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2019年11月 8日 (金)

音楽備忘録93 BassパートのフレージングⅧ

さてお待ちかね「他パートの特段の配慮」とは何ぞであるが今はBass視点で話してるからなだけで、アンサンブルでは常に相互互助は必須だ。
この点では弾き捲り過ぎのリードパートもルート固執Bassistも、色々と厄介者でアレンジャーとしては使いたくない奏者達だ。

曲事情での指定が無い場合に聴者が聴き易いのは、各パートの音域が適度に散らばってる状況だと思われる。
ここで配慮すべきは毎度ではあるが、聴者には何が・誰が出した音かは無関係って処だ。
あまりに聴いて(或は注目して)貰えんと流石に演者としては切ないが、聴いて欲しいからには何時耳を向けられても良い様にしとくしかない。

んで「音域が適度に散らばって」はどゆこってすかっつうと、音楽の或はアンサンブルの構成要素に起因している。
若い人には失礼かもだが最近は「足りなくてもそう云うものとしてそのまま演っちゃう」とか、逆にホントはそこ迄は要らなくてもテンコ盛りされてるのとかの両極端に偏ってる感じがしてしまう。

音楽やアンサンブルは曲を示す使命があり、本来なら演奏編成がどうであれ必要素は省くべきじゃないのだ。
だから例えば4パート必要な曲を2人で演るなら一人二役の二人前なんてのが要って、少し大変でもそうする事自体が4人で演るのと弾き方が全然違ったりして双方の存在意義が出て来るのである。

尤もこう云うのは技ありだから上級者専用かも知れんがそこ迄行かずとも、状況に応じて立場(分担する役割)を一時的に変える程度ならその気になりさえすりゃ誰でもすぐに出来るのだ。
ここから凡例を幾つか挙げてこうと思うけど、最初は同じ音を連打してる様なケース。

例えばRockトリオでGuitarは8分音符・Bassは4分音符だった場合、Guitarがソロ等で伴奏から離脱するとそのままでは「音程のある8分音符」がソロの間だけお留守となる。
その上有音程の伴奏楽器が半減してる訳だから、盛り上がった方が良い場合が多いソロ部で伴奏が弱体化しちまう。

そこで第一段階としてはBassが倍の音数(4→8分音符)弾いてやれば、曲の伴奏リズムはそれで維持・継続させられる。
第二段階は音域分布の問題でソロパートが余程低い音域を多用せん限りは、Bassの使用音がそのままだと中音域に空白地帯が生じる。

GuitarとBassでは音域が1オクターヴ違うから、そんじゃGuitarが弾いてた高さの音へ…。
と行こうにもそれだと今度は下がお留守にでどーすっぺって、一番簡単な対処法はDiscoの定番Bassフレーズみたいにオクターヴを行き来とかにすれば良いのだ。

典型的なのだとスラップでドンパッドンパッなんてのがあるけれど、大抵は低い方を皆先に鳴らしてるよね。
それってちっとも絶対じゃ無いんだけど、通常他パートより音数が少なくなってるBassでも小節や拍の頭では大抵は鳴らしてるからじゃないかと考えている。

しかしBassだってリフや裏メロを単独担当してたらそんなに融通が効かないが、そんな場合は最終段階で装飾音の追加等で兎に角音数や音の厚みを少しでも補えたら優秀だ。
ではBassだけが頑張れば何とか出来るかってば冒頭の如くとんでもない話だが、敢えてそれへ目を瞑っても別の大きな問題が残っている。

それこそがフレージングをどうするかで、相手がどうするかが分からなけりゃ助け舟の出し様も無い処だ。
それだと最悪時は「曲にそれが必要な箇所」で皆がバラけたり、「曲に不要な箇所」で一斉に大ユニゾン大会開催等の不始末をやらかす事になる。

これ等を考慮すると理想は全員で編曲視点を持つのが良いが、Bassistだけは編曲要素を抜きにフレージングするのは困難と思えるのだ。
良い方の過去例を見てみても殆どの良いBandには優れたBassistが居て、一般感覚では存在感と感じられるその内幕は「音的には強い発言権を持っていた」と考えられるのだ。

アンサンブルではどのパートでも相関関係があるけれど、それが直接的か間接的な場合もあるかの点でBassは特異な存在だ。
ベーシックレベルだけで見てもリズムはドラムと、音程・音域はボーカルを含むリードパートとかなりダイレクトな関係を持ってるからね。

故に勿論周囲の意見は最大限に取り入れ配慮はするがアンサンブルの構築は、Bassパートのフレージングから始めるのが理想的だ。
例えばドラムとギターがそれぞれ勝手に作り過ぎたとして、その2つだけなら何とかコラボれる場合もあろう。
だがそれで曲全体がちゃんと表現出来てるかってば、恐らく滅多に上手くは行かない。

それ以外のパートを追加しようとしてもどっちかと合わせられなく場合等が多いからで、例外があるとすればDrummer・Guitaristの脳内に「共通のBassist」が棲んでるなんてケースだ。
つまり実際弾かずとも「Bassパートの正しい認識」は持ててる訳で、外部には分からなくても脳内ではBassistを兼任してる様なもんなのだ。

<つづく>

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