音楽備忘録④ Funkってどうすりゃ演れるのⅣ
さて本項執筆のキッカケだった「ファンクにホーンセクションの入ったバンドって、最初にやったのは誰」、随分経ったのに結局答えんのかと思った貴方。
この後に一応記しとくけどあまり効果的では無いとの判断からここ迄引っ張らせて頂きやした、無論従兄には即答したけれどやはりしっかり但し書きは付けてね。
まだまだ全体説明の途上ですが兎に角Disco等の様な定型がFunkにゃ無いのを先ずご理解頂きたかったからで、Funkyさは共通でもかなり多岐に渡るテイストのがあるんでやんす。
もし具体的にJB(James Brown)のあの曲みたいにしたいとか明確なヴィジョンがあれば適したのも紹介可能ですけど、所望次第でバイブルは全く違うのなんてのが大いにあるからなんス。
取敢えず上記告知に従って例示へ行きやすが、一応基準としては’70に入る前から演ってた人達はこんな具合。
1.意図的にJazz Big Bandの流れも取り込んだもの:ChicagoとBlood, Sweat & Tears
2.ジャンルとして意図したもの:James Brown
3.スラップBass入りのもの:Sly & The Family Stone
しかし全面的では無く部分的Funkyでも構わんとなるとBooker T. & the M.G.’sが絡んでた人達のが非常に印象的で、もう彼等のデビュー曲Green Onionsに既に片鱗が隠され!?ておったのじゃ。
これの太鼓ってRideが基本4つ打ちなので良く誤解されんだけど、実際にはスウィングさせてるのでありんす。
だがRideをチィンチッキしちゃうと唯のJazzと一緒だし4Beatだと誤認されてもつまらんからか、ドラマーのAl Jackson Jr.氏は一捻りしよりました。
それは右手足のフレージングを入れ替えていて、手は4つでも実は足(バスドラ)の方で音符で言えば16分を踏んでるんでゲス。
但し手のチィンチキチィンチキ…をそのまま足にしたんじゃ喧しいし芸が無いので、ドンタンドンタァドドンと半分に減らしてみましただと。
当時の音響のプアさにこの回数の少なさも相まってとても気付き難い仕上がりになっちゃってるけど、もし無スウィングで叩いてたらオカズなんかを入れた時に他パートとズレる筈でありんす。
もしそうしてたら16分音符の時にズレる分却って聴き取り易くなって、最初から誰でも気付く按配で御座居ます。
これ以前のJazz界にも一部のキチガイBuddy Richなんかは、曲毎のバスドラフレージング何ぞをとうにやらかして居った様です。
しかしウッドBassではフルに踏まれてはBassパートが聴こえなくなっちゃうから、世間一般の人々には中々気付いて貰えず仕舞いだった様だす。
この点で相方がエレキBassの特有のドラムパターン(特にバスドラ)を開発したのがほぼ同時期に2名、それがAl Jackson Jr.とRingo Starrだったんですわ。
エレキBassならバスドラをフルに踏んでも聴こえる様になったじゃん、を活用し出したんですな。
Booker T. & the M.G.’sはRyhthm & Bluesのそれこそ核心ですから、例えスウィングしてても基本的には4Beatじゃ無く8Beat。
跳ねる8BeatってそれFunkの源泉じゃ御座んせんか、ねぇ。
因みに初期Beatlesは優等生ぶってたが内実はとんでもない曲者で、それを最後に例示しときやしょう。
All My Lovingってリズムパターン的には何Beat!?、Bassを聴くと4分音符のランニングしてるけど…。
太鼓もツッタッタツッタって演ってからやっぱ4Beat!?、の筈がハイパーキチガイJohn Lennonの異常なカッティングのせいで全くの別物になっちまったねぇ。
普通の歌のバックで3連符を全部掻き鳴らしちまったもんだから、スウィングより跳ねさせなきゃ合わなくなっちまたぞい。
だどもこう云う変なハイブリッドこそが跳ねない筈のリズムで跳ねちゃう訳で、一旦理屈を封印して感覚だけの発想をしないと到達出来ないんだよね多分。
<つづく>
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