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2019年5月25日 (土)

多重録音備忘録⑥ モニタ機器Ⅱ

口下手が気持ちに走りゃロクな事の無い見本みたいで済まんが、特に多重録音だとモニタの色んな部分の影響が大きいと感じてたので続くであります。
これがもし一発録りとかLive Recordingだったら機器からの影響も、多くて2~3回程度で収まるかもですが。
それと無意識下での影響も累積すればゴールはかなり遠のき、最悪もう元へは戻れませんでしたなんて悲劇も。

んでモニタスピーカの補填からッスが、スピーカの場合もこの手のは実際より明瞭で細やかに聴こえちゃう事が多いんす。
これは駆動させるAmpにもあって、検聴になら「分析サウンド」は有難やで御座居ます。
ばってんお客はんには調べるんじゃなく楽しんで貰おうなんで、楽しめるかの判定には全く向いとらんのでゲス。

宅で普段聴き用のオーディオパワーAmpを自作した時の顛末で、俺様ですからゴミから集めた部品利用の再生工場式でありんす。
理想とは程遠いもパワーAmp ICなる半導体を2種確保出来たが、最初は単純に高性能若しくは高音質と思えた方で試運転してました。

近年は普段聴き時の音量制限が厳しい環境となったので、細かい処まで何時も聴こえるのの方が便利だろうと思ったのね。
それがテスト期間中の不慮の事故で壊しちゃって惜しい事したけれど、今の俺でも躊躇なく買える程安いのに敢えて買わなかった。

取敢えず音の無い日々は辛いので第2候補の試運転を続け乍ら、両部品の評判等をネットで調査していた。
その中で第2候補のは唯一しか見つからなかったが、その著者に依ればブラインドテストしたら球のと区別出来なかった唯一のと書かれていたのだった。

実はこの件には前があって、最初は古い管球式一体型ステレオの頭部分を抜き出して利用していた。
音質・性能ともレシーバ側(Amp+ラジオチューナ)に不足は無かったが、使えるスピーカの都合で困った問題を生じていた。

空間事情で小型とせざるを得ず、その為イコライジングを施さないとニュートラルな音質が得られない。
んで前回式に云えばそれが半ば無理くり領域に入るんで、音量は要らないのにAmpの出力はかなり必要となったのであった。

だが球頭君の当時はスピーカ能率より高出力の方が困難な時代だったので、現代の小型スピーカに対してだと恐ろしく低出力だったのだ。
本来ならどんな無理してでも癖の無い中型以上のスピーカを持って来たい処だが、空間不足迄は流石に専門外でどうにもならない。

またそれ位極度の狭小空間だとさしもの球様も、真夏に同席する人間が暑さに耐えられなかったのが諦めた真相だった。
等とほざき乍ら球っぽいから選んだじゃないし、壊したから選んだんでも無いのがこの偏屈オヤジの真骨頂な積りはちっとも無いんだけど…。

これは俺が真空管教の教祖に就任したのにも繋がってるが(あるんかいな!?)、実際より明瞭な音の機器の欠点に気付いたのが原因なのだ。
アホみたいな話しだが何でも明瞭に再生されると、奏者や技師の明瞭度具合が実態と違って殆ど無効になって聴こえたからなのだ。

俺の場合はオーディオマニア要素も強く持ってるので(音楽より先でした)、細かいのが全部綺麗に聴き取れる魅力は充分に心地良い。
けれども演ってる人や場所等に無関係な音になると最初の内暫くは良いが、「どれでも似た様なもん」じゃつまらなくなって飽きちゃったのだ。

加えて音楽家観点では誰それは環境に左右されず確実に聴かせるのが旨い、なんてのの判別も出来ない。
最悪は宅で好バランスと思って他人ん家持ってったら全然駄目で、「これの何処がそんなに良いってのよ」なんて事態に。

すべからく特に「自由に操作出来る」場合そのモニタには、一切の忖度が無いのが相応しいのを改めて認識させられたのだ。
完成品ではバランス堅持の為にも大幅変更は不可だが、「これから録ります」の場面では煮るなり焼くなりおろすだけなり制限が無い。

素材に最適な料理方法を見付けるには素材の味がそのまま分からなくては不都合で、少なくとも概知じゃない変化が潜んでいては最適解には到達困難ってもんだ。
ここでもう1つ注意すべきがミュージシャンの音への拘り方で、彼等種族は理由不問で好みの音へ猛進する。

音楽家の立場ではそれで大正解なんだけれど、原因把握を怠ってると録音スタジオでだけ思った通りの音だったなんてなる。
尤も音楽制作は通常分業なので誰がその部分を担当しても構わないんだが、ガッカリを排除したきゃ人のせいか機器のせいか位は知ってた方が確実になる。

ここでヲタ向けDataとして参考に上述の型番等を羅列しとくが、無興味な方は読み飛ばし願います。
1.壊しちゃった高性能パワーIC:TDA7265(25W+25W/8Ω)
2.現用お地味パワーIC:TDA2009A(10W+10W/8Ω)
3.球頭:Victor STL-510(7W+7W)
4.スピーカ:JBL Control 1 Plus(50W,4Ω,91dB,60~20kHz)

上記中2.は偶然2つ入手したが単体使用では出力不足の為、各々をBTL接続にして50W弱を得ている。
4.の能率91dBは誤記の可能性大で、大凡実際は87~89dB位の模様。

因みに市販一般用スピーカでは周波数特性表記が能率-10dB迄の範囲のが多いが、そこまで能率差があるとそのままでは-10dBのはもう全然聴こえない。
但しイコライジングして持ち上げると、最大入力を超えない範囲では使用出来るってな按配だ。

但しの但しで使えるっても能率が-10dBも違うと、その時10W入れて1W分の音量しか得られない。
なので宅の使用方法(極力f特フラット補正)では最大音量は数W程度に落ちると、これだけ注ぎ込んどいて随分残念な状況となる。
尤も環境的にそれ位で足りるしそれ以上は怒られるの必至なので、奇抜だが事足りている。

これも元は低音命もあったが中高域の盛上げが宅環境では邪魔で、そのままでは年寄りに塩分過剰は勘弁みたいな不都合があったからだ。
腐っても鯛のJBLが何でそんな特性にされてたかってば、店の天井から吊下げて聴き手が不適当な位置に居ても音が籠り過ぎない様に設計されてたからだ。

因みにⅡでカーオーディオの世界ではこんなの極普通で、400Wの爆音Sub Wooferなんて謳っても楽器AmpやPAと比べたら静かなもんだ。
隣にそんな車が来るとズンズン振動が来て嫌なもんだが、それだってもし100W程度のBass Ampで対抗してやりゃこっちの完勝だ。

<つづく>

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