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2019年1月 3日 (木)

真実の音質とは⑰ 電気楽器Amp続編

じわじわヲタ性が強まっておりますが、どうして未だに真空管物の方が適性があるのかの概要だけは伝われば嬉しいです。

俺は世代的に音関係の電気機器は、初期に触れたのは球(真空管)のが多かった。
或は三つ子の魂になってるのかもだが、物心付いてからの当分はほぼ石系(半導体)オンリーであった。
なので初めて自分で買ったBass Ampも、当然の如く石のだった。
但し先にGuitarを始めてて先の見込みは不明だったし、購入余裕も無かったのでAmpは古いオープンリールテープレコーダ(球)で代用していた。

これに付いてるスピーカが今では珍しくなった楕円形の小さいので、この手のは大抵低音が足りなかった。
当時の好みが軽めの歪み迄だったのでGuitarには一応イケてたが、流石にBassには無理だったので買ったのはBass Ampとなっていた。
斯様な経緯で毎度の偶然だが電気楽器用Amp(全くの非正規含😓)は、球と石のを併用する事となっていたのだ。

オーディオ系のテレコを歪ませて使ってても平気だったのは球だったからで、石ので続けてたら幾らも経たぬ内に壊していただろう。
尤も苦肉の代策だし今は小型でも良質な球Ampがお手頃入手可能となってるから、こんな真似をする意味は無くなっている。
この体験で予想と違ったのは球は感度を上げてたのに、歪ませてない石のの方が
意外とノイジーだった処だ。

因みに今や太鼓の先生の従兄の所でも似た様な事をやっていて、彼は当時は弦は全く演らなかったからAmpを買う理由が無かった。
けれど貴重な太鼓と合せてみたくて皆が押し掛けてたので、Bassはエレクトーンの外部入力・Guitarはラジカセ(石)なんてのが常套手段だった。
今ならそんな不適切な事をして壊して修理代が掛るより手頃なAmpを皆買っただろうが、当時はロクでもないのでもAmpは高嶺の花だったからだ。

遅まき乍ら本筋へ入るがこれら球から石まで代用品からその後手に入れた業務用迄、Ampも妙に幅広い体験を持つ事となった。
これ等の総合判定!?の結果を石のから挙げてくと、
①石の多くは音量の割に妙にうるさい。
②物理的性能に勝ってる筈の石のの方が、大抵無音時の雑音が目立つ。
③石のは鳴らす上での耐久性が低く、ちょっとの無理も駄目と融通が効かない
であった。

石のでもかなり後になってから知ったが、例えばRolandの業務用JazzChorus辺りだとそこ迄貧弱では無い様だ。
但し歪んでも構わんとオーバーパワーにすると、大してウルサくはならん代わりに音像がボケて潰れ過ぎるのでそう云う使い方は非実用的だ。
これはBass用のでも同様でもし石のを用いるなら、少なくともパワー段では絶対に歪ませずに済むよう配慮が要るだろう。

球(プリ段・パワー段両方の)では、
④Brightな音色にしても石よりウルサくならない
⑤少し歪むのをを気にしなければ無理が効く
⑥パワー段を歪ませられる
であった。

特に⑥が楽器としてはあると好ましいもので、これはプリ段で歪ませるのとは別物だ。
プリ段歪ませは増幅素子の相違からの差はあるが、球でも石でも所謂Distortionサウンドとなるのは一緒だ。
だがパワー段の歪ませはこれとは異質なもので、その作用が別名パワーコンプレッションと呼ばれる様な類だ。

この状態は音色的歪みは少しで、あたかも軽いコンプを掛けた様な音に変化する。
過去の例で俺みたいに半ば偶然も多かったろうが、例え歪ませない音色の演奏のでも
多く散見されている。
これには電気楽器の悪い意味での機械っぽさを緩和する効果があり、生楽器との融合に特に昔は貢献してたと思われるのだ。

生楽器は発音源と人耳の間には空気しか無いが、電気楽器は途中に電気通信が介在している。
電気は空気より伝播速度が速い等の違いで出音を明瞭にするには優れるが、一歩間違えると不自然な音にもなり得るのだ。
言い換えると「生身の人間が弾いてる感じがじない」とか、楽器じゃなくてスピーカ測定用かなんかの発信音の方へ近寄ってしまったり等。

過去の録音現場でこれが出るとどうなるかっつうと、全体をOff Micで録ってるのに電気楽器だけLine臭くなったりするだろう。
電気楽器の音だって余韻や部屋の響きは拾われるが、今的にだとLineで収録したのへReverbでも掛けたかの様な感じってば分かるだろうか。
要するに「1つだけ別録り」でもしたかの様になって、アンサンブルバランスを乱してしまう。

パワーコンプレッションとは増幅器のリニア領域を超えた状況で、
物理的には不完全増幅となっている。
それに依り限界以上の音が入っても音量は殆ど増えなくなったり、音のアタック部が少し潰れて平坦になったりする。
明瞭度も少し低下してオーディオ的に言えば、嘘増幅器となってしまっている。

だが音楽或は楽器と機械では重要点が異なり、単に
オーディオ的リニアなのでは寧ろ不向きだ。
元は生しか無かった楽器音と聴衆の耳の間には必ず空気が介在して、それこそエアクッションでマイルド化されているからだ。
言うなれば皮も剥いて無く熱調理もされてない、生のジャガイモが食えるかって事だ。

オーディオでもっとリニアにと叫ばれてるのは調理済み食品を扱うからで、折角適度な塩加減になってるのに更に掛けちゃったらしょっぱくなっちまうからだ。
別方面から眺めれば楽器なのに「電気の力を借り過ぎる」と、当然乍ら機械っぽさが増すと言える。
普通なら「間の空気」が取ってくれる「音の不要なトゲ」等が、電気力で強引に人耳迄届いてしまうのだ。

これが往々にして石系の方が球より強く、音量以上にウルサさを増長してしまう原因なのだ。
更にこれは人耳健康にも害悪でしかないので、無理に我慢して耳を壊してでは泣きっ面に蜂でしかないのである。

これ等をまとめて比喩するなら楽器は音楽を創る道具なので、楽器本体は料理の素材・Ampは加熱調理器具って感じとしようか。
そして石のAmpは電子レンジ・球のはガスコンロってな処で、コンロじゃないと普通は「焦げ目」が付けられないのが相違点だ。
多忙な独り暮らしには
電子レンジの方が便利だが、三ツ星レストランでそれだと全メニューは調理出来ないよ。

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