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2019年2月 6日 (水)

音楽をやる上での上手なお金の使い方③ 上手な楽器の選び方編

弦の次はピックだろうけど太鼓の皮等と一緒にして後回し、今回は楽器本体の選択指標を提示しよう。
音楽系は全てが各個人のニーズ次第ではあるが、価格以外の面でも楽器は新品だけの中から選ぶのは感心しない。
楽器の多くは天然素材が用いられてる関係上個体差が避けられず、一般的な工業系量産品の様にカタログ通りに行かないのが多いからだ。

最初の購入時大抵は初心者だから「見る目」が未開発だったりするし、中古の方が修理・調整の手間が多そうだから敬遠され気味だろう。
だがデジタル系以外は調整不要の楽器は無く、信頼の置ける専門家や先輩に助けて貰い乍らはどの道必要不可欠だ。
また可能なら余程経験豊富で画像だけで大凡の状態が当てられる様にでもなる迄は、個体差のあり得る物は通販は危険度が高い。

店員の売込みは鬱陶しいし足げく店へ出向くのも面倒だが、知識と経験値を上げるには数多く実体験を積重ねるのが大切だ。
その面では図々しくて行動的な者程良い楽器を手に出来る確立が高く、部屋で写真を眺めて唸ってばかりでは先進みしない。
音楽家(アマや初心者も含む)なんてのは人見知りが多いもんだがしかし案ずる無かれ、マトモな楽器屋ならそこの店員さん自身がかつてそうだったりしてるから心得ている。

現物に直に触れるのは新品より中古の方が必要度が高いが、新品でも別の懸案事項がある。
つまり全く使われてない物は癖が付いて無いのは良いが、暫く使ってる内に買った当初とは変容する事が多いのだ。
それが自分の都合に合ってれば良いが、それこそ熟練の楽器屋ででもないとその予測は不可能だ。

それが中古の場合は既に安定状態に達してるのが多いので、大きく感触が変化する心配をしないで済む利点もある。
なので新品か中古かを先に決めず、両方の中から色目無しに選ぶのがお勧めだ。
それと冒頭に記した「天然素材」使用物については、交換可能な部品より素材部分の良否を最優先とするのが望ましい。

例えばMetalを演るGuitarだったらArmはFloyd Rose付きの方が適してるが、もし本体木部の鳴りが悪かったりしたら避けるべきだ。
物に依ってはボディ自体の取替えも可能ではあるが、これも熟練工ででもないとその「替ボディ」の選択・組合せで挫折を味わうだろう。
ボディ部のみで良く鳴るのが分かったからって、ネックとの相性が悪いと想像通りの音になってはくれない。

過去体験で初心者のエレキGuitar購入に付合った際、予算の都合でこれの典型例に遭遇した。
外見はMetal向きだが
ArmはFloyd Roseじゃなく、しかし良く歪ませられる様に異常な高出力Pickupが載っていた。
この異常ってのは音色完全無視で出力とルックスだけが追及されてたからで、付いてたコイルタップSWでシングルにしないと聴けたもんじゃ無かった。


けれど木部等の鳴り・作りは良く、弾き心地は良好だった。
将来音色に不満が出たらその時点でPickupを交換すれば良いし、Armもご同様の手が打てる。
つまり発展性を持ってた訳だが持ち主が怠け者だからか、あれからもう7年も経過したってのに「その時」が訪れていないオチが付いちまった。

だから楽器の基本構成や型の次は、ベタな話しではあるがやはり先ずはネックとボディ最優先で選ぶべしだ。
Arm・Pickup・Peg…等部品系は手間と費用が要っても後から交換可能だし、場合によっては故障・消耗等でどっちみち避けきれない問題だからね。
後見栄えもどうでも良いとは言えぬが、外装よりフレットとナット(特にGuitar)の減り具合の少ないのが物凄く重要だ。

俺みたいなベテラン楽器屋でもフレット交換は手間が大変で、これはやって貰うとなると工賃がお高い。
先ず探したって安い所は無いが弾き具合に直結してるので、もしあってもそれで満足な仕上がりになるかがとても不安だ。
ナットも「溝切り」が大問題で
Guitarの1弦の溝等は極細なので、技術が間に合ってても専用のヤスリが無いとどうにもならない。

過去にBassのは外形整形から削り出して作った事もあったが、Guitarナット専用ヤスリセットはそれだけで1万円以上するので未所持のままだ。
定番モデル用のナットだと溝切り加工済みのも売られてるが、楽器側の寸法が実にまちまちで中々適応しない事が多い。
実際に俺BandのGuitaristからの要望で調べた事があったが、海外の製作メーカからは合うのが出てたが国内での入手が不可能だった。

しかもハンドメイド度の高い部分は個体差千差万別なので、寸法的にだけ収まっても弾き心地が実際OKになるかは又別問題なので厄介だ。
ドラムの場合も同様にシェルの状態が最優先で、極端な話しリムやラグ何ぞ殆ど無視しても構わない位だ。
勿論シェルがOKの上でなら部品の状態だって良いに越した事は無いが、木なら未だしも金属や樹脂製のシェルの場合はほぼ修理不能だからね。


お芸術用の道具としては形がとか色が気に入ったからなんて、感性に訴える部分も大事だし排除すべきではない要素だと思う。

けれどもその有効性が発揮されるのは「気持ち良く弾けたら」の大前提がある訳で、言う事を訊かなけりゃ可愛さ余って憎さ百倍なんてのも考えられる。

本邦
呼称では文字的には楽しいと器(うつわ)が用いられてるが、英語ではMusical Instrumentだ。
この
Instrumentの和訳には器(うつわ)の漢字こそ含まれるが、意味的には「道具」なのだそうだ。

Visualに秀でてて問題は無いが如何に要素的には内包されてたとしても、演る為の楽器なら装飾品では無く道具に他ならない。
また単なる美術品としては制限だらけでも、道具としての美しさは実用品しか持てない要素だ。
昨今は2次元的美のニーズが高いが、生身の人が持った時点で大抵はその理想バランスはどうせ崩れてしまうのであるぞなもし。

それと楽器には更に「その後」ってのがあって、売りたくなったとか持ち主がお亡くなりになった後の問題がある。
本人は死んでも手放さんからこれで良いのだ等と吹聴した処で、処理しなければならないのは本人じゃなく遺族だ。
生前に選択を誤っていたら売るに売れず、「こんな我楽多に大枚注ぎ込みやがって」と発つ鳥後を濁すとなってしまう。

更に更に「死んだ後の事なんて知るか」とうそぶいた処で、愛器は憎まれ乍ら産業廃棄物として処理されるのがオチなのだ。
やり過ぎると周囲の理解を損ねてしまうけど、ある意味子供やペットに近い感じで考え・判断選択すればこんな悲劇は避けられるだろう。

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