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2019年10月17日 (木)

音楽備忘録71 寿命 内容編Ⅷ

例に依って風任せ的に流れ次第で来てるが、今回は聴く事の重要性についてだ。
是迄俺自身突詰めて考えた事は無いが、最近になって知ってる事分かってる事の重要性が日増しに比重を増して来た感じがしている。

散々聴き込んだ音楽ファンの耳ってのも凄いもんだが、ここでは奏者としての必要性へフォーカスして行こう。
他の人がどんなかは知らんが俺の場合、何故か昔から異常なまでのハイスペックな聴き手が身近に居る事が多かった。
音楽知識の面ではこっちは演る方にも時間・労力・経費を取られるので、悔しい事この上無いが殆ど彼等には歯が立たず仕舞いだった。

音の理解の点で奏者って当事者ならではの部分もありはするが、それって結局は単一の音に対してで音楽全体には非対応だったのだ。
これは奏でる上で必要だし大切ではあるがもし音楽自体への理解が不足してると、コピーするには役立つが応用性がとても低いのだ。

因みに聴くの専門でも楽器種限定とかだと奏者耳と似た様なもんで、それなら歌中心に聴いてる方がまだマシだ。
アカペラや特殊なのじゃなけりゃ曲中には大抵歌が休みの部分があり、歌を聴く都合からも歌無し部は恐らく伴奏のメインライン等を自然と辿るだろうから自動的に歌オンリーでは無くなってるねん。

だから自分のパートだけに耳が囚われ過ぎてると、最悪時は歌だけ聴き人にすら負ける場合さえ出て来るのだ。
この矛盾ってか制約から逃れられなくも無策で負け続ける訳にも行かぬので、奏者なりに聴き方へ工夫をしてみるのが救いの道だ。

第1歩としては自分の担当パートを聴く際、その時他はどうなってるのか「音の組合せ」にも耳を向けてみよう。
曲としてのコード(和声)・リズムは全部の音の合成で成り立ってるのだから、同じ音を鳴らすにしてもその役割が分かる様になる筈だ。

すると例えば複雑な構成の和音の場合等「分担率」が最高になってたりして、つまり自分と同じ或は同じ要素の音を出してる人が他に誰も居ないなんてのがある。
こんな時にうっかり外したりするとアンサンブルが「別物」となっちまうから、石に噛り付いてでも各自が頑張らなければならない。

それとは真逆に全員がユニゾンなんて時には肝部分が移動して、音程や強弱よりもリズムタイミングを揃えるのがしばしば大事となって来る。
これ等各音の何処がどう重要かは、全体耳で聴いてる人は無意識でも簡単に気付いてしまうもんだ。
こっち(奏者)はそこ迄大らかでは居られないんだが、だからってそんなの聴者は知ったこっちゃないのが現実あるよ。

ほいでこれがどう寿命と関わって来っかっつうと、一度に1つしか聴けない聴かない人でも回数を重ねると…なのだ。
例えばアータが「自分のにだけ拘る」Guitaristだったとして、Guitarヲタの聴者は「当分の間」は単独で聴いて評価してくれるかも知れない。

けど既にこの時点で該当ヲタ以外の人には評価されぬ危惧があるが、ヲタの人でも何度も聴く内ひょんなキッカケで「他も聴こえてしまう」可能性がある。
その時もしアンサンブルとして不適切箇所があったりすると、もっと適してるのと比べて評価が下がってしまうのだ。

また単独技術のみで勝負してると当初はオンリーワンでも、技術は進歩する物なので時間の経過で将来は在り来りとなってしまうかも知れない。
その点無伴奏で基本的に単独演奏の演奏だけで通してる人はとても厳しい境遇にあると云え、そんな者が生き残るには曲や編曲の力を借りねば到底無理だ。

ついさっき従兄のTwitterで紹介されてたデモ動画は多分10弦エレキだと思ったが、それに少し興味が湧いたのも楽器の使い方に独自の工夫が感じられたからだ。
普通の6弦のでは出せない高音域を出してたのは勿論だが、その時に低い方も同時に鳴らす場面が結構多かったのが印象的だった。

高さだけなら近年はデジタルEffector等を使えば出せなく無いが、低いのと同時且つ自由なハーモニーとなると殆ど不可能だ。
かつてLow Bが追加された5弦Bassの登場時はその音程の低さが新鮮で受けたが、最近ではその頃よりは使われなくなった感じだ。

Bassは単独で和音を出すのが音域的に難しい他アンサンブルの事情もあって、「高いのと低いの同時」がとても低頻度なのも影響したと考えられる。
弦楽器で弦が増えるメリットは音域拡大等だが、それが必須となる状況こそが通常のとの最大の差別化点なのだ。
現に経済事情が主因で(弦代が割高だもん😢)手を出せない俺も、4弦だけ1音下げ(EをD
)等はかなり頻繁にやって誤魔化せちゃってる!?

これ等は大した事無いってば全くそうなのだが、視野(聴野!?)が狭いと案外見落とし易いもんだ。
この面では「外野」が圧倒的に有利で、観察範囲の広さのみならず対象への角度等もにも大抵違いがあるからね。
故に聴き耳を立てて漏れなくってよりはどんな音があったかみたいな、単純で割かし表面的でも全体を俯瞰する感じで聴くのがコツだろう。

つまり時には敢えて「拘り極力排除」で聴くのに、意図的に拘って然るべしかと。

<つづく>

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