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2019年7月18日 (木)

音圧感科学館⑫ デジタル録音とCompressorⅩ

目的に適した機種・動作の選択に続くは掛け録り時の注意事項と、アンサンブルバランス目的の掛け方についてだ。
俺は個人的には今のデジタル録音では、コンプの掛け録りは基本的に不許可としている。
これは何も脅そうってんじゃなく、うっかり掛けてると後でとっても怖ぁ~い目に遭わされたりするからなのだ。

ではアンサンブルバランス案件から始めるが、正味な処音色も何もそんなのはマトモに聴き取れてからの話しだ。
Rock Bandではお馴染みの生楽器と電気・電子楽器コラボの場合、音源から充分離れられれば頻出中の「エアクッション」でその性質差もかなり吸収される。

だが録音では只でさえ音が違ってるのに、生:Line録り・打込み等と余計に掛け離しちまっている。
これをここで問題とするのは演った音⇔奏者耳間と、出た音⇔収音機器の距離が大抵違っている点だ。
早い話しが奏者に聴こえてたのと「違う音を録っちゃった」訳で、どんな達人が神業加減をしたって最低でも「違う音」の分のアンバランスは生じて当然なのよ。

今日は早出の因みにで近年は奏者もヘッドホンモニタで録るのが多いが、超爆音楽器の場合「ヘッドホンからだけの音」を聴けるようにはまだ中々なっていない。
ヘッドホンについては以前述したが高遮音の物は一部例外以外は低音量なので、うるさくないのは大変結構だが外からの音も聴こえてしまう。

反対に数少ない音量無制限タイプのは外の音を殆ど聴こえなくも出来るものの、尋常じゃない猛爆音となる。
先ず健康面が心配されるが例えそれが耐えられても、普通に演奏する時より音が大きくなり過ぎるから正常なモニタには程遠くなる。

かつて打込みがほぼ存在しなかった時分には録音専門のスタジオミュージシャンも居たけれど、本当に良い音を出せてた者はスタジオ裏方専門では無かった。
今にしてみりゃ機械の問題を、人が全部肩代わりするのはやはり無理があったと看做せる。

次に本案件に関係する部分での音源の質についてだが、打込みにしか存在しない音色ってのがあるのかだ。
俺には一切思い当たらんのやけど、もしかしたらボーカロイドとかって思う者も居るかも知れぬ。
せやけどボカロの音源は人の肉声で、高度なEditが出来るが為とてもそうとは思えん感じになってるだけなんよ。

他にも昔では記録困難だった環境音等もあるけれどそれらはどれも元は「生」で、収録時には必ずMicを使っている。
それからデジタルシンセは近年のの詳細は未体験だが、普通楽器として使う時ゃAmpやPAに繋いで音を出す。
すると極力デジタル化してもスピーカって超アナログが、必ず絡んで来るのである。

これの意味する処は「アナログでも再生に耐え得る音」となる様に調整されてる事で、楽器としての実用ダイナミックレンジは結局狭いアナログの方へある程度合わせてる事になる。
少々レベルが低くても平気なデジタル録音でもあるので収録時にコンプは無くても平気で、寧ろ懸念すべきは掛け過ぎや掛け方違いの方なのだ。

例外となるのはAmp歪ませ録りで歪みが軽度、GuitarとAmpの間にコンプなんて繋ぎ方の場合だ。
歪ませは充分深いと余韻部も歪むが、軽い場合だと殆どアタック部しか歪まなかったりする。
けどAmp前にコンプが入ると余韻部も歪んだままとなったりして、弾き方に相違が出て来たりもするからだ。

だが生の迫力再現だとか音のインスタ映えみたいなフルメイク目的なら、加減が自由になり周囲との兼合いを図り乍ら調整可能な後掛けが有利だ。
敢えてそれに逆らいたいと仰る場合、次の点を熟慮されたい。

本来Peak成分が多くその度合いの激しい音に程、音圧を上げるにはリミッタ・レベラ・コンプが要り様になる。
それがポピュラー系一般に於いては太鼓等である場合が多いが、これを何時も掛け録り出来るのかが問題だ。
Micが2本ならステレオコンプ1台で賄えわざわざモノラルのコンプ1台のみ所有ってのは少ないだろうから、コンプを持ってさえいれば事足りるだろう。

しかし現代平均だとMicは7~12本位のケースが多いから、全部掛け録りをしたかったら最低でもステレオコンプで3台は用意しないとマトモに掛けられない。
仮にCymbal等金物系と太鼓系に纏めてから録るにしても4chになるし、最低でもバスドラとSnareは独立させときたいから+2ch=6chは必須だ。

しかも同じドラムセット内で妙な違いが無意図に生じるのもヤバイから、コンプは同一機種・基本的には同一設定としとくのも必要。
更に奏者の体の暖まり加減等で極端な音量変化も起こすので、そもそも録る前に最適設定をするのがとても困難なのだ。

この様に一番「掛っといて欲しい」のに掛けられずに録れてるヤツが居ると、俺みたいなBass屋には苦悩が訪れるがそれは次回の講釈で。

<つづく>

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