプラグもコードも小さいし、基板に小さい部品を付けるのだけだったらこんなのじゃオーバースペックだ。

だが電気楽器用シールドケーブルは大昔の電話交換機の規格そのものだし、キャノンコネクタも昔の産業規格だ。
その為ハンダ付する場所が結構大きく、コテがパワー不足だと充分に温度が上げらんないのだ。
理想としては用途別に数本揃えるとか可変出力のにするのが最適だが、入手性とコストを抑えるには兼用もありだ。
一応上記みたいなのの両方へ対応可能なのがこれ位のだ。

因みに一般電子小部品専用なら20Wもありゃ充分で、それより強いと部品を誤焼きする確率が高まるだけだ。
一方電子ってよりゃ電気って感じの大きさのに対しては最低60W、金属板同士の接着等もするなら最低80Wは欲しい。
本項冒頭で兼用のがこれ以下にしてるのはコテ先サイズの関係もあってで、パワフルなの程通常は太くなって周囲へ不要干渉したりするからだ。

2.必需用品
絶対要るのはハンダ自体だが近年は用途が明記されてて合せりゃ良いだけなので敢えてパスして、誰でも所持すべきだが特に初心者にはってのが過去述の放熱クリップだ。
これはアルミ製でオーソドックスな洗濯バサミを薄くした様な容姿をしてて、実にお安いので激奨だ。

上記の如く形状が形状なので最悪ハンダ付に挫折しても、便利小物として幾らでも使い道があるから損しないでっせ。
これを使ったからって部品誤焼きの完全防止は不可能だが、焦って失敗したり少しでも部品の熱劣化は確実に阻止出来る。

次にコテ先長寿命化に必要なのが「コテ先クリーナー」で、旧来のは湿式スポンジ・最新のはスチールウールみたいなヤツだ。
前者はその都度水を含ませる手間と同一場所だけで一定時間以上拭おうとすると焦がす事もあるが、コテ先のコーティングを痛める心配が無い。

過去記事でハンダ付する場所が酸化してると上手く付かないのを記したが、これはコテ先にも適用される。
コテ先が汚れててもコテをどっかに付けはしないから無関係と思うかも知れんが、その状態だと熱伝導率も低下してるんで半田が通常よりかなり溶かし難くなっているのだ。

熱くしなきゃ付かないが熱くし過ぎりゃたちまち部品破壊と、この矛盾を乗越えるにはコテ先の清潔さや消耗度の影響が非常に大きい。
なので最悪買わずに代用するにしても不要濡れ雑巾位(但しどんなにボロくても良いが汚れてたらダメよ)は用意しとかないと、作業を続ける内にどんどんやり難く上手く行かなくなるよ。(先日従兄宅での作業時にコレを実践したばかり)

因みにⅡで近年は大出力タイプのでもコテ先コーティングされてるのが増えたが、かつてはその熱量に耐えられるのが無かったから無コーティングだった。
その場合コテ先は「尖らせた銅」で作られてて熱劣化と酸化が進む度に削って使ってたが、接合部に「予備ハンダ」(次回述)が施されてない金属の前処理と同様だ。

コーティングの質や寿命は年々向上してる様だが寿命が無くなっては居らず、苦肉の策で延長使用する場合はもう削って行くしか無い。
だが細いコテ先を削ってると見る見る短くなって幾らも持たない(散々体験済み😓)ので、掃除で賄える限りは傷付けたり削ったりしない方が良い。

<つづく>

2020年1月 5日 (日)

音楽備忘録151 音響機器の寿命③

前回のを理想とすれば今回のは現実的な戦法となるが、電子工作のスキルの有無でコースは別れる。
俺のスキルアップの原動力は脆弱な経済力で、もしかしたら極一般的なのとは少し毛色が違ってるかも知れない。

スキルには適性だって含まれてるので誰にでもは勧められぬが、費用は増やさずに選択肢や手段が増えるのは確かだ。
最初は恐らく多数派のスキルに恵まれてない場合から行くが、確率的には機能の絞り込みが近道だと思う。
今では聴取方法が電気的には減ったので、唯スピーカを鳴らせるだけのパワーAmpでも事足りるのが多いだろう。

その「減った」のを挙げてくとレコードプレーヤ関連が筆頭だが、昔のオーディオ用のにはカートリッジのPreampが搭載されてないのが殆どだった。
その訳はカートリッジに主に2種あってユーザー次第でその両方もあるが、どっちかしか使わない人の方が多かったからだ。

この2種とはMM型とMC型の事で、後者は性能に勝るが高価な癖に低出力だ。
すると高感度なPreampを要すが、それだけ高増幅率となればより低雑音にしなくてはならない。
又そこ迄拘りがあるユーザーだと後に繋げるのも普通のでは無くなるので、価格上昇抑制と選択自由度確保の大義名分!?でプレーヤはPreampレスが主流だった。

近年ではレコードで聴く人の割合が少ないからこれがAmp非搭載・プレーヤ内蔵が多いが、レコードが一般的だった時代のは上記事情でPreampはAmpに内蔵が常識だった。
それでもパワーでなくプリメインAmpには、今でも多数繋げられる装置の切替機能やToneコントロール等を始め付属機能が盛り沢山なのがデフォルトだ。

だがCD・DVD・Blu-Ray等の物理メディアだってPCで再生可能だし、スマホやipodを直接繋げて聴く方が多数派になってるだろう。
そうなると音源機器側に音量・音質調整機能は必ず付いてるし、DVDを見た後CDを聴くにしてもその切替もPC等では内部自動切替だ。

依ってAmpは最低限スピーカが鳴らせれば良く、騒音問題からそんなに大出力も不要となれば低価格でもそれなりに高音質なのが入手可能だ。
そんな風に無スキルでローコストを狙うなら買うのは、取敢えずはどうしても無いと困るのに限定するのがお勧めだ。

ここ迄のは音楽を普通に楽しむ場合の話しだがそれでそんななんだから、録音のモニタ用等制作現場用ともなれば尚更だ。
そんなの思う人すら居ないだろうが、Ampに付いてるToneコントロールは録音にゃ使えないからね。
逆に録音目的で所持しててもPCやMixer卓のEQは、ひと手間増える場合もあるが再生時にも当然使えるから。

しかしそれ以上に節約はしたいが少しでもグレードは上げたいとなれば、やはりスキルを少しでも上げてくしか無い。
近年の世相は自作にゃ大分厳しくなってしまったが、もし挑戦意欲が少しでもあるなら簡単な処から始めるのがお勧めだ。

最近はそんな事態に遭遇する機会はかなり減ってるが、例えばGuitarシールドのプラグ内部でケーブルのハンダ付けが取れてしまった等のケースだ。
下手クソでも一応ハンダ付けが出来れば他はまだ全然使えるのに買い直したり、それが届くのを待たずにたったそれだけで解決出来ちまう。

ハンダ付については拙ブログ大昔の2つと次回記事を参照願うとして、電気楽器かアナログ音響機器を持ってたり使う場合は最低限で良いからマスターしとくのがお勧めだ。
もし中々上達しなかったとしても、どこが悪いのかが少しでも分かる様にはなれるんだよ。

修理する側にとっても依頼時に問題箇所を示唆されたほうが、助かるし早くに作業が完了出来る。
仮に俺ん処へそんなのを持参された場合、既に分かってればその場で作業してすぐに持ち帰って頂ける場合が多い。
修理依頼を受ける人と実施する人が同一人物であれば、多分他所でもカップ麺位の待ち時間位で終了すると思う。

因みに近年本邦でメーカ側が修理に消極的なのは、昔より買換え圧力を強めただけじゃ無いのも確かだ。
高度集積素子を用いた回路では、既に纏めて封印された内部は後から処置のしようが無い。
加えて小さくなった部品に合せて激狭に設計された基盤(部品の土台と電線を兼ねた板)は、再度のハンダ付に耐える強度が無かったりもする。

この手のは作る時もロボットが一括で一瞬で仕上げてて、その微妙な加減もコンピュータのプログラミングで最適化されている。
要は元から組立て以外は人手が手に負えぬ設計になってると言え、しかしそうでもしとかないと小型化・低コスト化・必要な精度等が確保出来ないからなのだ。

この面では楽器やオーディオ用の一部には旧式なのが残存させざるを得ないが、大手量販社の自社製品にはそんなニーズが無くなったから修理要員も大巾に居なくなったのだ。
それだけ世間でのニーズが減少傾向一辺倒なので、将来的には幾ら簡単でも治せる人は今より減りそうだ。
その意味でも少しでも自身で出来る様になれてた方が良いと、一寸昔とは事情が違って来た気もしている。

<つづく>

2020年1月 4日 (土)

音楽備忘録150 音響機器の寿命②

毎度の私的体験ではあるが、今の方が長寿命になったと感じたのが1つだけあった。
それは自動車で何故そうなったかそうしたかのを、今回は参考として挙げる処から始めよう。

先ず価格が一般的な音響機器や楽器より大抵は一桁多いんだから長持ちじゃなきゃ困りそうだが、俺が子供の頃は寧ろ短寿命な印象があったし2年毎に新車へ買換えが珍しくない時期もあった。
そうなったのは高度成長期だったのが主因では無く、恐らく今より高速道路が少なくコンビニやケータイ電話なんかが無かったからだろう。

もし変な山奥みたいな所で動かなくなったりしたら今より遥かに困窮させられるからで、車のメカに疎い者程多分それを避けようとしてただけなのだ。
しかし自家用車は今も昔も大会社が大量に売って利益を得るシステム自体は何ら変わって居らず、だったら何故家電品とは真逆へ進んだのかだ。

結局は家電品だったら火事になったりさえしなきゃ、交差点のど真ん中でエンコして町中大渋滞なんて心配が無いからだろう。(実際幼少時には時々あった😓)
車ではそんな事態を回避させようと努力したら、メーカとしてはホントは望んで無くても長持ちする様になっちゃったってね。

電子回路と電気機器での違いは設計寿命の明瞭度で、電子回路のみだと寿命6年の部品をくれてやりゃどんなに不運でも10年も経ちゃ大体予定通り死んで頂ける。
ユーザーにとっちゃこんなのブラックな話しだが、だったら100年持つ代わり値段が10倍になっても必ず買って頂けるんでしょうかってね。
でもメカニカルなのが含まれてる方は、幾ら頑張ってもそのレバーは6年経ったら確実に折れます。
なんてのは不可能で、不要トラブルを嫌ってマージンを多く取れば自動的に長持ちになっちまう。

それが音楽や音響界ではどうかってば、スマホだけで聴いたり作ったりも出来る様になった時代だ。
音楽を聴かなくても作んなくても電話やメールの都合でスマホは皆が持ってるとなれば、楽器やオーディオなんて桁違いに少ししか売れないのも当然だ。
要は今の楽器やオーディオの価格は薄利多売式にはなってない(出来ない)訳で、割高なのを買わされるんならもっと寿命を気にしたって当然じゃないのって思うんだわさ。

因みに現代で電子機器を使用してて不具合が出たら困る処ってば、役所等以外では交通機関とかだろう。
役所を外したのは近年本邦ではとっとけるのをわざと破棄したりしてるからで、違法だし困りものだが飛行機が墜落して全員即死みたくはなり難い。

その中でもより電気寄りの電車の保守例を提示すると、不調が出れば勿論だがそうでなくても4年毎の全検(電車の車検)時にさっさと新品へ交換したりしている。
鉄道は複々線でも片側2車線しか無いんだから、今の首都圏みたいに一杯走らせてれば一寸止まるのだってとても困るからだ。

近年じゃ見掛なくなったが業務用放送機器のお古がかつて秋葉原じゃ割と普通に流通してたのなんかも、生放送じゃ失敗が許されなかったからだ。
けれど殆どは一個人でそれだけの費用と手間を掛けてらんないので、長寿命→修理が長寿命→それも無理なら何時でも買換えられる程安価なのとなる。

この内長寿命のは高価過ぎる可能性も高いし、安価な方は需要減りのせいで望み薄。
故に「修理が長寿命」を狙うのが割りの良い手段で、それに合致するのが「在り来りな真空管だけで作られた」機器って具合だ。

因みにⅡで今は昔より用途別最適設計がされてるので、例えばオーディオ用のでGuitarを歪ませて鳴らしたりするのは止しといた方が良くなった。
だがパワーAmp部の回路自体等ほぼ同一なので、球のGuitar Ampが売られてる内はその分オーディオ用も治すスキルを持った人が居ると看做せる。

また小出力のオーディオ用パワーAmpだと限定生産にすれば珍しい球もあるが、50W以上のとなると珍しいのを使ったのはほぼ無くなる。
これは球の方は少し在庫があってもそれにマッチするトランスがもう無かったりするからで、元々高価になりがちな大型トランスは開発費も膨らむ等で新規再登場は先ず望めないからだ。
同様にプリ部の方も故障頻度が高い楽器用では珍しい球は今は最初から避けられてて、全く時代にそぐわないが結果的にはこの点じゃ一寸シュールな表現になるが「最新の古典的な真空管式」のが一番修理し易くなってしまった。

<つづく>

2020年1月 3日 (金)

音楽備忘録149 音響機器の寿命①

流れで久々の寿命シリーズ再開となったが、今回は場所と方式についてだ。
今回は使用者立場での寿命の定義から入るが、現代の一般論では無修理で持つ長さと考えるんだろうけれど…。

機種変が無問題なら新品販売価格は、昔からしたら夢みたいにお安くなった。
だが音楽の世界では先ず楽器は古くても変えたく無かったりとか、周囲との関係性を考慮すると安易な機種変が不都合な場合も多い。
なのでスタート地点で二手に別れると思われるのが、修理等メンテをどうするのかで異なって来る。

金に糸目を付けんと言っても扱える業者が確保出来て無きゃ遠吠えに終るし、幾ら根性があってもスキル不足だと自分で修理するのが困難となる。
そう云う場合は冒頭の一般論と同じに思っとくしか無く、そんな人程例え保守的なのが嫌いでも攻めない方が得策だ。

俺が私的趣味以外でも球球と毎回騒ぐのはこれもあるからで、例えば長年に渡って大きな変更の無い定番エレキAmpがどうやっても治して貰えんかったなんて只の一度だって訊いた覚えが無い。
因みにお気を付け頂きたいのが石のAmpで、PA用等での定番機種だと「一応」修理可能なのも多々あるのは確かだ。

が影響が僅少な場合もあるにせよある程度経年があるのだと、実は完全な復調はほぼ無理なのだ。
原因は前回迄述の如く元のと同じ部品が無くなってたりするからで、厄介なのはやってみてそれをユーザーが聴いてみてからじゃないと許容出来るかどうかが分からない処だ。

それがまあまあ上手く行く珍しい事例としては、過去述の従兄のモニタスピーカの修理をしたの位が関の山だ。
お互いの事も彼所持スピーカの事もたまたま熟知してたし、違う会社の製品を使ってもOKだった等特例テンコ盛りだったから何とかなっただけなのだ。
もしもう数年前だったら補修部品として正規のが売られてたが、それが尽きたって事ぁ「ちゃんとした処や本家」では完全復活不可能の為修理自体を断られるだろう。

この件に際し最悪時は候補落選部品は引取る覚悟もして臨んだし、候補品もこっちで勝手に決定せず相談したりプチ共同研究を経ての事だった。
こっから愚痴も混ざって来るが今もオーディオAmpを1台預かり修理中だが、これは録音等のモニタに上記スピーカを駆動させるのに使ってたヤツだ。

不幸中の幸いか従兄が用意周到だったかは微妙な処だが、現況は以前にやはりウチで治したので代用中だ。
しかし代役君は音色が歪みっぽく一般用途には支障しないも、録音モニタには向いていない。
従兄って事ぁ太鼓をMicで録るのが主となるから、感度高過ぎとか楽器に近過ぎてレベルオーバーしてないかの判定力は高い程良いのでね


これは「国産だから」か資料供給がやはり無く従前の修理が上手く行ったのは、故障個所が明白な上音色に無関係な部品の交換で偶然済んだからだ。
現在預かり中のの方が上記の塩梅なんでより治したい処だが、現時点ではまだ不調原因が発見出来て無く先行きは不透明な有様だ。

私的に最近の世間の寿命観念で疑問を感じるのはそれが人間だったら何度入院しようと手術してようと死ぬ迄なのに、機械だったら割とどんなのでも不具合が出る迄と差別!?でもしてるかの様な処だ。
どんな高度な医療を駆使しても何れは皆死んじゃうからだろうが、機械だって人よりゃ修理可能でも何時かは「もう治せません」がやって来る。

なので半ば私的ではあるが使い捨てじゃ困る物の場合、どれ位先まで修理が可能かなのが真の寿命と考えている。
勿論修理費用等も込みでの事だが、ではどんな故障が一番簡単にしかも素人が個人ででもやれるかが争点となって来る。
この一番簡単なケースを以下に例示してこう。

石の半導体の場合だとオペアンプICがソケットに挿し込んである方式だったら、向きさえ気を付ければ取替えるだけだ。
球の場合はその殆どが構造的には足の多く付いてる電球なだけなので、ネジ込み式と挿し込み式の違いがあるだけでやはり取替えるだけで済む。

上記2つはハンダ付け等も一切不要で、元の部品の型番が読み取れればOKだ。
と言ってもそう都合良い壊れ方をしてくれるとも限らんし、どこが壊れたかは見つけらんなきゃなんない。
それでもソケットってある意味ルールがあるだけでも、もし全く同じのが入手不可でも音色も含めた互換部品が多数用意されてたりと利点は多い。

それならそう云う構造になってるのを選べば良いんだが、石のは内部非公開のだとそれが分からない。
のが球のの多くは交換や放熱の都合で外から見える場合が多いし、今時わざわざ球を使ってるのにその情報を隠すなんて勿体無い真似は先ずされてないから余計有利なのだ。

<つづく>

2020年1月 2日 (木)

音楽備忘録148 電子回路と音色の関係Ⅲ

今は寒いが前回暑さに負けたのには更に原因があり、それは室内配置とPCからの排熱もあったのだ
それでも球ヲタとしてはメインモニタの方は球Ampを死守してるのもあって、サブの方は妥協を容認したのだ。

と又妙な話しを出して来たと思われるかもだが、メインのに球とした最大の理由は実は音色では無い。
機械は長く使えば部品の劣化等で必ず何時かは修理を要する物だが、その時に「元へ戻せない」のを嫌ったのだ。
様々な条件や要素もあっての結果なので断言すべきじゃないが、長ぁ~い私的体験では石のより球のの方がどれも長生きしてたからなのだ。

中学時代に初めて買った個人用オーディオコンポ(当然「石の半導体」)は色々手を尽くすも、生き残ったのはレコードプレーヤのみだ。
それに対しお休み期間も長かったが
前回出の生まれてすぐからあった球のは、普段冬眠させてほっぱらかしてるにも拘らず未だに全く健全なのである。

価格からしたってコンポ君の方が高級だったんだが、諦めた最大の原因は部品の入手難だ。
音色や性能を無視すりゃ音を鳴らせる程度には回復出来たかもだが、故障→その時点都度最適部品が無くなるを繰り返せば修理ってよりゃ毎回大改造を要するかもなのだ。

そこ迄手間暇掛けても生き残ったのとその時点で売ってる部品との整合性が低下すりゃ、性能も音色もどんどん落ちるのを受入れなきゃなんない。
それが何故「球」だとあまり心配無いかってば、変な話しだがとっくに「過去の物」だからなのだ。

球やそれ用部品の珍しいのなんてとうの昔に死蔵品が発掘なんて位しか無く、今でも生き残ってる部品の多くはGuitar Amp等で将来的にも需要が確実なのだけと既になってるからだ。
それに対し石の半導体はまだまだ現在進行形なので、理論上の音や性能が同等だと古く大きいのは真っ先に抹殺されるのだ。

なので矛盾した話しだが「中途半端に新しい」方が先の保証が無いのが実情で、メインモニタの音=音の物差しをなるべく変えたく無いとなれば石では危険と出たのである。
もしこれを年寄りだの保守的だの言われたら反論の余地は少ないだろうが、道具として考えるとその人なりに事足りてるのであれば無益な変更は時間のロスにしかならんのよ。

「使う人」の観点に立てば道具性能より人の「加減性能」の方が大問題で、世間の進展次第でそれなりの革新は訪れるにせよそれ以外は「どう使うか」に集中して居たいのだ。
日本のそれも素人にとっちゃ恐らく縁の無い伝説の球コンデンサMic Neumann U47が、未だにリファレンスに君臨してるの等も同じ理由が含まれている。

近年一部スポーツ界では頻繁なルール改正が実施されてるが、正しくするの自体は良いし必然性があるが過去との比較って興味に対しては負の作用をしてそうだ。
それでもスポーツの場合選手の世代が離れると同時に存在出来ないからまだマシで、音楽だと誰でも例えば50年前のと今のが簡単に並べて聴き比べられるんだから。

しかも古いのも新しいのも聴き手にとってもし初耳だったら、何時作られたかとかも単なるオマケDataでしか無くなっちまう。
更に作り手観点では録れたてほやほやで御座居ったってもし過去によく似たのがあったら、例え著作権がクリアしてても聴き手に紛い物扱いされたって文句は付けらんないのよ。
音楽ってそもそもがそんなんだから、「新しい」と認識して貰えるのはその内容が中心なのだ。

では具体的に石の半導体のディスコン(製造中止)で苦労されられた内容を例示してくが、先ずは専用設計のとか一般領布が当初からされてなかった部品のだ。
近年バカ高くなった費用に目を瞑っても治して貰えるならまだ良いが、上記みたいな部品を使った大手メーカに限って修理扱い期間は短目に限定ってヤクザ商売なのが実態だ。
加えて酷いのが回路図を絶対公開・領布しないんだから、知らずに買ったのが運の尽きと思えってな按配だ。

次に音色維持面で困るのが「音の良いトランジスタ」の枯渇で、作る側と使う側での認識不一致もあるみたいだ。
石の半導体回路でもシンプルなのになる程音色も含め部品性能が表出し易くなるが、特に石の半導体パワーAmp回路では初段に使われてる石の影響が大きい。

音楽的音のニュアンス面では諸悪の根源たる現況主流の「負帰還増幅回路」方式は、スピーカ出力の一部を回路の先頭へ帰還させて誤差修正をして高性能を得ている。
なので「初段の石」は入って来た信号も出す信号もその全てを扱って居り、つまり一番全体への影響・依存度が高くなってるのだ。

だからここを意に反して変更しなきゃなんなくなれば自ずと音色も変化してしまうんだが、使用数が多くてもせいぜい4個と少ないからディスコンになり易い。
またFETですら大電流・低抵抗型は増殖中だが、小電流・高耐電圧タイプは減少まっしぐらだ。
音響Ampだと前者は出力段向けで後者は入力段には必須なんだが、上記の通りで今後益々入手難になるのが最早既定路線だ。

治してくれん上に資料(回路図)も部品も正規のが供給されんとなれば、使い捨て覚悟を持てずに買ったら悲劇なのだ。
しかし大手「ご商売メーカ」はそんな事は口外しないから、厳しい条件下で一定以上の長い体験をしてからじゃないとこっちには殆ど知るすべが無いんでごんす。😢

<つづく>

2020年1月 1日 (水)

音楽備忘録147 電子回路と音色の関係Ⅱ

謹賀新年、昨年も読んで頂き有難う御座居ました。
季節感が希薄ですが正月も仕事の人も居るし、ここでの内容も世間離れしてるかもって事で早速続きへ参りまする。

以前負帰還回路(特に帰還量の多いの)等複雑なのは楽器には不向きと記したが、オーディオ用ならどうなのかにはまだちゃんとは触れて無かったっけか。
逆説的ではあるがそれなりに希少と思える体験したのを、思い出したのでその話から。

拙ブログ前々回で書いた「宅のサブモニタ」話しのその前が今回のに該当するんだが、それは俺の「球中毒!?」が一番強い時期であった。
またその時点での目標は耳とスピーカが近いのもあって、何しろ音を柔らかくしたいだった。

そこで死蔵品だった「管球式一体型ステレオ」に目を付け、それのスピーカは自作Guitar用ミニAmpへ・レシーバ部をサブモニタの頭へ再利用してみたのだった。
このステレオは大昔のテレビみたいに大きな木箱に斜めに4本の脚が付いた風貌ので、レコードプレーヤ・ラジオ・Amp・スピーカの全部が一箱に収められていた。(これ自体大昔の)

そう云う構造だから分離すれば当然入れ物は無くなるので、現代じゃ低性能でも今ではほぼ獲得が不可能となったとても魅力的な音色を持ってたのにそれまで棚上げとなってた代物だ。
大昔子供の頃はあった骨董品趣味も経済事情を筆頭に大人になってからは無くなったので、針圧が高く盤を傷付け易いプレーヤ部は解体となった。

因みにスピーカを楽器用へ転用しようとしたのは再生帯域巾が不完全なフルレンジタイプ(もし完全だとエレキにはハイが出過ぎになる)だったのと、低耐入力でもとても高能率だったからだ。
前者は2Way構成の癖に高域用がスーパーツィータだったので明白で、Amp最大出力が7Wしか無い割には随分音量が出せてたからだ。

勿論転用前に測定して確認も取っての事だが、前回の「昔はAmpより断然スピーカが頑張ってた」の実例だ。
早目だがその結果から暴露すると駄目じゃ無いが出力が足りなかったで、原因はAmpの方じゃ無くサブモニタに使ってるスピーカの能率とサイズにあった。
だが宅でもご多聞に漏れずで空間的にそれより大きくは出来ないので、Ampは再度冬眠させる事となった。

このAmpは元々組合されるスピーカの低音再生力が低下してるのだった為、ボリウムツマミに一工夫してあり小音量時程低域が強調される仕組みとなっていた。
これは観点をズラせば管球式Equalizerな訳で、醸し出される低音の豊潤さは石のAmpでは何¥100万掛けたって到底足元にも及べ無さそうな音色であった。

サブモニタ用スピーカだって小型だからやはり低域はそのままでは出し切れんのだが、如何せん年代も設計思想も全く異なるので「低域の落ち方」が当然乍ら全く違った。
元々のスピーカユニットは後面開放型エンクロージャ用の設計で、決して再生帯域は広く取れないが再生周波数特性はシンプルで素直ではある。

処が現用のはバスレフタイプで意地悪に言えば「出せる限りは無理矢理出す」式なので、低域の落ち方が2山ある折れ線グラフみたいになってるのだ。
具体的には25Hzとかになるともうどうやっても無理だが、40Hz位迄なら極端に増量すれば鳴らせちゃうって特性だ。

この極端にって事ぁAmpの最大出力の大きさが要求されるのを意味し、他帯域より40Hzで不足の14dBを出力の倍数に変換すると25倍ものパワーが必要となる。
つまり全体としては1W出力の音を出すのに40Hzもちゃんと出したきゃ、Ampは40Hzの処では25Wも出さないとフラットな音にならないのだ。

さしもの魅惑の球Ampでフラットに鳴らそうとすると40Hzで7W迄しか出せないんだから、他帯域の出力を逆算すると最大で何と0.28Wしか出せなくなるのである。
幾らニアフィールドモニタっても流石に1Wすら出せないんじゃパワー不足で、音色を優先すれば低域が出足りないのを我慢するしかない。

それでもと思って暫くは色々小細工したり回路の改良を続けたが、最終的には全然関係無い理由で挫折を迎えた。
やり出した早春には気付かなかったが何の事は無い、真夏を迎えたら熱さに依る暑さに音を上げたのだ。
何せスピーカに手を伸ばせば届いてしまう程の狭室なので、せいぜい中規模程度の球Ampでも室温がどんどん上がっちまったのだ。多大😓

<つづく>

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