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2019年9月10日 (火)

音楽備忘録㉞ 大ホール用の楽器Ⅲ

とうとう末端の脇道へ突入した感が拭えんが、音楽は流れも大切とうそぶいて続けてしまおう。
本題とは随分距離は離れるが、実際Bassだと使用楽器機種の選定はLiveだと結構な影響が出るのでね。

ここで当時は現代とかなり違ってたBassに求められた音色について触れとくが、それは今よりも遥かにアンサンブル要素を重視したオーソドックスなものだった。
曲のコードや和音構成を明確に聴かせるにはベースノートはその根幹で、他楽器が出せない音域の他に他楽器では供給出来ない「低音の量」も大事だったのだ。

その後は電気・電子楽器の発達でオンリーワンでは無くなってるが、Guitarより薄かったり細くても一部で許される様になったのは’70年代も終盤のスラッピングの位以降だ。
それだってシンセBass等のアシストがあって成立してた物で、その関連でGuitarより高域がブライトなのも不許可な有様だった。

しかしそんな音色でスラップやピック弾きなら未だしも、Liveで指弾きで必要な明瞭度を確保するのはとても大変だ。
今にしてみればJack Bruce(指弾き)が歪ませたのは斬新さ等の他に、明瞭度の為の倍音を増やす手段だった様に俺には思えてならない。

因みに昔のメジャーでPopなグループのBassistはピック弾きが多かったが、指弾きが出来ないなんて人は今より圧倒的に少なかったのは間違い無い。
特に’50年代に楽器を始めた人なら絶対で、エレキBassやそのAmpなんてやっと出たばかりでちっとも普及して無かったんだから。

なので恐らく1に音色2にスタイルが理由でピック弾きを選択してた可能性が高く、体験的にもプアな機材で粗悪な環境下だとピックじゃないと弾いたタイミングすら分からなくなったりしたよ。
また当時はBass弦ってばフラットワウンドばっかりだったが肝心の低音を得るには適正な判断だったが、現代比では明瞭度を上げるには当時のスピーカ仕様と相まってかなり不利なシステムだった。

スラップやLine録りBassが一般化して以降、Bassの音色はかなりオーディオ寄りがデフォになった。
それでスピーカの出せる高音域はかなり拡張され、俺はあまり好きじゃないが近年ではツィータとウーハの2Wayシステムが一般的な位だ。
こうしてあると下手な人が弾くと雑音が目立つだけとなるが、上手な人が弾くと生楽器だと良く出て来る擦れる音とか弾かれた音の部分が聴こえる様になって明瞭度のアシストになるのだ。

大太鼓の和洋の件に当て嵌めればフラットワウンド+指弾きが和で、ラウンドワウンド+ピック弾きやスラップが洋って感じなのだ。
それを低音が響き過ぎる処で明瞭度も得ようとすれば、当時のスピーカが出せた狭目の帯域(音域)に何らかの方法で倍音を追加でもしてやるしか無いって訳だ。

俺もたまたま今取り掛かってる曲でそんなのが合いそうなのが出て来たが、試す以前に早々に断念している。
それは楽器とAmpだけの力では恐らく再現不能と考えられるからで、彼の歪みはGuitarよりは暑苦しいがFuzz程は潰れていないからだ。

どゆこってすかっつうと綺麗な歪みには大胆なローカット(若しくはハイブースト)が必須で、豊かな低音やローエンドをキッチリ出そうとすると完全に反目してるからだ。
つまり歪みは大胆なハイ上がりのAmp回路のお陰だが、あそこ迄の低域は「会場の響き」のお陰しか考えられないのだ。

現況俺が録りに使える場所にそんな低域が響く所は無いので、強いてシミュレートするなら録った後に禁断Reverbでも掛ける位が関の山か。
因みに禁断ってのは少し前に書いた明瞭度を殺す低域を、無暗に響かせてしまうReverbの事だ。

餅は餅屋って事なんだろうがやはり半人工的な響きについては、本家たるヨーロッパの方が体験もし易く豊富なので上手だし理解度が高い様に感じられる。
自然界の反響を利用するなら日本人は誰でも比較的上位にランキングされそうだが、音の大きい音楽は普段は閉塞空間じゃないと演れないからねぇ。

<続>

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