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2019年11月 6日 (水)

音楽備忘録91 BassパートのフレージングⅥ

続いては楽器種にあまり関係の無い、Bassパート共通のフレージングについてだ。
前回最後で匂わせた!?本邦古来!?よりのルート弾き盲信から行くが、リードパートへの過忖度も無きにしも非ずだがそれ以上に言語的にBassの意味を取り違えてるからなのではと考えている。

最も稚拙な発想から推察すると、楽器Ampやオーディオ機器の音質調整ツマミの名称からの誤解となる。
低音用のツマミの名称がBassとなってるが、「低音=Bassなのね、じゃあBassは兎に角低音だぁ」みたいなケース。

これは半分は正解だが海の向こうの皆さんの考え方はこっちと違って、音楽の土台を司る音域だからLowにしないでBassの方が感覚的に分かり易そうって按配になってるのだ。
現に音響機器でも娯楽方向のはBassだが測定器とか電子回路の呼称となると、Low FrequencyとなっててBassって単語は何処迄行っても出て来ない。

つまり音域も関係はあるもののそれよりも役割を重視した名称でベースキャンプ等の言葉の如く、海の向こうの方々は土台とか基盤等としか殆ど思っていないのだ。
意地悪思考をすれば打楽器系以外に低域を出す楽器の無かった昔の日本、それが掌返しでルート弾き盲信とは片腹痛いわいのワイだ。
その逆に親切思考とするなら低域の扱いの歴史が浅いから芸が無いのかもだが、ルート弾きにこそ意味合いやその内容次第で大変な可否が出るもんなのだ。

もしBassのフレージングなんてちっとも分からんって場合、ルート・5度・そのオクターヴ上か下辺りを均等に行き来させるなんてのが俺のお勧めだ。
コード進行に依っては最大でオクターヴより半音下の音までいきなり飛ぶ場合があり、意固地になってルートの中で一番低い音に固執するとそれが露骨に出て流れを阻害する危険があるからだ。

例えばノーマルチューニングのエレキBassでE→Dなんて時に上記が起こるが、もしEを4弦開放じゃ無くオクターヴ上のを出してれば全然飛ばないからね。
だが更にその前のコードとの都合ではEが低い方が好都合なんて場合もあり、Dに行く寸前だけ上のEになるんじゃ何だか如何にも過ぎてバレバレだ。

そうなると経過音としてルート以外の音も使って、滑らかに自然に繋がって流れる様にする必要が出て来る。
その中で一番簡単・シンプルなのが4度とか5度の音で、その場所が特殊コードで無い限り調の長短(メジャー・マイナー)にも影響が無い。

因みに鍵盤ではかつては鍵盤数の制約がやはりあったが、今ではトランスポーズ機能のお陰で解消してるから関係無いかってばそうは行かない。
打込みでもそうだがここ迄機器性能が上がるとどんな低周波でも「出せる事は出せる」が、スピーカや耳が対応し切れなかったり音程判定が困難となったりする。
ので効果音等としてなら使えても、普通の「ベースライン」としては実用性が無い。

又ルート音は何時だって大切だけれどそれを特に強調したいとか控え目にしときたいとか、他パートが鳴らす鳴らさないor鳴らせない等との絡みも考えなくてはバランスが取れない。
例えば太鼓・鍵盤・ギター・Bassの編成だとして、鍵盤もギターも複雑なテンションコード等の為ルートを省略せねばならない時もある。

その時だけルートが弱体化した様に聴こえるのを防ぐには、Bass以外の両方がルートを鳴らせてる時には敢えてこっちが避けてあげるのも思いやりだなんてな。
戯言としてはそんなに日本の鍵盤やギター奏者ってルート鳴らさなかったっけかで、私的経験値としてはその手の輩こそホントにこっちじゃ滅多にお耳に掛かれて無いんだがねぇ。

具体例を挙げてくが俺が最初に思い浮かぶのだと、自身の十八番パターン完成後のKieth Richardsなんか象徴的だ。
プログレやフュージョンみたいに複雑怪奇を狙ったのなら未だしも、シンプルでベーシックなスタイルの音楽なのにあんなに5,6弦のルートを鳴らしてないのは特筆ものだろう。

これが日本人だと出掛ってもオリジナリティが足りず、強いて言えば逆パターンだがChar位だろうか。
Charは面倒なテンションコードでも省略する音と押え方にとても独自の工夫を凝らし、普通は殆ど無理そうなテンションとルートを共存させている。

尤もわざわざそうする理由がハーモニーに対する拘りからの様で、組んだ相手(Bass)に前衛寸前な位自由に浮遊させる意図もあった様に感じられる。
それを意識したかどうかは不明だが、Johnny, Louis & Charのトリオ編成で演られると実に分かり易かった。

エレキBassは普通に聴こえる様にするには和音はせいぜい2つが限界で、音域が下がるにつれ実用性のある音の組合せは僅少になる。
又ルートと離れたハーモニーを鳴らしたくても多数派は4弦しか無いからこれもかなり限られ、その上2音となるとルート・調の長短・テンションノートのどれかを諦めなくてはならない。

幾ら操るのが世紀の鬼才の加部氏と言えど、道具が応えられんのではやはり制限は残る。
そして俺的最大注目案件は彼等は「弾き乍ら歌う」処で、余程の超人以外は歌うと楽器で演れる事に制限が掛るのも当たり前だ。

但しその場所が楽器に依って違ってるのが今回の核心で、普通のアンサンブルでは一番違いが出易いのはGuitarだ。
例に依ってその逆へ目を向けると、細かい音が少な目なBassはフレージングに依っては全く無影響な場合も多い。

因みにⅡで「細かい音少な目」の誤認回避策を取らせて頂いとくと、その主因は楽器都合や奏者力量では無い。
音域の低さに依る和音構成上の都合と、曲の基幹伴奏を維持させる為でありんす。
前者は本来ハモる音の組合せでも低域干渉が起きて濁ったりするヤツで、後者はそれの悪例比喩をすれば早口過ぎて言葉が聴き取れないなんてのと同じだ。

故に例えルートだけにしても多少動かすにしてもBassだけは普通部では弾く負担は殆ど同じ、それでも他パートの人に頑張りを無理強いするのが親切なのかよってね。
ってよりアンサンブルの柔軟性や実現性を考えりゃ、ココがBassの出番なんですがねぇ。

<つづく>

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