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2018年12月26日 (水)

真実の音質とは⑮ 電気楽器的高音質って何編

俺は不当価格面(対性能・機能)も含めヴィンテージ崇拝は微塵も無いが、近年設計のAmpの音の悪さには疑念が絶えない。
高機能で便利になって雑音も減って、メンテも楽になってるのにだ。
それは楽器の一部分としての能力にかなりの衰退を覚えたからで、これもやはり方向性設定に難がある様に思えるのだ。

俺自身も末端だが技師の端くれなので注意してるが、音響と楽器では重なる部分が多いも全く異なるニーズを持ってる処だ。
楽器界でも生楽器系では平気なのが、電気を用いた途端にこれが忘れられている様に感じる。
ここでの事前必須知識は電気音響の基本的性質の理解で、言われれば知ってても案外普段は忘却の彼方になってそうだ。

生楽器では音若しくはその原動エネルギーが物理的なのしか無いので、一度減衰したのを強める手段が無い。
だから必然的に「源」に悪影響が無い様に注意が払われるが、例え電気力のアシストがあっても元が物理エネルギーなら条件に差は無いのだ。
それがどうも後から弄れるからと、どんどん疎かにされているのが宜しくないのだ。

現行電気楽器の設計は実使用時に石(半導体等)Ampにしか繋がないとしても、その殆どは未だ基本真空管Amp対応仕様だ。
もし
石(半導体等)Amp専用なんてのがあったらちょっとは状況が異なるかもだが、少なくとも是迄に成功例を見た試しが無い。
現時点では球しか無い時代に構築されたシステムのが楽器として優秀だったのもあって、そこに留めている感じだ。

音響機器であっても楽器のそれに真っ先に必要なのは、僅かでも弾きが違ったらそれが出音に反映される事だ。
奏力不足だと粗がバレ易くなるからこれはとても厳しいが、折角上手になれてもそれを存分に発揮出来ないのでは夢も希望も持てないからね。
知らぬ者には意外だろうが、実は未だに
石(半導体等)Ampはこの目的を果たす能力を持っていないのだ。

近年ではデジタルAmpも増えては来たが、それですら楽器性能的には回路が複雑過ぎて不適当なのだ。
現時点で楽器Ampではまだ主流のアナログ
石(半導体等)回路の弱点を、先ずは御披露しよう。
物理的性能なら明らかに管球式より上なんだが、その殆どは「不都合なからくり」を用いたらの限定付きなのだ。

そのからくりとはフィードバック(奏法のとは全く別物)技術の事で、回路出口の音が入り口のと違ってたら修正すると云うものだ。
これは決してまやかしなんかじゃないんだけど、悪くなってから直すのに僅かでも時間が掛るのが難点なのだ。
つまり「間に合わなかった」分は、劣化したのをそのまま垂れ流してるのだ。

管球式でも出力段には古くから用いられてはいるが、回路の増幅率が低いので気休め程度の効果しか得られていない。
また世間の大勢が失念してるのが所謂裸特性ってので、フィードバック回路無しなら今でも管球式の方が高性能な処だ。
それ故
石(半導体等)Ampは楽器用程高反応を要さないオーディオには何とか耐えても、楽器には適してない方式なのだ。

ここで改めて球と石の適性のおさらいをするが、一般用途なら消費電力や大きさ等の点で石は絶対的優位がある。
性能範囲の広さも応用が効くので良いが、単体楽器用途にだと不要だ。
また是非皆さんに「再考」して頂きたいのが「求むるべき性能」で、なるべくなら楽器的には録音機より上回っているのが必要な処だ。

但し「楽器性能」であるから「音響機器性能」とそのままの比較をしたら駄目で、優先要素の違いの把握が重要になる。
例えば音響で雑音は微小レベル音の聴き取りを邪魔するからご法度だが、楽器ではその為に器楽音に変更を加えられるならその方が不都合だ。

音響では音源に入ってる低音・高音が漏れてはいけないので、極力可聴帯域全域が確保されねばならない。
だが楽器では繋げるものが出す範囲に対応出来れば良く、寧ろ余計な帯域が出せると「雑音だけの帯域」となって逆効果となったりもする。

電気理論観点のみではどっちも音響増幅と同じに見えるが、実際には楽器も熟知してないと上手くは作れないんだが最近はどうもねぇ。
素人がAmpを持つのに機能や価格等の都合で石へ行くのは仕方無いが、それは言わばシミュレータと思っとくと良いだろう。

近年ド下手は居なくなったが、過去比較では達人・超人が出なくなったと感じられる。
全く確証は無いがもし球Amp経験の無いせいだったら、奏者的には死活問題なのではと危惧される。
生ピアノとかドラムだったらどんな高性能のでもデジタルのだけで練習してたら、生でやって来てる人に負けそうと誰でも考えるだろう。
電気楽器ではそこが球か石かが該当してるんだが、すっかり見過ごされてる様だ。

そんじゃ上手くなりたきゃ球のを入手するとして、大きな注意点がある。
現代高機能のの多くは切替回路に石や半導体が使われてるが、これは極力避けないと本件には合致しない。
なので不便だろうけど何も付いて無いの程回路が単純で、信号経路も最短になるから弾いたままが出て来る。
Guitarの歪みすら極力直結が良く、どうしても不足する分だけ外付けコンパクトEffector随時追加が望ましい。

別にそれを必ず録音で使わなくても構わないし、楽曲内での正規の所望音色が出せなくたって構わない。
俺はほぼ偶然で練習が球のになっただけだが、そこで発見した事がある。
原始的球Ampで習得したのだと、音色は違えどAmp無しでも弾いて出た音のニュアンスは全く同じになってたのだ。
要するにAmpが何もしてくれん分、自らの手が何とか出来る様に自然となってた訳だ。

生楽器ですら拙ブログ別項で述べたように影響がある様だが、どうやら電気楽器の方がもっと影響が大きいみたいだ。
しかし何分「電気に化けた機械の中の音」なんてのは全く見えないし知る由も無いから、何も考えずにほっといたら一生涯気付くのさえ無理っぽい。

最後に機器の高音質の定義を再確認しとくが、先ず物理的性能と人の感覚的なのは一致していない。
更にオーディオと楽器でも異なっていて、更に更に高音質なら必ず何を聴くにも気持ち良いかっつうと実際はそうでも無い。
もし酷い音源のだったら高性能な程粗が全部耳へ攻撃して来るんだから、却って最悪だ。

そこで機器どうこう以前に演奏レベルが問題になるが、それを育むのに楽器的高音質が要るって寸法なのだ。
なので上手くなれる迄はこれだと粗見え見えの不親切で、一瞬入手を後悔するやも知れん。
だからって上手くなれるチャンスをわざわざ減らすのは、勿体無いと思うがどうだろう!?。

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