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2019年9月28日 (土)

音楽備忘録52 ドラムスローン簡易修理のその後Ⅱ

今回は現代一般型ドラムスローンの構造的弱点から行くが、その根底にあるのは二律背反だ。
調整や分解・変形は出来る程便利だし自由で結構だが、動かせれば動かせる程固定し辛くなるのは自明の理なのだ。

長年の様々な改良のお陰でかなり克服されたので、昔のみたいにすぐ問題が出たりはしなくなっている。
しかしどんどんゴツくなって初期投資額が増してるのに、部分修理がより困難化・高コスト化したのは道具としては感心しない状況だ。

俺知りでは大昔のドラムスローンってば、普通のイスならパイプ折り畳み式と動かせないソファなんかと似た様な状況だった。
廉価版は脚がパイプで大抵はと分解ある程度の調整が可能、高級品だとドラムセットのシェルと全く同じ外装で筒形(座面は蓋として開けられるが変形不可)のだった。

当時の無知ガキ的には高級品は高さ調節が出来ないけど、達人はそんなの不要なのかと勝手に思ってた位だ。
実際には後から良く調べてみると数種類高さ違いのが用意されてるケースもあったみたいだが、そもそもドラムセット自体の位置調整の範囲の狭さからして今よりは全然調整が効かない感じだった。

それを不親切とかケチとか勘違いし掛っていたが、今になってみるとこれは楽器に対する無知の典型だったかも知れない。
最初にこれの気付きのキッカケになったのは鍵盤楽器で、当時ミニ鍵盤なんかも出だしたが正規サイズは奏者の肩幅等完全無視の唯1種類だけな処だ。

ドラムスティックにしたって40cm前後のばかりで、あるか無いかは知らんが少なくとも50cmとか30cmので叩いてるのを見た記憶は見つからない。
ではどうして大柄な大人でも小さな子供でも一部特例を除けば、同じサイズの鍵盤やバチで演奏しなきゃなんないんだろうか。

これは鍵盤サイズなら指の太さ・バチなら太鼓の口径がその原因で、指の太さだと普通はせいぜい2倍以下の差しか無いからだろう。
バチに関してはドラムの標準的口径が10〜16inch、凡そ25cm~40cmなのへ対応した結果だろう。

セットドラムみたいになるべく狭く並べられたあちこちを叩くには、余計な所で何処かへ突っかからない為にはバチの長さは最低限が宜しいからねえ。
今はTomやCymbal等の位置調整範囲は無限に近くなったけど、それだって本来の目的は奏者体格へ合せた訳じゃ無いのだ。

人や時に依って今では数が大巾に違うので、並べ方や位置関係の配列がとても増えたからなのだ。
あまり極端に近過ぎると却って叩き難くなる場合もあるが、たった独りであっちからそっちへと瞬時に移動するには近さは大事だ。

で近い方が良いのは多点セットのみに非ずで、そうなるとシンプルセットになる程各楽器位置は殆ど固定に近い程「同じ位置」となって来る。
勿論広い世界にはとても奇抜な存在は何時何処にだって居るもんだが、露骨に人と違える為には調整範囲云々如きでは大抵役不足なのでそこ迄配慮しても仕方無い場合が多かろう。

またその条件も至ってシンプルで、単にお隣さんとぶつからなければOKとなる。
って事ぁ各太鼓の位置は夫々の口径に依ってほぼ定まるとなり、それを叩くのに都合の良い位置も自ずとかなり限られた狭い範囲となる訳だ。

膝角度の適正もあるけれどドラムセットの高さって、基本的には横置きされたバスドラの口径に依存してしまう。
余程のお珍しさん以外普通は何かを必ずバスドラの上へ設置するので、Snareとの移動も考慮すればSnareの高さもある程度の範囲内へ追従させる事になる。

そして叩く都合として特に昔はSnareのOpen Rim Shotは必須だったから、最低でもSnareのRimが太股上面を僅かでも上回る位にしなきゃなんない。
さすればドラムスローンの高さはセット高さ依存となるから、バスドラの各口径へ対応するだけの高さの種類さえ用意されてれば最低限ならそれで足りちゃってる訳だ。

因みにペダル操作を支障しては困るので筒形は大抵只の円柱とするのを3脚・4脚型にすれば向き次第で避けられるので、脚部だけ視点では間隔の拡大に依って安定度を上げられる。
だが座面支持部が中心のみでは理論的には簡単に座面が「傾けてしまう」し、脚の丁度中間方向に対しては2本を直線で結んだ範囲までしか踏ん張りは効かなくなる。

なので筒より脚式が真に有利なのは調節可と可搬性の他では床に凸凹がある場合にグラつかないとか位で、実は安定度や固定度では必ずしも勝ってはいなかったのだ。
俺自身筒形スローンはブリキのゴミ箱の代用品以外記憶に残っちゃいないが、外見からの想像と違って思いの外安定度は高かった。

流行りや見栄え等もあるから特に筒形を進める気は無いけれど、せめて誰でも一度は気楽に体験出来ると良いのになと思ってしまった。

<つづく>

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