多重録音備忘録㉝ EffectorのPC内のと外部機の違い
貧民故PC用の有償ソフト未体験なのが杜撰だが、音響機器の製造・修理の体験から考察して行きませう。
その前に他に覚えが無い多重録音の公開実演動画の事を思い出したので、そのurlをご紹介。
大体11分位からと49分位から独り多重録音を演ってて、34分位からのメロトロンの実演も宜しければご参考に。
また本案件には都合の良い事に最初のは4トラオープン、後のはPCでやっている。
https://www.youtube.com/watch?v=9elQeVfrLOo
それでは本題発進するが小奇麗さ・雑音の少なさ・機器間接続トラブル僅少の点では、極力PC内処理が優勢だ。
電気的レベルで比較すると当然だが、音を弄るだけの物よりPCは格段に高級だ。
なので音はそこそこで構わんから兎に角トラブル勘弁だったら、今更昔からあるEffectorなんてもうお呼びじゃない。
それなのに何故まだ実機のEffectorが生き残ってるかってば、実際に音が違うからに他ならない。
例えば電気楽器用Effector等に使われてる部品のICの中にオペアンプと呼ばれる物があるが、オーディオ界ではより高性能な新型が出ると全体的にはそっちへ移行していてる。
聴くだけの人達にとっては前よりもっと隅々迄良く聴こえるとか、そう云うのが楽しみに大きく繋がるからね。
だが音楽用では電気的性能が恐ろしく時代遅れで他分野・他目的だったら絶対今更用いない様な、カビ臭いのが未だに使用されてるのだ。
今となっては性能的には困ったちゃんでも、今の処はまだそれを使わないとどうしても欲しいあの音に出来ないのがその理由だ。
厳密にはデジタル回路の半導体にも少しは個別に癖があるが、直接は音を扱っていないので上記問題が完全解消してからの話しとなる。
そしてこれの影響度は楽器等のアナログ部分とデジタル部分の比率次第となるので、完全デジタルの場合はそんなに気にしなくても大丈夫となる。
因って生楽器だとデジタル部分が普通は皆無なので「かなり」、電気楽器に至っては音色形成に直結するので上記影響は「とてつもなく」実は大きく出て来るのだ。
また個性・独自性の観点からはたった1つより個別の沢山の集合体だと、組合せがとても多くなるので誰かと一緒になる率が格段に下がる。
神レベルの奏者は全く道具を選ばず自らの音を再現出来るけど、だからって道具由来だけの部分迄幾らでも変えられる訳では無い。
打込みの人は音色選択やEffectの掛け方になら独自性を少しは出せるが、基本的にはコード進行・メロディ・編曲だけで勝負するしかない。
ある面でその音楽は「内容勝負」となるので好ましいが、ムードとか味と云った部分で弄れないのはオリジナリティに対しては不利だし限界見え見えだ。
だからもしそう云うそんなに前面に出ず目立ちはしない部分なんかに拘りが生じちゃったら、それをPCやオールインワンタイプのマルチトラッカーで何とかするのは原理的にとても困難だ。
デジタルヲタさんならそれへ何年掛けたって1つのスタイルだろうけど、トータルでは絶対儲からない様に出来てるギャンブルみたいなもんなのだ。
Effectorにもオールインワンマルチタイプがあって特にLiveでは重宝する面も多々であるが、録音でしかも多重となればすぐに纏めて切り替えられなくても大して困らない。
またLiveだと一部の金満大規模公演時を除くとGuitarのAmp歪ませが困難になるが、それは出音音量がAmp次第で固定されるからだ。
会場や状況に合った音量が得にくいのでLiveでは使えない場合も出て来てEffector使用となるが、裏を返せば録音では特に個別収録だったらこの制約は全解除となるからこれを使わん手は無いとなるのだ。
Effectorでもマルチと個別では録音機等と同じ様な性質差があるので、録音にわざわざ不利なマルチタイプを持って来る必要性は無いのである。
これだけだとLive時と録音時の音色相違が気になるかもだが、楽器や奏者側だけでは解決し切れん大きな要因がこの件にはある。
近年ではかつてよりはこれも差が縮まって来たが、少なくとも本邦Liveではほぼ必ずPAを通したのを聴かされてる処だ。
また粗暴極まりないかもだが音に自信が不充分な場合Effectが掛ってた方が、気になってた処は緩和され易い様な感じがするかも知れん。
だが多くの場合は単に明瞭度が低下してるだけで、折角良かった処の聴き取りも落ちてたりするであろう。
どう料理するも全く自由だけどその前に、原始的な楽器やジャンルの人達はどう対峙してるかもちゃんと見とかなきゃダメよ。
彼等の場合もし特例以外で加工過剰になったら、音楽自体が別物にしか聴こえんくなっちまうんだぜ。
そして余程巧妙に世間から隔離でも出来なけりゃ、無興味であっても時々はそんな音楽が耳に入ってしまっている。
なので直接対決は無くても全く無関係でいられるもんでもなく、幾らテンコ盛りになってても余りにもこっちの音がショボかったすりゃ相手にして貰えんのが関の山だ。
だとすればたった1つのEffectorしか無くても、それで醸し出す音の良さなら誰にも負けないなんて方が効果絶大だろう。
例に依って全く強制はしないですけど後での買換え不要等も含めると、一点豪華主義的に行った方が賢明と思っとります。
ホンマもんとなるとおいそれとは買えないけど一番大変で、でも価値があるのは機材じゃなくてアンタの腕なのよ。
腕を磨くにゃ時間も要るよで、だったらすぐ次が買えたってどうせ仕方無いんじゃ…。
<続>
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