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2019年12月18日 (水)

音楽備忘録133 機材の費用配分新③

前回は又々観念方向へ寄り過ぎ気味だったが、基本コンセプトは費用配分には欠かせない要素だと考えられる。
普通なら全体の音質バランスを取るのが王道に違いないが、今回は敢えて何処迄アンバランスでも許容可能かへ言及してみよう。

歴の浅い貧民なら必要最低限・大金持ちだったら各種取り揃いと先ずはなる処だが、何分俺体験の特殊性!?かそのどっちでも無い状況に現在も置かれたままだ。
録音機材は仕事に使う都合でかなり古びたっても一応業務レベルに耐えるが、特にLive用のEffectorとなれば未だにそんなの要るかよレベルで停滞している。

これは40歳以降に殆どLiveに出て無いのもあるが、元はと言えば殆どのLiveでAmp歪ませが使えないのも大きな原因となっている。
その他にもStereo出力のEffectorもAmp台数等の制約からLiveでは意味を為さない場合も多く、この辺がプロでも上の方の人と俺みたいな底辺のには環境差が歴然としている。

等と半分は愚痴だがもう半分は冷静な分析の結果で、Live会場でのスピーカと観客の位置関係に由来している。
例えば武道館や東京ドーム等の巨大会場ですら舞台と客席が余程離れてないと、最前列の左右のお客さんには殆ど夫々の近くにある「片方のスピーカ」からの音しか聴こえなくなるからだ。

この面でアリーナ席の人の方が音のStereo感が乏しくなるのは皮肉だが、どうやら本邦Liveの大多数は聴くより見る方主体って事らしい。
それは兎も角そんな環境へ配慮すればLive用Effectorは、「モノラルでもなるべく良い音」を追及するのが実効性が高いと考えられる。

同様に所謂空間系Effectorについても会場の残響に左右されるから、楽曲的に絶対必要なの以外は巧く掛けたつもりでも効果の程は怪しくなる。
そうなると案外Liveで効果的なEffectorの種類は限定されるもんで、各自の方針に依るも大御所になれる迄はLiveと録音は音的には別物と考えとくのが良さそうだ。

生楽器では出来ない部分が電気・電子楽器の強みっても、「聴くのは生」ってのの方が影響が大きい訳よ。
だから生楽器でもDrummerだったらスティックがどんなのにするかは大問題で、DrumがOn Micの場合その差もより分かり易くなる。

歌の場合本邦近年で一番気にすべきは声量で、その中でも問題となるのが発声の仕方とMicワークだ。
若い世代は学校教育の誤りと子供時代の環境悪化のせいで、遠くへ届き易い声の出し方を知り損ねてるのは一介の大人としては申し訳無い事おびただしい。
尤も俺は学校の音楽の先生じゃないし、もしそうだったとしても教育指導要領の縛りで大して力になれなかったろう。

しかしどんなに環境や時代が不適切でもマトモな歌い手になるには避けては通れず、昔より大変だろうけど頑張って貰うしか無い。
そして発声に不足があるとMicワークの効果が減るばかりか、使えない技すら出て来るから泣きっ面に蜂だ。
少なくとも歌唱用ワールドスタンダードMicのSM58は、極端に少ない声量を想定した設計になっていない。

費用の他に各自の適正・時間等色んな障害があるのは確かだが、これ等からすると機械より人にお金を掛ける方が先を考えれば有用なんじゃないだろうか。
趣味として色々道具を揃えるのは個人の自由だが、ゴルフ用品や滅多に着ない洋服の買い溜めをしてたオッサン・オバハンの轍を今更踏んでもねぇ。

絵画や模型・フィギュア等であれば観賞用に出来てるが楽器となるとどんなに見栄えに拘ってても、そこへ掛けられてる費用は前者に比べりゃ全然少ない。
その内コレクション(観賞)仕様のGuitarとかでも売られる様になるかもだが、ニーズが曖昧で少ないせいか今の処はハッキリこれを打出した様なのはまだ無い様だ。

バブルの頃よりゃ大人しくなったブランド指向も、楽器等はそもそも音が違うのが理由だったんだから。
それとホントに見た目に拘るなら費用以上に手間を惜しんでは駄目で、かつてギャルがケータイを自分でデコったみたいなのが本邦でGuitarだとどうして他人任せばかりなのかは理解に苦しむ処だ。

その典型例としてEdward Van HalenのGuitarの件を提示しとくが、初期の有名な2本は自作若しくは本人の自前改造に依っている。
それをやった頃の彼はせいぜいプロになれたかどうか位の時期で、自前だからこそ低予算でもあそこまでの事が出来たのを忘れちゃアカンがな。

これを当時意外に思ったのは俺だけか知らんが、少なくとも海外では思ったより本人で何とかしてる部分が他にもかなり多いらしい。
リムジンのお迎えが来たりとか有名人の部分ではスタッフ依存度がこっちより高いが、楽器=「自分の道具」の点では自分で出来る範囲迄他人に頼んだりはしてないみたいだ。

<つづく>

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