« 真実の音質とは⑲ 生演奏の方が明瞭度が低い異常事態 編 | トップページ | 邪道シリーズ② 無理ムリ延命措置 L-1286 編 »

2019年1月26日 (土)

邪道シリーズ① 無理ムリ延命措置 金属弦 編

今回からは殆どギャグみたいな珍妙チャレンジ歴を出してくが、かなり不謹慎且つ無茶もあるので話しのネタ程度に読んで下され。
その内容は楽器の消耗品部分の苦し紛れの延命方法で、けれど元のキッカケは不良品と迄は言えないがから来ている。

最初は主にエレキGuitarの高音弦だが、つい先日の録音でも新品張替え直後にこのトラブルに見舞われた。
弦最後尾のボールエンド部での弦の「捩り」が少しづつ解けて、弾く度に延々と
0.10ゲージの1弦のピッチが下がってしまったのだ。
では早速概念図を見て頂こう。

Photo
赤矢印部分は弦自体の端の固定で、青矢印がボールエンド保持の為の捩りだ。
今回の現象は青矢印部分がどんどん緩んだのが原因だったが、余程の不運に見舞われなければ滅多に赤矢印の部分は緩まない。
なのである意味青が解け切る迄頑張ればピッチ低下が止まりそうだが、この部分がかなり長くなっててそのままでは弦自体が何回転分も捻れて不味い。

そこで青矢印部分を強烈に捩り直してみたが、演奏内容がアームを多用するののせいかそれでも緩んだ。
今迄にもそこそこ遭遇してたが
強烈捩り直しで未解決なのはお初で、仕方無くネジの緩み止めよろしくペンキで塗り固めて漸く危機から脱出出来た。
普通なら他の弦に交換しそうだが、今更返品は無理そうな昔に買ったのでも袋から出したばかりだったので捨てる気になれなかったのだった。

過去経験値が高く無かった頃はそのまま半ば意地になって、ひたすらペグを回したりもしていた。
だが不具合放置・未処置にしといて
青矢印部分(今回該当)が元から不要に長くなってると捩り回数も多いので、例え赤矢印が健全で伸びが止まっても弦自体の捻れが酷くなってしまう。
そもそも意味があっての赤・青2段構えでなので、両者最低3回づつ位は巻けてないと不安な処だ。

オマケにそれだけ沢山伸びれば、本来ならストリングスポストに依る「曲がり癖」が付かない筈の部分迄巻いてしまう事となる。
すると癖が付けちまった後からボールエンド部をやり直しても、もう新品状態では無くなってしまうのだ。
なので数回とか10分位連続演奏後に
修正しても収まらない様なら、面倒でも先に確認を取るのが安全策と思う。

これが高じて(低じて!?)俺個人は練習にしか使わない時で張り直せる長さが残てったら、
ボールエンド部をやり直してしつこく再使用したりもしている。
こんなのは邪道の極みではあるが例え新品で張り方が完全でも、弦自体が不完全だったりすればクウォリティは似た様なもんだ。
しかし通常
ボールエンド部の状況を張った状態で克明に監視するのは困難で、特にテイルピースのデザインに依っては不可能だ。

一々ひねて考えてる訳じゃ無くて少なくとも普及品レベルの弦では、新品でも起こり得る事例なのを指摘しとこう。
一方巻弦(ワウンド、ラウンドでもフラットでも何でも)の場合は芯線が太いので、ボールエンドより巻線の緩みに
コツが要る。
これが弦の余りを切るのが「張った後」ならそうでも無いが、ストリングポストの穴(非貫通)へ先端を挿し込むタイプなら
注意がある。

切断前に90°若しくはそれ以上の折り目を残す側の端近くに、わざと先に付けとくのだ。
上手く加減が出来るなら丁度張った時に折れ曲がる位置と一致させとくと、張る時にペグから弦が滑って抜けるのにも予防効果があるから一石二鳥だ。
これをしなくても平気な弦もあるみたいだが絶対の保証でもされて無い限り、どうせ「張れば折り目は必ず付く」もんだからこっちは推奨だ。

最後に究極の延命術を披露するが、決してお勧めはしないが参考に。
それは切れてボールエンド部再生は不能だが、特定の好条件だった場合の策である。

Photo
上図がその実態!?であるが釣り糸とかじゃあるまいし状態だし、緩み・不要回転のリスクは倍増等欠点弱点のオンパレードだ。
当然弦の長さ方向の位置も従前からズレるので、不都合な処に折癖が残ったりとロクなもんじゃない。
しかも「押える・弾く」場所では邪魔になるので、ナット-ペグ間若しくはブリッジ-テールピース間で継げる場合限定だ。

またこの俺言い無茶継ぎ方は「見るからに」弦の状態が正規とは違って来るので、録音時等は流石に無理だろう。
更に巻弦となれば弦が切れた時点で巻線が緩めばハイそれまでよで、その関門を越せても加工はかなり大変だ。
そもそもラウンド系は使用時間が長くなると切れなくても、巻線と芯線の間が手垢等で汚染されるので音色的限界が先に来る場合も多い。

プレーン弦も切れなくても音色以外にも様々な寿命があるし、テンションが弱まればフレットの減りも増加させるのでリスキーでもある。
だがしかし細いの程切れ易いし新品なのに余りにも短命だとか、何らかの事情で替えが無い場合には窮余の策でも選択肢が残ってるに越した事はないと思う。

俺が珍妙な事をやらかしてるのは単に貧しいからだろうが、それでもなるべく録音や本番に新品を回せる様にする意図はある。
し、その為の温存で練習が制限されては元も子もない。
何れにせよ弦が消耗品である以上半永久品より、品質が低くならざるを得ないのは明白であろう。
あれだけ細く決して柔軟性に富んではいない金属のを、結構引張り捲られ乍ら揺すらされるのだから。

« 真実の音質とは⑲ 生演奏の方が明瞭度が低い異常事態 編 | トップページ | 邪道シリーズ② 無理ムリ延命措置 L-1286 編 »

音楽」カテゴリの記事

ギター」カテゴリの記事

ベース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 邪道シリーズ① 無理ムリ延命措置 金属弦 編:

« 真実の音質とは⑲ 生演奏の方が明瞭度が低い異常事態 編 | トップページ | 邪道シリーズ② 無理ムリ延命措置 L-1286 編 »

フォト
2023年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ