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2019年7月 2日 (火)

多重録音備忘録Ⅱ➄ Effect後掛けⅢ

やると言って前回本題未到達を反省して、今回はのっけから具体的に行きまっせ。
先ずは条件設定からとなるが実機かPC内かは直接は関係無いが、現況俺の処ではソフトの関係で同じ方法は取れていない。
その件については後程として、ある程度本格的なMixer卓があるものとして進めさせて頂こう。

ここで言う「ある程度云々」とは各チャンネルからメイン出力とは別系統の出力を持ってるのと、各チャンネル以外に補助入力を持っているのを指している。
最初はReverbをチャンネル毎に深さを違えて掛けるのから行くが、この方法だけだと深さが違うだけで同じタイプの残響しか得られない。

って弱点を先に言うと何やねんと思われそうだが、それだからこそ色々助かる処が実は多いのだ。
この手法の基本趣旨は「空想上の演奏場所」の設定を自由にするもので、概少述したかもだがReverbが掛る前の「素材」は同列になるべく無残響なのが望ましい。

これが揃うと響かない部屋での眼前からだだっ広い空間迄自由に選べる様になり、実際に収録した場所と無関係に音場を構築可能になる。
そして各チャンネル毎に深さを違えられる意味は聴者と各楽器との距離をシミュレート出来る事にもつながり、それに依ってメンバーの立ち位置も再現したり変更したりが自在となるのだ。

更に近年だとこれがかなり重要な意味を持つのは、Mic収録ならハコの響きも拾えるがLine録りではそれが不可なのに大いに関係ありなのだ。
現実的にはドラムセットの様なある程度の空間を要し爆音の物を、無残響で収録するのはとても困難だ。
だが僅かでも「残響のある物」が含まれればこそ、完全無残響の物と意図無しに混ざれば気持ち悪くなるだけ。

また収録時点で残響不要には録る場所をある程度自由に選べるのにも繋がってて、違う日に違う場所で録って来たのをまとめる事も出来る。
完璧には程遠いけれど実際にMixdownでのReverbは同時に一斉に掛けるので、機械に入った影武者みたいなもんだが奴等はその時点で「合奏」するのである。

一般レベルでこれの例外扱いが出来るのは例えば「低音だけのBass」等で、聴く時に恐らく少しは響いてしまうだろうからってな他力本願である。
但しスラッピングの高域のピシッ・パシッなんてのが入ってたらその部分だけでも少しは響かせる様にしとかないと、Bassistだけ目前に迫って来て脅されてるみたいになったりして恐くなっちまう。

この手法はベーシックな音場を想定したものなので、演奏者が同じ空間に同居してる様でないとならないので響き方も違っては駄目なのだ。
そして状況次第でかなり程度差が出るけれど、トラック毎に別掛けすると最悪夫々の残響同士が変な干渉作用を起こしたりするのだ。

これは実際の現場の「空気の動き」を想像するといいんだが、例えば強風のさ中だと手で覆いでもしないとライターの火を点せない様なもんだ。
ライターのガスが押し出される圧力より風の方が強いと、火打石の火花にガスが届かないからである。

音の場合も同一空間で大音量のと同時だと、小音量のは音源の極近くの空気しか揺すれなくなる。
故に多くの場合壁・床・天井等迄到達出来なくなり、それ等からの反射が起きなくなるから単独時と違って「響けなくなる」
のである。

これ個別掛けしても大音量のは残響も大きくなるから小音量の小音量残響は影に隠れて聴こえなくなるけれど、空気なら無含有なのが僅かでも混入してて同じなる訳無いんだわ。
音としては殆ど同じにしか聴こえなくても、何となく雰囲気は違ってしまうのは責任請合いしやすぜ旦那。
んでここで重視すべきなのは残響は演奏自体じゃ無く、場所と云う「雰囲気」の表現なのを忘れちゃならんのよ。

そして調整に際しても個別とは大きな違いがあって、全体を聴き乍ら任意のトラックの調整が自由に出来るのだ。
もしこれを個別に調整してくと上記の様な負の作用もあり、例えばトラック3だけチョイ減らしでOKと聴こえてたのに実際やったら全体の印象がガラッと変わっちったなんてなったりする。

全員で相談したい案件を2グループに別れてやると各グループ内では平気でも、グループ間の連絡に伝言ゲームみたいな危惧が生じるって寸法なのだ。
そもそもReverbなんて掛けた時点でその音場はもうバーチャルではあるが、その中でなら一番「実在感」を得られるのがこの手法なのだ。

電気の交流信号(音は通常これになる)でも2つあれば変調作用等は起こるが、弱い方の入ってる影響がゼロとなる事は決して無い。
しかし空気(実在の音)では弱い方の音源から離れると前述の現象で、その場所では弱い方の音が完全にゼロとなるのも簡単にしょっちゅう起きている。

多重録音に奏者対応力が低過ぎたらあまり意味を為さなくなるけれど、バラ録りなのに一体感を極力得たいのなら他の方法はお勧め致し兼ねまする。

<つづく>

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