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2019年8月 7日 (水)

多重録音備忘録Ⅱ㉓ 楽器の構造とらしさⅣ

続いてはFloyd Rose等がテンコ盛りのGuitarを半生贄と捧げるが、今回は珍しく弱気な予想で御座居ます。
ジャンルや求める奏法に依っちゃ助かるし無かったら困る物だが、死ぬまで皆そんなGuitarだけでは満足出来ないのではと思ったのが発端でやんす。

非常にローカルな事象であるがウチのGuitaristの愛機変遷にそれが現われてて、未だに奏法の基本はMetal系のままなのに妙に普通のGuitarを近年欲しがったのがそれだ。
これはMetal発祥以前を知ってる身からすると実に簡単に合点が行くんだが、道具に依って出来たジャンルなんかじゃ無かったからなのだ。

Van Halenでもその音色が独自性も込みで一等印象的な初期の作品では、未登場の為Floyd Roseなんて一切使われていない。
KissのPaul StanleyのGuitarも形状と外装が少し突飛だっただけで、内情はごく一般的な唯の2ハムバッカーだ。

風貌的には掛離れてるがその気になればオーソドックスなJazzだって演れそうな仕様で、逆にデビュー当時金欠のJoe Passは名前こそJazzmasterでもソリッドボディとフルアコとは程遠かった。
中学生になるかどうか頃にFMで耳にしてずっとお気に入りの彼のHang Toughって曲、最近迄ずっとフルアコで演ってたと思い込んでた始末なのはお粗末であった。

ドラムに至ってはもっとえらい状況で概出させたとは思うが、Ludwig全盛時はホントに口径と組合せの違いだけでClassicからサイケやMetal迄基本的には全部同じ型の太鼓だったのである。
無論革・バチの選択やミュートの有無や仕方は千差万別だったが、これ等はどっちかってば道具自体より使い方の範疇と考えられる。

見栄えは初級観客に対しては絶大な要素だが、だからって内容まで限られた事しか出来ぬ様にしちまう必要は無いのである。
寧ろ奏者として危惧すべきは今はMetalしか演らなくても、年取ったらJazzを演れる才能があるかも知れんのにそれが無理な楽器と云う不親切ってどうなんって話しやね。

まあそれでも勝手好きずき趣味習慣でありまするが、次の点に関しては楽器選択のせいで大きなスキル差を生む可能性がとても高い。
それは奏者側のジャンル適応度とでも申しますか何時の間にか気付かん内に、弾き方のレベル等にどんどん大きな差が広がって行く処だす。

道具頼みでギリギリ合格してたりした場合何かの事情でその道具が使えなくなったら、途端にボロが出て紛い物奏者に成り下がっちまうので御座居ます。
それがもし人間力だけで達成されてたなら例えアコギしか無くても流石生粋のメタラー、Folkとは全然違うわいなんてのも可能となりそうだよね。

現実的にはわざわざ不適切な楽器を用いて失敗ばかりでもしゃーないけど、楽器は所詮お手伝いさんで音の責任は奏者の演り方にあるんだからね。
これに加えてハードルはかなり高いが普通の楽器で普通じゃない音が出せちゃったらどうよで、これに近付く程奏者の個性や力量がより分かり易くなるのだ。

そして近年だと特に考えるべきは打込みだったらどうなるかで、弾けない人は流通してる以上の過激な音が先ず絶対使えない処だ。
正確さや安定度で手弾きは機械にゃ敵わん代わり、こう云う部分が強みなんだからさ。

<つづく>

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