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2019年5月27日 (月)

多重録音備忘録⑧ モニタ機器Ⅳ&

こうなったらクドさを売りにします迄言わんけど、録音機材の中で今ではモニタ部分が一番修正必須な筈なのに放置されてんのが多いからだす。
機器の記録や調整部分が向上して味気なくても余計な変化が僅少となった今、音が「何処で一番不要変化してるか」を気にしない方が変ってもんだ。

そしてこれを無視して継続させると、技師や音楽屋には致命的な悪癖が「知らん間に」すっかり付いてしまう危険を孕んでいる。
要するに物差しの基準点がズレちまうかも知れんのだから厄介で、後からどんなに学んでも感覚全体が偏寄しちまうんだぜ。

過去比較では近年のモニタスピーカは小型化に依る弱点を除けば、癖にせよ何にせよかなり改善されている。
だが俺的にはそれが返って諸刃の剣で、少しなだけに指摘でもされないと気付け難いと思っている。
具体的には例えば各トラックがそのせいで僅かに高域不足になってたとして、トラック単位だったら確かに大差無いがもしそれが24コ全部とか積み上げられて来るとサルでも分かるレベルとなって来る。

しかしどれか特定のトラックが他を引っ張ってたりしたならそこから順に修正すれば良いが、全部がとなるとそもそも犯人特定が困難だ。
まるで島民全員が泥棒の島へたった独りで流れ着いちゃった状態で、道案内を頼んだお巡りさんにすらお財布をスラれるかもなんて…。

Micやスピーカは一面で単純明快なので他機器より見落とされ易く、けれども機械的部分については「後から修正」が無効だ。
さて只ほざきばかりでは仕方無いので、ここらで各自の現状無変更で出来そうな手を披露しとこう。

EQが余ってるor余裕のある者は、先ずモニタスピーカ・ヘッドホンの補正がお勧め。
それが無理な場合は録った物を可能な範囲で、違う機器や違う方法で聴いてみるのがお勧めだす。
そして後者には「真実を聴く」(大袈裟だけど本当!?)他にも、結構大事なスキル獲得につながってるだす。

それは色んな環境や機器だと自分の作った音が「どんな風に聴こえるもんなのか」で、ある意味囲碁や将棋で先の手を読むのと似た効果がありんす。
これの一例示としてドラマーの従兄が自身で録った作品だと、どんな酷い録音(スンズレイ)のでもCymbalが籠って聴こえたのは皆無となっていたのがある。

デジタル化以降のは別としても習得した経緯すら訊いてもいないけど、大体4kHz辺りが引っ込まない様に気を付けてそれが達成されてる様に聴こえる。
Cymbalの高域倍音ってばもっと上の10kHz以上とかに着目しがちだし俺もその口だけど、ボロいラジオ(特に昔の)だとそんな帯域はマトモに再生されなかった。

正規のオーディオで再生すれば10kHz以上盛りでもちゃんと聴こえるんだけど、それだと再生機器(環境)次第で彼のCymbalの音色は違って聴こえてしまう。
従兄は恐らく「俺のCymbalは常にシャープで美しい」を維持したかったが為、どれで聴いても「あの音」にすべくそうしたのは訊くまでも無い。

それと再生可能でも超高域は指向性が鋭く狭いので、スピーカと聴き手耳の位置関係が悪けりゃ「鳴ってても聴こえなくなる」性質がある。
この面からも「超高域のみに頼った音創り」等の極端なのは色々と危険性が高く、少なくとも環境差が音色差に繋がり易い。

俺の場合自分のはもう少し従兄より上を目立たせたいけれど、それでも何ででも聴ける帯域を疎かにすれば「違って聴こえる」から個性が揺らぐ危険がある。
なのでまだ研究途上だけど上が一杯出てるのの「下の方はこんな風に聴こえるもんだ」の堅持を目指してて、例え聴こえなくても印象変化の最小化を狙っている。

これに多分関係大ありの毎度の無理盛り関連案件だが実は偉そうにしとき乍ら、俺自身もかつて色んな処で無理盛り競技会化して困った経験がある。
これは一発録りより多重録音の際に、それも特に単身で全部賄う場合に起き易かった。

何が起きたって録音初期に収録するのの音質調整は、その後を予測して事前に後で不足しそうなのを多めにしとく。
それが録り進めてく内に無理な競争状態に陥ってしまい、収拾を付け難くなってしまったのだ。
或は本人無意識の心配性でも発症したか知れんが、各パートと全体の両方へ同時に集中するのは中々簡単じゃないわ。

今だって時々プチ発作が起きてる感じもするけど、解消の鍵は「最低限」とか「譲れない部分」へ集中する事だ。
近くを注視すれば遠くが呆け遠くを注視すりゃその逆となるのは仕方無い現象だし、従兄曰く「もし全部見えたってそしたら今度は頭がとても追い付かない」そうでご尤も。

具体例として半ば偶然何とかなっちゃったので、エレキGuitarのAmp直結歪ませで極端にブライトな音色にした時の話し。
その曲のそのGuitarは兎に角ペラッペラで軽薄な感じにしたくなったが、そこでAmpのVolumeとTrebleツマミのみ全開・他はゼロとした。

当初懸念されたのは音程感の欠如で、実際シングルコイルのGuitarで無歪だったらほぼパーカッション化してただろう。
しかしPUがRearでもハムバッキングだったのもあるが、次の2点が着目点だ。

宅AmpのTone回路はパッシブ型なので増減は出来るが、所謂○○フィルタみたいに削ぎ落すとかは不可能な仕様だった。
それを歪ませてるんだとAmp感度が高まってるので、小さくなった中低域も何とか聴こえる位の音量迄底上げされていた。

この球Ampはオーソドックスだがそれでか、どんな設定にしても楽器の音になる様に作られてたとも看做せる。
これは悪く言えば音色変化巾が大人しいとなるが、Amp自体に無理に逆らわない限りどんな無茶しても楽器の音になるのは保証してくれるとも言い換えられる。

この類例をも少し踏み込んでくと、例えば圧倒的重低音Bassサウンドはどうしたら獲得出来るかだ。
単純思考では周波数の高いのはCut・一番低いのを限界Boostとなり、それ自体は大間違いでは無い。
だが実は完全に超低域以外を排除すると、思ったより低域が目立たなくなったりするのだ。

それは「比較対象」が居なくなっちゃうからで、弱くないにしても一体どんだけ強いかはそれを計る為の基準があった方が効果的だからだ。
なので良く聴かないと分らん程度の僅かで良いから、強調したいのの反対側も残しとくと好結果に繋がる事もあるのだ。

これは過去の貧機器しか無かった当時の作品を聴き込んでけば分かり易く、スペック全体が絶対低性能だったのに聴いた感じはともすりゃ今以上のがあったりするのが証拠だ。
しかも俺の印象では予測に反し、割合的には古くなる程それが達成されてる様に感じられた。

そしてこう云った調整時に影響大なのがモニタヘッドホンで、近年の通例みたいに小音量だとスピーカモニタでは僅かに残ってるかどうかの判断は難しいからねぇ。
もしも熱すぎる奏者+その人用のモニタは盛大演出ヘッドホンだったら、その場で納得して貰っても過剰演出サウンドにならずに済むかも知れない。

だが後になって怒られて2度と来なくなりそうだし、こっちは思いやりの積りでも何時まで経っても中々自覚して貰え無さそうだ。
そんな場合は普段より大音量で聴かせるのも効果的で、小音量に過度の迫力を求めるのはどだい無理がある。

<続々続>

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