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2019年9月14日 (土)

音楽備忘録㊳ スプリングReverbⅣ

シミュレート物には自由がある代わり詳細Dataが必須、古典実機は使うの簡単でも自由が幾らも無い。
とそう都合良く出来て無いのは残念だが、バーチャルとリアルの使い分け等を考えてみよう。

こう言うからには古典スプリングReverbが今でも使える場面が残ってるのを知ってるからで、先ずはそれから語らせて頂こう。
流石に最近ではコスト等の都合でAmp内臓物ではバネのは減って来た様だが、未だ完全に無くなってないのは単にThe Venturesに代表される所謂テケテケが出来る為だけじゃ無い。

深く掛ければ確かにテケテケにしか使えんが、ごく軽く掛けるとバネ特有の癖はかなり弱まって殆ど気にならなくなるのだ。
また邪道ではあるがAmpのパワー段で歪ませたい場合、バネ君の低性能のお陰で普段より深さを浅くすればどうにか掛けられてしまうのだ。(歪ませで感度が上がった分下げる)

因みに一応技術面の裏付けをしておくと1にバネ君周りの周波数帯域の狭さ・感度の低さ、2に原音と残響音に加わる歪みが基本的に同じににしかならない性質を持っている処がポイント。
これ等のお陰!?(本来ならかなりの低性能?)で余程の歪ませをせん限り、歪ませても殆ど残響音には変化が出ないし耳では検知し難くなっている。

これは録音時なら録ってからデジリバ等を加えられるが、小規模Liveでお客へAmpからの直接音が大きく聴こえる等の場合はこれ以外に方法が無い。
Effectorループでエコーを掛けるには「その前に歪み完成」、じゃなきゃなんないので。

今の特に本邦ではPAレスは無いだろうからそこで掛けて貰えばと思うだろうけど、PAスピーカからの音にしかエコーが入って無いと次の様な状況が想定される。
お客さんの位置に依って必然的にPAスピーカとAmpからの距離に差が出ると思うが、そのせいで場所に依ってエコーの深さや一体感に大きな差が出ちゃうからさ。

尤もLiveでAmp歪ませをする人自体が殆ど居なくなってそうだが、もししようと思えば未だこの方法しか無いのは紛れも無い事実だ。
それとお好み次第だが本家系バネ君(特に真空管式の)の響きはエレキGuitarとは好相性で、響きの密度についてはリアル機なだけに現行方式のバーチャルでは到底追従不可能だ。

とは云えそんなの持って無いとか置いて無い場合も多いし、他パートと同じ響きにしたい事も多いだろう。
この場合の注意点としては例外を除き、低・高域が響き過ぎ無い様配慮するのが肝要だ。
Guitarの場合はBass程じゃ無いけれど、中低域が膨らみ過ぎると明瞭度が阻害される。
これがアコギだったら極端なOn Mic時等以外は問題になり難いが途中で一回音を電気へ変換してるので、「弾かれた自体」のより電気的には低域が大きくなっているからだ。

近回の「大ホール用の楽器」の件と近似でもし最初からある程度以上の残響を加える予定なら、それプラスそれに使うReverbが低域も響く物なんだったら音色自体を逆算しとくのも一方策だ。
しかし歪みのフィーリング等「それ以外」の部分にも変化をもたらしてしまうので、Guitar奏者自身が充分これ等を把握出来て無いと難しいかも知れない。

それを考えるとバーチャルやデジタルを主用とするには、最初からPAや音響の知識が必須なのが透けて見える気がする。
単なる一奏者がある程度思い通りに操れるとなると、古典的だろうと低性能だろうと単純リアルの存在意義をもっと考え直すべきかと思ってしまう。

<つづく>

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