邪道シリーズ② 無理ムリ延命措置 L-1286 編
今回はあのSpeedking純正ビータでもある、Ludwig L-1286についてだ。
世間ではこれの最大の長所は音色と語られてる様だが、大きな異論は無いが音色は個人の嗜好差もある処だ。
だが俺唱えの「ヘッド(皮)を長持ちさせられる」は誰にでも関係するので、こっちを推しときたい。
等と宣伝意図も無くほざくのも妙だが、その実情を先ずは参考に述べとこう。
これ迄の俺体験ではL-1286以外のビータでは、2年以上皮(ヘッド)が破れずに持った事は無かった。
また破れる前でもコーティングされてる皮ならそれが剥がれて無くなる他に、皮が張られた状態でも打点に凹み痕が出来ていた。
これは放置するとそこから破れやすくなるので打点位置をズラす為、1~3ヶ月位毎に「ヘッドを回す」必要があった。
又過去体験で皮がCS等打点部が2枚重ねになってるのだと打痕はあまり付かなかったが、それで油断してると外側1枚目が先に破れたりしていた。
ビータの他にペダルがSpeedking常用となったのも皮に優しいのに効果はあるが、打痕の出来る時間が延長されただけの感じだ。
だがL-1286だと他のペダルであっても明確な打痕が付かず、皮や太鼓が違っても現況では同様となっている。
けれども良い事尽くめばかりとは行かず多少フェルトの減りは早いみたいだし、最近は値上がりして残念乍ら昔の値段!?に戻ってしまった。
音色案件に関してはフェルトが硬くないのが影響してる様で、長持ちして欲しいがその為に硬くすると駄目みたいだ。
俺はローエンドを出す目的で、一時は高価稀少なウールビータ導入も考えたりしてた位だし。
これが従兄の太鼓の先生曰く俺言い「無意識Closed踏み」時に、それこそほぼ無意識で止められて良いのだそうだ。(現用ペダルはTAMA)
普通皮は高価な本革でなくプラ製で柔軟性に乏しいので、そこへ固目なフェルトだとバウンドし易く高域雑音も出易くなるからね。
それでフェルトが「踏み固まる」と止め辛くなるそうで、俺から見たら新品同様でもお取替えとなるのだそう。
尤も俺にはその状態だとまだ不都合0%なので、ちゃっかりお下がりとして頂戴出来るようお願いしてしまっている。
それの第1回目が近頃訪れて、彼は現行ツーバスなので2本貰った。
この内1本は俺が従兄の所で踏む時彼の負担を減らす為用として存置し、もう1本は持ち帰って来た。
これを期に約3年弱使い倒して小型化!?した現用のと、貰って来た俺には新古品のとを比較してみた。
結果は音色・操縦性は俺的には大差無かったが、いざ比べてみたら音量が結構違っていた。
最近はそうでも無くなって来たが従兄とは丁度真逆で、俺は元は手のパワーを出すのに苦労した口だったから単独では気付けなかった様だ。
今だってまだ指を使う速いストロークでは、速さパワーともに苦闘中だ。
ここで毎度の如く変な思考が勝手に働き、音量さえ補えればまだ古い方も使えるな等と良からぬ事を思い付いてしまった。
ローピッチ好きは皮の張力弱目な関係もあって皮寿命には厳しいらしく、足についてはそれに加えて音数の膨大さで過酷な状況なんだろう。
なので他所様より例え最大差と思しき経済面を除いても、俺にとって寿命延長は重要課題なのである。
先ずは以前持ち出したバネ秤を用いて重さを測ってみたが、これはフルスケール2kgの簡易品なので精度が足りなかった。
次に奥方様が台所で使ってるのを拝借して来て測ってみたら、小型化君は77g・俺新古君は82gだった。
専門サイトに依れば新品は84g程度だそうなので、大体妥当な線だろう。
重量計測の理由は音色・操縦性に大差無いのは、フェルトの硬さ・打点面積の差異が少なさそうと読んだからだ。
フェルトは円筒形なので普通だったら横方向の長さは減り、でも大抵上側が先に減るので縦方向が微妙に長く(実際宅ではそう)なって面積自体は同等だ。
だがそれだけだと形は変わる処だが、これには何故か「向き癖」があって割と同じ処が偏摩耗しつまり平らになり易い。
偶発的だがこれ等に依って面積も形も余り大きくは変わらず、結果的に目に見えて小型化したのに音色・操縦性が保たれてた模様なのだ。
とすると今迄はフェルト側面と皮が平行に当たるのが良いと思ってたが、演ってる最中から擦り減ったり変形するのを含めるとそうでもないのかもだ。
でここからが毎度の変態工作へ行くんだが、何かを足して重さを同等化したら音量が復活しやしないかとなったのである。
そこでガラクタを漁って、丁度ビータシャフトに穴が通るナットと厚手で大き目のワッシャを見付け出した。
これをフェルト直下部へゴム系ボンドで固定して、両者で試奏比較をした処「効果」アリと出た。
厳密にはフェルト硬度の他小型化で角度に差があり、それはペダルの角度にも差を生じさせてはいる。
だが俺は無意識Closed常用なのでストローク最後の部分では元から操縦していないからか、これは問題とならなかった。
今回変態実験したのにはもう1つ訳があって、寧ろこっちの方がホントは重要かも知れぬ。
それはビータが軽い程速度を出し易く、操縦もし易くなり勝ちだからだ。
例え音を妥協しても道具由来で悪影響して、腕(足・脚)が落ちたり伸び悩ませたりしては困るからだ。
もしそれで妙な癖と慣れが付いてしまったら、マトモな道具になる程好結果が出せなくなっちまうからねえ。
ココが貧民でもプロとアマの差で、金に腕を左右されぬ技と自慢じゃい。
っつってもそれだけじゃぁ虚しく悲しいのも確か、このままではお寂しやなので次回は概念図を載せて誤魔化すのである。
<続かせるのだッ>
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