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2019年9月16日 (月)

音楽備忘録㊵ 速過ぎて冷徹に一定のテンポⅠ

俺毛嫌いのJ-POPで良く遭遇する無駄なハイテンポ、単に齢とって追付かなくなったんじゃないのよ。
なんてぇと余計嘘臭くなりそうだけどどうしてってば、曲やメロディの最適値より速過ぎるとしか思えないのが多過ぎるからなんよ。

流行りがあるにせよこんなになるからには原因もありそうで、それを探ろうって企画でありんす。
普段なら回りクドくなるのは多分筆者のせいだが今回は違って、経緯を辿るにはやむ無しで願います。

先ず問題視したのはPOPと名乗る割にはメロディや歌詞の聴き取り負担が随分増えたと感じたのが発端で、それが不要にハイテンポでけたたましい伴奏のせいの様に思えた。
でその訳を推察するとゲーム等打込み音楽の台頭・普及で、それに下手に対抗した感が拭えなかった。

初めて「取込んだ」人のは希少性を伴う遊びとして容認出来るが、まるでそれしか無いかの如く執拗に囚われるのは愚の骨頂なのだ。
それはどうして機械のはあんなに速めたりけたたましくにぎにぎしくしたのかで、要は生演奏でしか得られない盛上りやスピード感を補う苦肉の策でもあったからなのだ。

極最近に至っては演るのが機械だろうと生身だろうと、技術的には殆どどう料理するかその人の腕次第となって来た。
しかし当初は特にゲーム系は限られたリソースを音にそんなに割り振れず、音楽自体の方での調整が必要だった。
今となってはその独特な部分が1つのジャンルやパターンともなっているが、「仕方無くそうしてた」部分があったのは否めぬ事実だ。

別に人力でそれを演って罪にはならんけどとっても簡単な話し、今更機械だけで足りるのへわざわざ延々汗を流すのもアホらしかないですかってのよ。
だいいち正確性や安定性では太刀打ち出来ないのは概知なんだから、もし演ってる人の姿が見えなきゃ「壊れてる機械で演ってる音楽」みたいにしか聴こえないんじゃないのかなぁ。

人力では「常にそこ迄」が不要な理由は次回以降へ譲るとして、音楽を知ってて機械が操縦出来ても「適宣で加減する」のは生演奏より格段に手間暇を要する。
不可能じゃないがそれを盛込もうとすると一部恵まれた境遇にある者を除けば、音楽を機械で演る利点の完成迄の時間的早さだとか不安定の排除を台無しにしてしまう。

なので結局は適材適所でそんなに表現力が不要のは機械で、微妙だったりピンポイントな表現が必要なのは人力でと使い分けりゃ済む話し。だったんだけどねぇ。
因みに音楽なのに「そんなに不要」のとは所謂聴いて楽しむ用の曲等では無く、駅へ電車が近付いて来る時に知らせる為の駅メロ!?みたいなのの需要もかなりあるんでやんす。

この手のは認知し易さの為極力余計な変化は無いのが好ましく、Classicのフルオケで突如フォルテシモになるのなんかを流したらそれだけで驚かせて転ばせちゃったりしそうだからねえ。
近年では「聴いて楽しむ用」のも聴取環境へ過忖度すれば平板なのが便利かもだが、それじゃあバスト・ウェスト・ヒップが全く同サイズのヌードに興奮出来るのかって感じ…。(おっと失礼😓)

随分差し迫っちゃったけどお題へ「冷徹に」を加えたのはリズムタイミングでは表現が放棄されてるからで、派手な音色やアンサンブル等のせいでこれに気付ける人は少ないかも知れない。
だがリズムってのはどんなに弱くショボイ音でも僅かなタイミング次第で逞しい感じを出せたり、どんなに強い音でも「イジケちゃって無気力な横綱」みたいな表現だって出来ちまうもんなのだ。

これだってリソース等技術的制約が厳しかった当時なら兎も角も、今だと本来ならやろうと思えば無理では無くなって来ている。
しかし困った事に打込み等のテンポ設定の自由度が未だ低次元の物ばかりとなっていて、例えば♩=100.5とか大して難しくない筈のが出来るのに出会った試しが無い。

いやもしかしたらどっかにあるやもだが、誰でも知ってる位普及してないと人間の意識改革へは繋がらないからねぇ。
何の意識改革ってば元は退化してただけなんだけど、テンポに小数点のは無いって一体誰が決めたのよって。
実際は誰もそんなん宣言して無いと思うが、幾らでも実在してるそんなテンポがまるで無き物みたいになっちゃってるんでね。

<つづける>

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