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2019年11月19日 (火)

音楽備忘録104 エレキのフレージングⅤ

今回は近年本邦で流行ったは良いが一辺倒になり過ぎた、オクターヴに依るメロとパワーコード案件から始めよう。
まるで親の仇みたいに近年本邦だのどうのとほざいてるが、こう見えても元は全否定してた訳でも無いのだ。
それさえしとけば良いだろうとか、使い方の適正判断や工夫があまりにも欠け過ぎてるからの苦言なのだ。

この2つの奏法の起源や歴史をみてみるとオクターヴメロの方は、J-POPよりJazz Guitar全盛時の方が歪ませこそして無かったがもっと多用されてた。
パワーコードの方だってHardrock~Metal全盛時の頃は、何曲もそれだけが続いてなんてのがあった。

では何処が違ってそのせいでそんなに不味くなったのかっつうと、前者はどんなにオクターヴではやり難いフレーズでも押通そうとしたりしてた処だ。
技術的位置付けとしては今からしたらかなり力技ではあるが、信じられない→凄い→名人芸とでもいった感じだったのだ。

後者の場合は当時に於いてそれ迄のポピュラー系の多くは調の長短が明確なのばかりで、今迄のとは違うメジャーマイナーに縛られない新鮮なムードを求めての結果だった。
例に依って受止め方には個人差はあろうが、調の長短が明確過ぎると状況次第で次の様な弱点が出る事がある。

例えばコードの長短で天候を表現するとして晴れは長調・雨は短調として、では曇りはどうするかだ。
長3度・短3度以外にも響きを変えられる音は幾らでもあるけれど、長短指定が付いたままでは薄日が差してるとか霧雨だとかにはなっても曇りが出来ない。

その曇りにだって今にも降出しそうに暗いのもあれば、あの雲が通り過ぎたらカンカン照りになりそうなんてバリエーションが際限無くある。
となると長短以外のテンションノートは上例の様な差を表すには最適だが、3度を鳴らしてる限りは晴れ雨のどっちかに振られてしまうのだ。

なので明るくも暗くも無いとかカラカラでもジトジトでも無いのを表すのにパワーコードを使えばおあつらえ向きも、そうじゃ無い場合にバカの一つ覚えで乱発しては意味が無くなる。
Guitarで弾き易い2和音は別にパワーコードに限ったもんでも無く、慣れの差は多少あろうがルート+長3度でも技術レベルに大差は無いの。

近年本邦のは香料としてMetalだとかの要素を加えたかったりもあるんだろうけど、コード自体はハッキリ長3度を打出してる様な所へパワーコードを足す以外にも「薄める」方法なら幾らだってある。
例えばエレキGuitarが伴奏刻みで弦1本しか弾かないとショボくなりはしないかと心配なのも分かるが、アンサンブルとして効果的ならそれでも全体で聴けば全く無問題だ。

どうせ失敬して来るならHardrock~Metalの伴奏刻み2本デフォでは、どうやってアゲサゲ表現してたか迄ちゃんと見て欲しいもんだ。
元が2本しか弾いて無いからそれを弱くするだけで足りなけりゃ1本にするしか無いし、どんなに強く弾いても足りなきゃルートのオクターヴ上を追加して3本弾くしか基本的には手が無いでしょ。

そんなニーズに最適なのはMetalで使われてる瞬間芸だとかで、例えばピッキングハーモニクスを良く効かして「キョワアァ~」なんてのの方が確実なんじゃないのかな。
なのでケースバイケースだけれど、猫も杓子も何時でも何でもジャジャジャばかりではどうもねぇと思っちゃう。

実際にMetal等本家の方でも曲の都合で調の長短を明確に打ちた出したい場合、頻度は大分少ないけど4度5度以外のが使われてる場面もあったざます。
これと関係あるか分からんが歌い手が自前で伴奏を弾くのにしても、以前比だとコードにも刻ませ方にしても随分単調で無工夫になった様に感じられる。

打込みやそれとの同期演奏とか電子楽器の発達で簡単に音を沢山追加出来る様になったのもあるかも知れんが、音楽としての成果があるのは単純な音の数では無く要素数なのよ。
故に特定ニーズの無い限り、極力演ってる人や楽器の数分それぞれが異なった要素を担うのが理想だと考えている。

全員が単音しか出せない楽器だったとして、2人しか居なかったら絶対3和音は出せねんだから。
それと同じ音を沢山鳴らすのには功罪があって、音の厚み等では多いとリッチにはなって行く。
が軍楽隊みたいに完全一致してないとボヤケてしまうのがオチで、それを明瞭度を上げようとして更にどぎつい音色のを加えてでは負の無限ループが待ってるだけ。

そして遂にだめ押しってんでも無いけどここじゃ頻吠え、何を強調したいにしても対比させられないと分り難いで御座居。
なので意図的にアレンジしたユニゾンにしても、曲中の何処かに少しでも全部バラけてる処が無いとどれだけ一致団結が素晴らしいかってったってよく分かんないんだよ。

<つづく>

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