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2019年8月 6日 (火)

多重録音備忘録Ⅱ㉒ 楽器の構造とらしさⅢ

楽器らしさの定義が最近ではとても幅広くなってるとは思うが、ここでは前2回も含め俺の好みは実は排除しているつもりだ。
とてもそうとは思えない様な例示が多いけれど、その辺を少し丁寧に紐解かせて頂こう。

楽器メーカの件については組織規模を問題視していて、もしFenderやGibsonも百均でも売ってくれるならもっと大企業になっても構わんだろう。
だがYAMAHAやGretsch等より扱い品種が少ない、例えば太鼓はやってないんだから幾ら流行ったってそんなに売れないのはちょっと考えりゃ分かる事だ。

だから製造よりも経営を誤っただけなんだろうが、あたかもウチでは絶対にぶつからない車しか売ってません的無理・矛盾なのである。
もしもっと作り続けたいとか未体験の人に知って貰いたいなんて気持ちが強かったなら、あんな酷い処迄落ちはしなかったんじゃと悔やまれる。

そして是迄の表現ではオーソドックス=らしさみたいなの
だけの様に誤解されそうだが、俺が問題視してるのは本質的な部分限定だ。
例えば「普通のGuitar」の範疇に収めるには弦の本数が違っちゃ無理で、変えても良いのと悪い場所の見極めが足りるだけ為されているかなのである。

近年では譜面を常用するClassic系の奏者の方が仕事でやってるなら、電子楽譜つまりi-pad等を大抵は持ち歩いている。
日本ではまだそれ程でも無いが欧州では第1目的が実は利便性では無く、資源保護→温暖化対策の一環なんだそうだ。

こう云うのはテクノロジーの上手な活用例であるが、反面生Pianoが要るのにデジタルPianoの方が日本より現場で多かったりするのは諸事情があるにせよ喜ばしくは無い。
俺は国外へ行った事が皆無なのもあって実感ゼロだけれど、それだけあちらでは木がこっちよりかなり貴重なのの現れかとも察せられる。

もしかしたらまだ日本では木なんて幾らでもそこらに茂ってるからかも知れんが、楽器用の材となると昔よりは色々苦しくなってしまっている。
太平洋沿岸地域でも材料に対する意識がもう少し高かったら、どんなのを作るかにも影響がありそうな気がして止まない。

また楽器の耐久性にしてもどこを重視するかが近年ではズレて来てる気がするが、壊れ難くするにしても何処をどんな場合にってのが忘れらてはいまいか。
運ぶ時に壊れやすいのは実際面倒だし心配し切りだけれど、一番困るのは弾いてる最中だってのがどっかへ飛んじまってないかだ。

例えばかなり以前に書いたGuitarのダイキャストペグの件等、鋳物は丈夫だが脆いって点では壊れる時は突然となる。
充分な大きさが取れる物だったらそんなに心配無いが極力軽く小さいのが要求されているんだから、その観点からだと不適切な製法とも思えるのだ。

薄い鉄板を折り曲げて組み合わせたのより精度が出せるし緩む心配も無くなるが、演奏続行の可能性からだと不調より突如の破断の方が困るのである。
またこの違いは不具合発見の機会にも影響すると考えられ、不具合発生から破断迄の時間が長い程発見・修理のチャンスが増えるのである。

壊れる心配が無きゃそんなの確かに不要なんだが、奏者の優先事項は機材温存よりパフォーマンスでしょ。
この面で奏者側にカーレーサーと似た様な責務だってあるけれど、万一失敗しても生命が脅かされたりしない分思い切った行動が要求されてしかりなのだ。

となれば平常心感覚で万全を期してもあまり意味を為さず、他の物より絶対に壊れないを目指すのがベストとは言えなくなって来る。
レーシングカーですら壊れにくくはするが壊れない想定なんてしてないんだから、楽器みたく人が感情を直接ぶつける物に対しては寧ろ壊される前提位の考え方が適してると思うのだ。

<続>

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