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2019年8月29日 (木)

音楽備忘録㉒ Mixer卓の話しⅠ:バーチャル機とリアル機の相違Ⅰ

概述のと重複もありそうだが、今回はMixer卓としての部分限定で記して行こう。
昔と比べるとかなり安価になったしデジタル化のお陰で場所もあまり取らなくはなったが、それでも実機は小さくは無いしコンビニ商品みたいに決してお手軽では無い。

それでか相変らず狭苦しい本邦では特に近年実機を買う人が減ってる様だが、柔軟性や音質(音色)の面で未だバーチャルのにはかなり不利が残ってるのを一応知っといて貰おうって趣旨である。
毎度のパターンだが例えバーチャルしか使わないとか使えないとしても、長所・短所を知ってる方が上手に活用出来ますから。

では最初に音楽にとっては一面で死活問題にも拘わる音色案件であるが、デジタルが現行の方式である限りは正直言って期待しては酷ってもんなのだ。
現行のPCM方式は安定度や雑音特性等には優れているので、元の開発目的の汎用オーディオ用としては及第点と云える。

しかしどんな時でも一定の状態が得られる様にした反面、システム的に加減が効き難くなっているのだ。
端的には全てのDataを電気信号(デジタル)の有無だけに変換してるので、その間の部分に違いのある物でもそこが無視されてしまう。

Effect等の部分ではデジタルでもそのアルゴリズム次第である程度の加減は効くが、無劣化→無変化を追及した代わり音を弄るのが苦手となっているのだ。
近年の若者の一部にもアナログレコードの方が高音色と敏感に察知する人が途絶えないが、必ずしも皆が単に好奇心やノスタルジーで思い込んでる訳じゃ無くちゃんと上記みたいな理由があるからなのだ。

これが具体的にどう反映されてるかっつうと、デジタル音響機器での音色差はその僅かに残ったアナログ部分だけでほぼ賄われているのだ。
なのでデジタルMixer卓ではやれなにがしが高音質等と言われてても、肝心のデジタル部分には大差なんて無いし原理的にそれは出来ない相談なのである。

俺の場合諸事情もあるにせよこれを知ってたから、アナログ卓の更新やデジタル化を急ぎもしないし半ば放置している。
現状よりグレードアップするには現用のより明らかに高音質なアナログ卓で、なるべくなら全段真空管のでも持って来ん事には飛躍は望めそうにないからだ。

ここでどんな方式でどれ位音色差が得られるかを、その程度が大きい順にプチまとめしといてみよう。
1.音声信号経路にトランスが使われてる物
2.真空管による超古典的回路
3.増幅素子は半導体(トランジスタ等)だがディスクリート(非集積回路)のもの
4.増幅素子がオペアンプ(集積回路)のもの
5.音の出入口(インターフェイス部)以外がPCMデジタル回路のもの

登場時期の古いのだってオーディオ用途には極力変化・劣化を避けたのもあるから、各部品の個別比較では例外も生じるけれど全体的には上記の様な状況だ。
但し上記は単に違いを出し易いってだけでそれが必ずしも都合の良い方にだけ作用するでもないし、雑音だとか所謂電気性能的にだと見事に順番が逆転してるのが悩み処ではある。
すべからく音色創造以外の目的ではほぼ全てがデジタル化一辺倒になった、なってるのは当然の結果ではあろう。

これが音色形成用途の場合リアル機なら必要箇所のみ適宣敢えてアナログに置換するのも可能だが、バーチャル機だと出入口の間は一切それが不可能となる。
この辺は個人的にはシンセの大昔のモジュラー式(各機能・作用をさせる回路が独立している)と近年のオールインワンタイプの相違みたいに思え、普段は便利なオール君もいざ必要が生じても融通が全く利かないのと似ている。

尤も実機でも卓がデジタル・アナログを問わず、信号経路の途中から出し入れが出来る様になってるタイプじゃないとそうは行かないけどね。
現実的にはニーズ充足度と満足度の個人千差万別って感じだが、万一の際に他を試せる可能性の有無については万人に影響があるのを記しときまっせ。

処理対象が音楽でも音質や電気的性能は決して無視出来ぬが、だからって全く望まぬ音色の物が使えるのかをもっと気にすべきだと思っている。
これは記録や再生の性能とも大きく関係してて、現代の様にほぼ無劣化になったからこそ思い切った采配が揮えるようになったと考えられる。

現代まで延々と続く明瞭化・高音質化競争!?だが、そもそもは昔はずっと録るのも聴くのもその度に劣化が避けられなくて始まったものでもあったのだ。
オールデジタルでも素人投稿作品等の出来の悪いのになると多くの面で低音質だったりして、結局は人が作る限りは馬鹿と鋏は使いようなのは不変の様だ。

<つづく>

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