多重録音備忘録Ⅱ⑨ Mixdownが苦手なソフトMTR?Ⅲ
世の中そう都合良くは行かぬのが常ではあるが、多くない体験量とは云えPCソフトの方が「接続の自由」が無いのには少々呆れてしまった。
実機でこれを達成するにはその分コネクタ(Jack)をテンコ盛りしなきゃなんないし、多チャンネルの場合それに必要なケーブルも膨大な本数となる。
過去のに苦労して辛酸を味わった者としては、こんな部分こそバーチャルなPCに期待したいのである。
プログラムを組む都合もあるやもだがトラック数を無制限にする位なら、ちったあルーティングにもリソースを振って貰いたいもんだ。
現代環境に於いて特にこれから手掛ける場合だとPC回避なんて不可に近いので、単に「昔は良かった」式で愚痴り続けるつもりは毛頭御座居ません。
只結構想像と違ってて手古摺ったのと実機に対しての弱点も見えて来たので、様々な体験からその特質みたいなのを参考に提示してみようと思ったです。
先ずPCだとほぼトラック数無制限の件についてだが、俺的にはこれは濃い目のグレーゾーンと感じてしまった。
動画のエンコード等と比べりゃ音声関係は全然軽負荷ではあるけれど、Data量が巨大になればそれなりに動作に遅れが出て来る。
ハイスペックPCを持って来りゃ平気ったって、映像編集より楽器等へ予算を取られる音楽屋如きがそう簡単に持てるもんじゃ無いざんしょ。
そうすっと体験的には一般用途だったらオーディオトラック数はせいぜい48位あれば困らないので、それ以上も可能ってな殆ど意味を為して無いのだ。
その後漸く見つけたReaperでの裏技として、「Effector送り専用」のトラックを新規追加ってのがある。
これをステレオトラックとしとけば各トラックのPanpotをそのまま反映させられたが、前回触れた如くトラック毎の送り量加減が出来ないのでもし全トラックの送り量を違えたけりゃこれを丸々倍作らなきゃなんない。
加えて送り用トラックはレベル調整専用となってしまうので、更にそれらを再纏めした「Effector掛け専用ステレオトラック」迄追加せにゃならんとね。
これってホントは裏技じゃないかもだが異常な手間を取られるので、実機での基準に従って敢えて「裏」のままとさせといて頂こう。
どんなに苦労しようと出来ないよりゃマシだけれど、トラック数が倍以上となった上でEffectorのリソースも加わるのには心配し切りだ。
もし最初から決まった数のSubルートが設定されてたら、使わん時はプチお荷物だけど使ってもPCが急に重くなる心配は減るからだ。
近年は打込み率が上昇してるのもあって予め欲しい残響が付いてる音源を鳴らすなんてのも増えた様だが、アンサンブルとしての整合性を考えるとそれではまやかしに過ぎない。
だいいちPC内DAW(MTR)使用ならフリーのEffector Pluginがタダで手に入るんだから、アナログ録音主体時代のシンセのみたいな価値は今はもう無くなってますわい。
残響付き音源が価値を発揮するのは上記以外ではMidiプレーヤで鳴らす場合で、Midiには直接的なEffectorのDataは含められないからね。
今となっては俺なんかの手法は亜流化したのかも知れんけど、だからってベーシックにやれなくて構わんとは到底思えんぞよ。
これでは幾ら弄っても基礎がちっとも学べなく、苦労した分の正当報酬たる録音技術のスキルアップが図れない。
またもし真剣にプロになりたいと思ってたなら基礎は決して避けては通れなく、普段使わずともメカニズムやその手法を用いる意味を知らないと真価を発揮させられないもんなのだ。
これへ理論的異議を少し喰らわしてやるならばトラックとBus等のSubルートでは、実機アナログオーディオと違ってPC内たどかなり条件に相違があるのだ。
アナログオーディオではMixer卓でコピー&ペーストなんて出来ないから、何の為のだろうと基本的には経路を増やすだけになる。
がPC内のトラックではそれがオーディオ用だろうとMidi用だろうと編集の自由の確保が必要で、しかしEffector等の都合で用いる只の信号経路にはそんなの不要なのだ。
故に「只の信号経路」の方では編集に必要な波形描写等の機能が要らんから、PC内ソフトではその分を軽く出来るんだがねぇ。
打込み(Midi)トラック数にしても宅みたいにフリーソフトシンセ音源を1つだけで使うとなると、Midiのチャンネル数の制約で16より多くてもどうせ使えない。
数の制限は無い程有難いのは確かだがそれが「何処か」が大問題で、デジタルでPCの利点を活かすにはMixer部の充実こそがと思うのは俺だけだろうか?。
<続>
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