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2019年6月 7日 (金)

多重録音備忘録㉗ トラック数Ⅰ

多重録音機が無いと多分出来ない事の一例として前回迄番外編を記したが、その中でトラック数案件が出て来たね。
そこで近年だけの方は恐らく余り意識してないであろう、トラック数についてひとくさりさせといて頂こう。

俺が折角音響屋であるのでトラック数変遷の極簡単な歴史から行くが、録音機に於いては当初は再生システムのニーズに従っていた。
つまりモノからステレオ等だが、その段階では記録方式はレコードのみであった。
それに磁気テープ式が加わった以降に変化が見られ、「聴く時に要るのより沢山録れる」のが出現したのだ。

これに著しい影響を受けたのが音楽制作現場で、奏者数より多い音の出現に至っている。
今では部分録り直し(挿し替え)だとかバージョン違いを入れとくのにも活用されてるが、上記のこそマルチトラックじゃないと絶対出来ない事なのは覚えておいて欲しいもんだ。

レコードは一度溝掘っちゃったらもうそれっ切りだが、テープになった段階で「前のが無くなっても」良きゃ「録り直し」は可能になってたんだからねぇ。
依って多重録音をやるに際し基本条件になるのは便利不便とかより、それで「出来るか否か」へ注意するのが初めの一歩だと思うのだ。

近年だけとか近年からの人に罪は無いんだが、道具をより上手に使いこなすには原理を知ってた方が断然お得。
俺的最大懸案事項のマルチトラッカーの選び方では知らなきゃ無理で、処がそれを充分知ってる筈の従兄が変な事しちまったので延々愚痴ってるのである。

現代環境下ではMixingに関するトラック数は、デジタル化とPC活用可能化で余り考えとかなくても大丈夫だ。
例えばAudacityを使うとしてアプリ的にはトラック数は無制限だが、入れたPCの性能上の都合で制限が掛ったとしよう。
それでもトラックを個別に書き出し読み込みが出来るから、重い作業をする時はその時不要のを一旦外しといたりすれば良い。

なので考えるべきは「入口・出口」で先ずは各自のニーズとにらめっことなるが、これは一遍に録音や再生が可能なトラック数を指している。
けれども音響屋さんならまだしも音楽屋だけの人だと、余程慣れてでも来ないとそこ迄気が回らなかったりしそうだ。
そこで担当楽器や担当希望楽器の収録方法から逆算してみるのがお勧めで、そうしとけばどっかの誰かさんの様な「しまった」が回避出来る。(何処迄本人がそう思ってるか分かんないが…)

では勝手に生贄にしちゃったドラマーのから行くが、先ずはセットの点数(特にツーバスかシングルか等)から考える。
その中で検討を要すのは金物より太鼓の方で、これには演るジャンルも含めるのが良い。

例えばOld Style Jazz以外は絶対叩かんと決まってるなら8もあれば心配無さそうだが、ポピュラー系でシングルバス(ツインペダルはこっちへ含む)なら12程度はないと不安だ。
Hardrockより後のジャンルのツーバスの人だと、手戻り無しにしたいなら16は確保しときまひょか。

その内数え方で変動が少なさそうなのが金物系で、これには楽器の性質的にどちらかってばOn Micが不適なのも含まれている。
Cymbalならかなり動くのが当たり前で、それでいて余程離れない限りCymbalとMicの位置関係に依ってすぐに望まぬ音色になるからだ。

昨日も従兄の処で再三に渡ってセッティングして来たにも拘わらず、まだ微調整をやらされたばかりだ。
具体的にはCrash×3,Hat×2,Ride,Splashの7点を、SM58×2で音色も音量バランスも良くしようってんだから随分と虫の良い話なのだわ。😓

Cymbalは種類に依ってスイートスポットが全く様々で、しかもそれがOn Micとなる程文字通りのピンポイントになってしまう。
だがドラムセットでは太鼓と一緒になってるのもあって、そもそも「ここへMicを構えられたらな」状態に陥る事暫しだ。

こんなんなんでヲタ以外は追及に限界もあるから、一般的にはOver Top+αつまりトラック数は2~4を想定しとけば良いだろう。
するってえともし8トラだったら残りは4~6になるから、絶対安全圏は1フロアのシングルTomセットとなる。

故に標準的なシングルバス2タム1フロアセットの場合(これだけで5)、気が向いてメロタムやティンバレスなんかを一寸追加したくても12は無いと可能性が無きに等しくなるのだ。(別に重ねても良きゃそれこそ別)
ツーバスだったら更にそれより多い方がってのは、シングルバスの人よりサブのClosed Hi-Hat等を追設する率が高いからだ。

因みに使用Hatや求めるバランスにも依るが、ポピュラー系の一般的セッティングでは金物の中でHatだけが低い位置になるのが多い。
それで金物系のMic及び使用トラック数はOver Top+Hat=3、これを基本形とされてるのが多い。
従って全く標準で一切追加無しのドラムセットで、8トラックだともうそれで限界集落なので御座居。
しかもこれってアンビエントなんかは一切不使用での話しだし。

因みにⅡで生贄にしたからには無駄にせずってのもなんだが、従兄は現況ツーバスなの以外は取りたてて多点セットになってはいない。
どぅわぁがぁしかぁしぃっ彼は「今は使ってない」だけで、他に小Tom×2・小Floorも持ってるのだ。

録音機購入がドラムセットより後なのとプロドラマーで死ぬまで続けると宣言してるんだから、マルチが8ってなどうにも「計算が合わない」のだ。
そして結果的にそれを無理矢理8に収める為の苦労は、最近じゃ俺が主体になってやってんだから文句を言う権利位は得たのかなって…。

<続>

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