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2018年10月15日 (月)

ドラムのパワーとトーンの関係性考察(二応私的)②

今回はヘッドのミュートに特化する、つもりで船出だ。
但し本稿ではミュートそのものよりお題の通り関係性最優先なので4649。
考察の物差しとして基礎原理から始めるが、ミュートの有無で何処がどれだけどんな風な影響が出るのかだ。

①ミュートがある程音量低下
ミュートがある程倍音低下
ミュートがある程余韻短縮
これの②についてなら皮の細かい振動がし難くなりそうなのが想像着くので、マイルド若しくは低域の強い音色に変化するのが分かりそうだ。
注意が要るのは①の方で、自分も含め普段は多くが気にせず音色だけ視点で加減してるんじゃないかと思う。

だが物理原理からすると「振動し辛く」なれば、必ず音量もその分低下してる筈なのだ。
それが人耳には高音程けたたましく感じるので、高域が減るとうるさく無くなる分安堵して往々にして叩く勢いの抑制が無くなってるのではないだろうか?。
無意識下で叩く強さが変わってしまうなら、ミュートで音量変化は無いと認識しても無理も無い。

元が爆音でその中での少しの違いがとても判別困難になってるのもありそうで、バスドラペダルの項で力を結構入れたままで微調節するのは難しいのと何だが同じだねぇ。
太鼓の最大音量を僅かでも小さくしたく無かったりするなら、ミュートはしないに限るとなる。
但し通常皮のまん真ん中を強く抑えたりはしないので、音量低下量はそんなに大きくは無いだろう。

音色以外で他に影響が出てるのは余韻の長さで、これの影響度は音色・音量の中間位と思われる。
叩いた直後は皮の振動も大きいが、鳴り止む寸前の振動は微々たるものとなるからね。
実際バスドラでは余韻短縮目的でのミュートが多い訳で、何れにせよ音量を少し損ねても音色を優先させての措置なのがミュートとなる。

アンサンブル内での音色の都合として現実的に太鼓のレンジが広過ぎて他パートに不要干渉する場合があるが、そんな時はミュートをした方が全体としての聴き取りは向上する。
俺は「自作ドーナツミュート」を常用してるが、太鼓練習の俺言い「擬似バンド」時の他パートの聴き取り向上も目的に含まれている。

かつてはオーソドックスなガムテ―プ主体で、必要に応じてティッシュペーパー追加等で様々なのを散々試行錯誤していた。
だが録音時に楽曲由来で欲しい音が違った時に
問題があり、長期間ガムテを貼ってると剥がしても半乾燥した糊がヘッドに残る欠点があった。
要は「残り」があるとフルオープンにならなくて、その為にこれをこそぎ落とすにはかなりの手間と時間が掛ったのだ。

因みに
「自作ドーナツミュート」は中央部が破れたお古のヘッドから切り出しているが、これの外側とリムの隙間を無くしたければ1サイズ大きいヘッドを使用する。
同口径のだとヘッド外周部の折り目の都合で、搭載時に全体が浮き上がって想定通りの効果が出せなくなるからだ。

裏技として裏返しに乗せるのも試したがミュート側に張力が掛って無い為、太鼓側の表面の具合と
微妙に合わず浮き気味になる事もある。
もしスネア
交換等をして輪っかのみそのまま移動させたりすると、大抵は状態が異なってしまい効果も変化してしまう。
だが「折り目」部分が輪っかに付いて無ければぺらぺらなので、その点では打面がどんな状況でもそれなりに追従してフィットしてくれる。

また
俺言い「擬似バンド」とは他の生楽器はPAから流すしかないが、電気楽器類はそれぞれのアンプから再生させて本物へ近付けさせるという仕掛けだ。
完全に近くするにはアンプ台数・PA・
マルチトラックレコーダを含む録音機材迄揃ってないとならないので大掛かりだが、録音の為の練習としては恐らく最高級な手法且つそのまま移行も可能なメリットがある。
個人的にマルチプレーヤの都合上どの楽器の練習も要るのと、ともすれば拙い太鼓練習に誰かを無理に付合わせずに済む訳だ。

ステップ
:予め所望の他パートを演奏して、マルチトラックレコーダへ録音しとく。
コツとしてはこの時電気楽器はアンプで鳴らすが、記録するのを「アンプ直前」から拾っておく処。
ステップ
2:生物はPAへ繋ぐが電気物はそれぞれ録った時のアンプへ繋ぎ、全体を再生させ乍ら音色と音量バランスを調整する。

こんなある意味面倒なのに至ったのも「もしや人望に乏しいの」と訊かれたら「貝になる」だろうが、本人としては大音量生楽器の慣れ不足対策なのだ。
電気物や生でもPA必定の物なら音量バランスはフェーダの上げ下げだけでも済むが、生だとそうは問屋が卸さなく手加減・足加減が全てだ。
更に奏者の各太鼓のバランスの好みもあるし、想定範囲を超えた増強・抑制が急遽訪れたら下手な内は無理対応すると他の演奏自体が崩れたりし易い。

アンタの好きな音にはこん位の加減が要んのよってのを知って、それを身に着けたいと思っての所業だ。
これが全パートを偶然巧く演れるとリアルさは凄まじいもので、超高級オーディオで苦心惨憺するより良好な音場空間が得られてしまう。

ベテランの域に達すると個人練習で他人からは単独にしか見えずとも、しばしば「全体での音」が本人の内部では流れてる事だろう。
それでも微妙な調整等は実際に音を合せるのが近道だし、錯誤が起こり難いのは確かだ。

俺的には太鼓は奏者本人と周囲の奏者への聴こえに差のある方の部類との実感があるあるが、それ故ミュート等に関しても叩き乍らだけでの判断では調整不足が出易いと感じている。
他楽器にこれが無くは無いけれど弦の類だと、任意に移動が出来るから実態を把握するのも簡単に出来てしまう。

そして太鼓等の生楽器は叩く強さで音色が露骨に変わるのが当たり前、変わらんでも困るがだからこそ各自がデフォルトの強さを自覚しとくのも必要そうだ。
叩く場所にしても同様で普段は変わると困るけど(音色が不安定化)、そうじゃ無い時はドンドン変わって欲しい。
これが安定化させられた上で音色調整へ入らないと、振出しに戻るになってしまって先進みしないであらう。

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