音楽備忘録84 寿命 編曲耳!?編Ⅹ
毎度乍ら一寸順番に問題ありだが、本シリーズ78の補遺も兼ねてそれとは逆の例等を。
本日の生贄は宅にあるドラムマシンと実物Cymbalだが、前者は予想通りだったが後者は私的にはかなり意外な分析結果であった。
例に依って全くの偶然だがソフト音源もドラムマシンも偶然近い時期(年寄り時間では!?)の同社ので、概述と思うが清水の舞台から飛び降りて当時最上位機種だったYAMAHA RX-5を奮発した。
当時はまだ今みたいにゃ叩けなかったのと、楽器・録音機材共々色々不足があったのがその理由だった。
当然買う前に調べられるだけ調べた結果だが、後で「正規化12bit」なる変なサンプリングレートが俺には問題となった。
それは高域再生限界が上記のせいで低く抑えられてた事で、金物系の煌びやかさが不足する場合が出たのだ。
今では余程じゃ無いとデジタル音響物は皆16bitになってっから体験し辛そうだが、当時’90年前後だと楽器系では12bitが多かった。
なので出たてのサンプリングシンセも同様で、折角サンプリングなのに金物系のらしさではFM音源に負けてる部分がある始末だった。
かと言ってこちとら若い時からずっとどっちかってばOld Time Rockだから、露骨にテクノっぽいのばっかになっちゃ具合が悪い。
尤も変に気負いさえしなけりゃRX-5は他所でもあちこちで色々に使われていて、機械太鼓の中では一番機械っぽさが気にならないのは俺知りでは今も不変だ。
実は今になってみれば16bitでも収音の仕方や音色の整え方が悪いと駄目なのが分かったが、兎に角幾ら後からEQ等で格闘しても「元がザラついてる」と煌びやかさを増やせないらしい。
次に時間軸は乖離してるが宅の実物Cymbalの分析結果の驚きで、思ってたよりも16kHz以上が全然出て無いか拾い損ねてた件だ。
では元がブライトじゃないのかってば真逆で、これも多分概述と思うがPaiste The Lineシリーズである。
現時点では分離度を確保したいしそれどころか狭いので宅では未試験だが、モデルは違う(2002)も従兄の処でこねくり回した時Paisteのは高域の指向性がかなり強いのは知った。
しかしそれでも聴こえる程にはスペクトグラム上では出て居らず、自説!?の「目立つ倍音」が証明された気分だった。
そこからどうして良い実物Cymbalは「ツルツルのキンキラリン」なのか暫し考えて、従前の俺はキンキラばかりに着目し過ぎてたのではって疑念が湧いて来たのだ。
得意の!?屁理屈論法で行くともしツルツルがキシキシとかカシカシだったら、キンキラに濁りが足されて「ギンギラ」にるなんじゃねぇべかである。
慌てると上記に反するが俺的にはギンギラってばZildjianで、しかしジル君はパイ娘さんより聴き味ではかなり中域が強いんだが…。
だがスペクトグラムではジル君は思ったより高域が多くて困窮のキュウでは先進みしないから、何故ジル君の中域がそんなに目立つのかを考えてみた。
自動的に消去法となった挙句辿り着いたのは中域の質で、硬いと目立って柔らかいと控え目に聴こえるって点だ。
硬いの中には音の立ち上がりが速いのも含まれると思ってるが、もし他の帯域より中域だけが先に鳴り始めてたらどうだ。
かどうか確かめて無いのが毎度の杜撰だがもしスペクトラムだけで音色が定まってるなら、これが近似な楽器は全て近似な音色になる筈だがそうはなってない。
この様に人が感じる音色には様々な要素が複雑に絡まってて、上記は極一部の抜粋に過ぎぬが中域次第で高域が違って聴こえるケースだ。
これが打込み音源では何らかの原因で収録音の中域が硬くなってたら、後からツルツルに出来ない場合が出て来るのだ。
もし生でMicのせいでなったのならそれを別のへ変えたりも出来るが、音源になってからじゃMicはもう変えようが無いからね。
煌びやか不足の原因として今回前半のはbit数の影響で後半のは恐らく収録方法等だが、どっちも後からでは緩和医療しか施せないのは一緒だ。
但し前半ので煌びやかさ不足もわざとらしさ(機械っぽさ)僅少とするのに、何らかの関係がありそうなのも確かだ。
となれば打込み音源では極力豊富なバージョンを用意して逐次対応させるとなるが、その膨大なのをどの程度覚えてられるかがかなり疑問だ。
今欲しいのは確かA-8辺りだったよなってなれないと、演る時に楽器を見付ける方へ時間を取られるみたいで非実用的になっちまう。
それを分かり易くする為に「誰それの何々風」とか「○○社の○○型」と名付けられてても、ユーザーがそれ等の音を熟知してなきゃ何の助けにもなってくれない。
常に与えられた物そのままで満足出来るなら結構だが、皆が使ってる道具そのままで独自の音世界を作れるのは多分とんでもない大天才だけなんじゃないかな。
<つづく>
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