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2019年7月 5日 (金)

音圧感科学館②

音響理論と楽器音では歪みの定義が異なるが、歪んでてもそれが殆ど耳に感知されぬのを解析して行こう。
ではチョイお久で音波形の概念図とその説明からスタートだ。

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基本設定として最左の水色のが無歪状態の原波形で、参考として最右に描いた紫の矩形波(方形波)を除き水色以外の色になってる部分が「歪んだ場所」だ。
そして音色的には水色のと形が違う程「歪んだ音」に聴こえ、上下点線で示した限界領域近くで波形に角があるの程倍音が多く出ている。

実際は点線は最左の上下最大値よりもっと上は上・下は下に位置するが、波形形状の比較し易さを狙って敢えてこの位置に描いてみている。
歪みって言葉にはゆがみって読みもあるが、図中黄緑みたいなのが正に「ゆがみ」である。

これ見かけは水色の背が縮まっただけつまり音量が下がっただけとほぼ同じだが、本来得られるべき水色の音量になっていないのもオーディオ的には立派なゆがみなのだ。
そして根底は原音再生が至上命題のオーディオにとっては音量だろうが音色だろうが、何処でも僅かでも元と違えば歪みの内で害悪なのだ。

しかし楽器では表現に支障せず音色に問題が無ければ必ずしも歪み扱いする必要は無く、黄緑のは音色としては無歪と聴こえている。
現実はもっと複雑怪奇であるが概念としては上図で充分なので、各波形と音色の関係を次に述べて行こう。

音色的に生若しくは無歪みと聴こえるのは水色と黄緑ので、黄色赤と警戒色が強まるにつれドギツイ音色に聴こえる様になって行く。
黄色は頭打ち部分にまだ丸みが残っているが赤のはバッサリ切り落としたかの如くで、これ等によって水色部分との「角の尖り方」に差を生じている。

上図をエレキGuitarの音色で表せば赤があるのがDistortion・黄色のあるのがOverdrive、黄緑はパワーコンプレッションで紫は差し詰めFuzzってな感じだ。
波形の角が尖るにつれ刺激的な音色になり、0Vの中心横黒線と波形の間の面積が広くなる程むさ苦しい音色となり…。

ハイ出ましたこの「むさ苦しい」が「平均音圧」で御座居まして、最大音量では無く「最小音量の大きいの」が聴感上は高音圧となるのです。
最右紫の矩形波ではほぼ小音量時が無く、絶え間なく最大音量が連続しとりますなぁ。

因みにスピーカコーン紙の動きからも分かる様に、音は「行ったり来たり」しないと鳴らない。
なので音量は0Vの中心横黒線に近い程小さく・遠い程大きくなっていて、波の振れる向きが上か下かは音量には無関係だ。

オマケの因みにⅡで波形が上か下だけの片側になってる物は所謂「直流」で、それでスピーカを動かす事は出来ても殆ど音は出てくれない。
空気を一方向へ押すか引くかしただけでは震えにならぬので、風を起こせても音にはなってくれない訳よ。

今回は高音圧の候補に敢えてむさ苦しく古めかしいFuzzを登場させたが、音圧の高さは一歩間違えたら「ただむさ苦しいだけ」なのをお気付き頂く為であります。
それと近年残念な皆様方に共通してるのが、聴感と云うものへの知識不足であります。

人耳は測定器では無いので「絶対値判定」は大変苦手で、聴感覚は殆どが「対比」によって得られているのです。
なので爆音誇示をしたくても何処かに少し静かとか小さくなる場所を設けとかないと、どれだけ大きいか・強いか・激しいかは明確には捉えられなくなっちゃうの。

確かに近年無理くりコンプはひ弱・空虚・隙間みたいなのは無くせるけれど、強いとか威勢が良いとか元気に出来てる訳じゃ御座んせん。
せいぜい効果があるのは聴き始めの5秒か10秒が良い処で、後は延々起伏不足なのがだらだら続くだけで専ら聴く疲労度を増す効果しかありまへんのや。

そしてこれは単なる強弱のみならず音圧に対しても同じで、何処かに「薄い場所」を用意しとかん限り「厚さ」を訴えかける事はでけへんのだす

つまり弱い部分を無くさずに高音圧になると良い訳で、それが上図では最右以外の状態なのですわ。

一番分り難い黄緑のも高さと巾の割合を最左の水色と比べるよろし、俺の体形じゃないがずんぐりむっくりはやっぱスリムよりゃ逞しいんじゃいっ???。
サイズの絶対値や強度の影響はあるけれど、棒でも骨でも細長いのより太短いのの方が折れ難いよねえ。

私見ですがFuzzって音色はワイルドなんだけど、ロングトーンのチョーキングがパワフルに聴こえるのはそれよりナチュラルな歪ませの方と感じてるのは俺だけかな!?。
これは個人差や好みがあるから断定不可ではあるが、一本調子だと強いも弱いも分り難くなるのは誰にも共通では。

<続>

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