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2018年11月 2日 (金)

Hi-HatとそのStand⑯フェルト実験編

従兄からの協力要請がキッカケで色々体験出来たが、今週はフェルトについて。
協力要請と言い乍らその根っこの幾らかは、「合奏時Hatが聴こえんで困る」って俺のクレーム!?なのがありゃりゃでありまするが…。

その昔ライヴハウスだった従兄のドラム教室では、
Hi-Hat Standのクラッチフェルトは当時の予備品の残りを使用している。
コストと耐久性から選択されたフェルトだが、
20年以上前ってのもあってHi-Hat  Cymbalはゴツイ系だったから許容範囲内だったのかもしれない。
実際にはそれでも硬過ぎたんだが、従兄の所持Stand等の絡みで彼には「硬過ぎ」に気付く機会が中々訪れなかった様だ。

俺はと云えば
Hi-Hat系に関しては従兄の真逆の体験が殆どで、近年従兄の処へ出入りする迄あんな硬いフェルトがあるのさえ全く知らなかった。
こっちは太鼓を家で叩ける(当時は挑戦に過ぎなかったが)様になったのが約30年前で、中古で少ない予算の都合の結果なだけだ。
その頃からRock向きのごっついのが出だして流行ったので、演りたいのに最適じゃなくても手に入れられるのは古風なヤワなのだったのだ。


太鼓だと従兄比じゃ肝心な処はサッパリな代わり、こんな時は変な処だけ妙に詳しくなった俺の出番だ。

至近にカノウプスがある地の利を生かし、先ずはYAMAHAの旧式のとカノウプスのを下側のも含め各々1組だけ先手購入しての実地試験を提案しそれを今週やって来た。
拙ブログ「ドラムのパワーとトーンの⑥」で述べたHi-Hatクラッチの状況等も加味した選択で、個人的に目算はあるも確証はとれてなかった。

フェルト以外は最近一通りテスト(かなり限定的だけど)したものの個別だったので、各部の影響度合いの同時比較が出来て無い。
従兄の処は教室なのもあって最低所要数は3セットなんだが、見当が外れて浪費になるのも防ぎたかったのだ。
それと何より今従兄が常用してる
Hi-Hatは彼のオリジナルブレンドだが、かなり薄く軽い上Top側に至ってはCrashの流用だ。
ベテラン専門家の裏技だからそれ自体に問題は無いものの、Rock Bandのアンサンブルには凡そ適してはいない。

それで本人はCymbal自体の購入迄覚悟してる位なんで、どんだけ対策すれば事足りるかは実験しなれりゃ分からない。
本稿の過去の経緯で
Hi-Hat部全体について2人で多角的に思案したが、現況のままではどれもが怪し過ぎて有効施策の見極めは無理だ。
けれど絶対的に駄目そうな箇所だけはここ迄の実験で分かったので、失敗しても低負担なのと何れにせよ手を入れる必要のある処から手を付ける事にした訳だ。

正直俺は大きな成果獲得は想像して無かったが、今回は珍しく良い方に予想が外れてかなり驚いている。
音色や鳴りが変わるだけならまだしも、オリジナルブレンドでは音量が激増したんだからこりゃ大事だ。
更に普段生徒用に用いてるNew Beatも含め、挙動や操作性も激改善。
彼曰く「コントロール出来る様になった」って、今迄よくそんなマトモに操れないので演ってたもんだと思わず関心しちまった。

原因的には直にCymbalに触れてる箇所なので、影響が大きいのも納得ではある。
結果を得てから考えれば「たられば」の「あったり前田のクラッカー」と本来至極当然なんだけど、それの程度っつうのは実際体感しないと良くは分かんないもんだ。
マクロ部分についてのみは俺の推察通り、やはりCymbalが薄軽な程大きな変化が出ていた。

なので厚重常用者にとってならそんなに気にしなくて良さそうだが、薄軽好きだったら絶対避けて通れないって感じだ。
薄軽物は触れた程度でも反応が良い代わり、望まない外部からの僅かな抵抗でもう音に変化が出る様だ。
深読みすれば本体の軽い分標準的なのの使用時より、
相対的にフェルトの硬度が硬くなったのと同じなのである。

それでも俺なんかだと手は大したのは演らない(ホントは出来ない!?)から、そんなには関係無いかとも思ったが後から考え直している。
その理由は「Cymbalの値段が違うかの様に聴こえた」からで、ナケナシをはたいた身にはこれは看過出来ん大問題だ。
決して大袈裟じゃなくフェルトの適性次第で、価格の桁が変わる程なんだから。

今回実験の結果を並べてくと…
1.Zildjan New Beat
①フェルト全部がYAMAHA
端的に表すと音質向上で、特記されるのは低域の増加だ。
Paiste等より地味目だが元々下が出て音色に重みとか深みのあるのがZildjanの売りだが、それが漏れなく発揮される。

②全部カノウプス
高域のレンジ拡張が著しく、①では少し昔っぽかったのが近代的な感じになった。
派手とか華やか迄は行かないが、もう地味ではなくなった感じ。

2.オリジナルブレンド
①全部
YAMAHA
音質向上もかなりだがこちらの特記は音量激増で、数値的計測はしてないがBassとの合奏時の聴き取りが容易になった。
決定的だったのはCymbal自体が爆音アンサンブルに不向きなのに、それを忘れさせる位全然違った。
低域については源からあまり出て無いので目立たないが、下手すると軽過ぎて安っぽくなるのは見事に解消されていた。

全部カノウプス
こちらも
高域のレンジ拡張だが、源が倍音豊富なだけに特徴全開って感じになった。

3.下側フェルト
これは少し前説を加えたいが、今回実験に供したStandは受け部(プラ製)とフェルトが接着されてる物だった。
そのフェルトは硬度は並だがかなり分厚く、重ねて試すのには色々懸念が拭えなかった。
そこでこれを取り外したがそのままではフェルトの受け皿が不十分な状態となるので、別タイプのStandにあった鉄板(平面円形)を代わりに用いてみた。

下側フェルトは今回試用品はどちらも柔らかで薄いが、これは俺の体験的拘りが発端となっている。
Bottom Cymbalの振動阻害を軽減するには接触面積縮小が有効だが、演奏で斜めに傾くのの復元性も要求される。
厚みがある程安定性は高いものの如何せん接触面積が広過ぎるし、Cymbalが傾こうとする時だけ抵抗が増えるのも気になったからだ。

過去に音質安定化の為に神経質になった
時期があったんだが、その時は確実に「同じポジション」に戻ると良さげとプチ追及した。
それでカップ形状を裏返した様な凹みのある物(ゴム製)を試したが、復元性は優秀も戻る動作に段差が出来た上そこで雑音を発するので没となったのだ。
Topを硬めに締め・上下間隔を最低限みたいなセッティングだったらこの欠点は出ないが、Rockのリズムで使うオープンには上下共極力放任なのが音色的に好ましい。
フットハット(特に足の蹴りで鳴らす方)等も間隔が狭いと不向きなので、特定セッティング時限定品って感じで俺には合わなかった。

長説漸く終りで戻るが前述小細工をしたのは、上記体験から厚いの駄目・転がり難いのダメを概知だったからだ。
こっちの結果は両社のが近似なのもあって
音にメーカー差は殆ど無かったが、音質向上と挙動の自然さはどっちもこれら以外のより格別だった。

<続くんだ>

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