Hi-HatとそのStand⑮実験備忘録
最近は滅多に雑誌も見なくなったので実情不明だが、例えばまだ持った事が無い人に参考になる様な情報を全く見掛けない。
そこで先週の実験結果を掘り下げ記述するが、俺にとっても簡易で基礎的だが忘れると困る部分を中心に掲載する。
1つはHi-Hat Standによる音色差で、もう1つはメーカー(ブランド)やタイプによる大まかな個性と前者からの影響度の大小だ。
ではStand差の影響度から行くが、薄く軟らかいCymbal程影響度は高かった。
俺と従兄は並よりヘビーなタイプを不所持なのでそこは未だ不明だが、手持ち中では一番ヘビーな俺のPaiste The Line Soundedge(現在では表記のある場合Medium相当)でも明確な変化が認められた。
奏法関連で述べればどのCymbalでも大差が出たのはフットハットで、音色・余韻は言うに及ばず音量自体が激変した。
Hi-Hat Standがゴツくなるに従い先ず最初は低域成分が欠け、次に高域その次に核心たる俺言い「目立つ倍音」が消失して行った。
これはクラッチ部・そのフェルト等単体部だけでも同傾向で、全体でも個別部のみでも兎に角極力ヤワな程Cymbal本来の音が得られる結果となった。
ここで先にメーカー(ブランド)差の大凡を具体的に記すと、
Zildjanは地味目だが深みを損ない難く
Paisteは派手目だが扱いを誤るととたんに安っぽくなる
であった。
我々が他ので有名なのを不所持で今回の以外ではそれなりに経験はあるが、実比較を出来てないので済まぬが他の詳細は今回は省略させとくれ。
しかし上述の如くで全体傾向の中では割と上出両者が個性面でも右大臣・左大臣な感じで、他の多くはその中間にあると思っといて大丈夫だと思う。
特急通過待ちが終わったから又本線走行に戻るが、Zildjanの場合は元から「目立つ倍音」が地味目な為どんどんこもって音の通りが悪化した。
最悪時を得意の!?誇張表現すると特製合金が真鍮になり次段階ではブリキ、最終は最早金属では無くプラみたいでフリスビーで代用でもしたかの様な変遷を辿った。
俺は普段大昔の慣例!?からポピュラーなAシリーズを単にZildjanと称しているが、Kの国内販売が後からだったののせいかと思っている。
その当初のAとKの違いは高級感でKは更に渋めの個性だがワイドレンジで、個人的に時にAで感じる超高域の天井低目みたいな制限感が無かった。
近年に近付く程Aの天井も高くなってった感があるが、一時期は代わりに少し安っぽくなった気がした頃もあった。
個人的には昔よりアンサンブル全体の高域成分が増加してると感じてるが、そんな中でPaiste比だと余裕の少ない倍音が削がれるのは厳しいと感じた。
実施したBassとの合奏でもCymbalが発した音量の割に、リズムの聴き取り(特にチック:スティックチップで叩いた音)が早期に劣化して行った。
Paisteはと云うと全体にある弱点たる「安くなる」が増して行き、最悪時は「しまった偽物掴まされた」みたいな血の出る出費が無効になる感じだった。
実験に用いたSoundedge以外は薄軟タイプで並のより小音量だから結果を待つ迄も無くハナっから厳しいが、それでも最良条件時のみは合奏で何とか聴き取りが可能であった。
PaisteもK Zildjanに対抗したのかは不明だが、602(正式には前にFormulaが付く)等はかなり思い切って渋めでピッチも低くなっている。
総体的にPaisteはハイピッチで倍音が強く俺は全く気にならずにいるが、従兄の所で彼はSoundedgeに触れた瞬間に「うわっ、高っ」と声が漏れた。
この特性だと爆音で且つ混雑時でも他楽器より更に上で鳴る感じだから、鳴ったかどうかの確認が取り易いと思う。
俺はZildjanが嫌いな訳じゃないが従兄より太鼓のアベレージ音圧が高目だからか、或は一体感より分離や消えない存在感をより求めた辺りで金を払うならPaisteとなった様だ。
有名な2002はPaiste内でも一段と華やかで目立つので爆音下では最強っぽいが、残響が少ない所で録音するには低域不足に感じるかも知れない。
俺のPaiste購入時当初は2002が第一候補なのをカノウプスの店員氏に咎められた一幕があったが、録音にもガンガン使用と言ったのを受けての事で今となっては有難く思っている。
実は俺のフェイバリットはBig Beatかもとその後の情報・知識の充足から導き出されてるが、当時はまだ販売休止期でしかしThe Lineが中では近似だった。
相違点はLineはBig Beatが金持ちになってギャルメイクをした様な感じで、ゴージャスだが少しケバくなった様な印象だ。
急行に追付かれたので又待避線へ向かうが、ある意味ちゃっちいStand程Cymbal本来の音色が引き出せると言える。
そこから従兄が少し拘って持ってる他のCymbal Standの話しになったが、彼は鳴りを気にして意図的に華奢なのを選択している。
その乗せ方も教室として交換の簡便化の意図もあるにせよ、Splash系以外は上側はフェルトもネジも付けずフリーにしている。
こうするとCymbalの動きは一番スポイルされなくなるからだが、彼の好みが太鼓の皮もCymbalも並より僅かでもヘビーになると不許可なのの現れの様だ。
俺は手下手由来で彼より何処に行ってるか分からないのを、叩ける自信が無いから「上」は付けている。
だがそれなりの紆余曲折を経てCymbalの最大移動時のみ上フェルトが効果を発揮する程度に、わざと「フェルトがあるのに隙間がある」位に落着いている。
俺のケースは音色より演奏性からの結果で、最初はJohnny,Louis&Char時代のJohnnyさんの真似をしてかなり締め込んでいた。
動画等で確認するとその方が短時間でニュートラル位置へ戻っており、それへ演奏し易さを求めてみたのだった。
処が実際俺が演ると復帰が早くても必ずしも演奏のタイミングと合致せず、逆相(現実のCymbalと想定したのの向きが逆)となった時に却って危険且つ叩き難くなってしまった。
私分析に依ればCymbalの動揺が重力由来だけの自然数と異なるのが不味い様で、Cymbal位置予測が困難になった為の様だ。
凄く慣れられたら違って来るのかもだが反力は増加してるので、動揺の速度は速く動きは細かくなるから目に厳しくなるのは間違い無い処だ。
反対に結局極力自由を与えておくと振動速度が最低速化したので、それをキッカケに上記の設定となった。
これをHi-Hatでも連続アクセントOpen時の安定目的で固めるのを試したが、同様にタイミングが奏者都合と合わぬ場合が発生したので止めている。
Hatの場合はTopを上下両方向へタイムロス無しに移動させる必要があるので、目に見える様な上フェルトとCymbalの隙間は持たせていない。
けれども余計な圧はやはり不自然動揺を招いて不便が増すので、隙間は無いがちっとも押さえてはいない程度の締め具合に落着いている。
そして従兄が君の古Standだとそれ自体も共鳴してる気がすると言うんで、物は試しでHat用以外のも含め色んなののパイプ自体の打音検査をバチで実施してみた。
するとチューブベルには遥かに及ばぬが、古い或はその手のタイプの程何と「キンキン」と良く鳴るのである!!!。
これだって万一その特性が逆相になれば逆効果になる危険は内包するが、「受けた力を巧く返せる」様ならStandも楽器の一部として機能するのだ。
お恥ずかしい事に近年のを一切不所持な俺は「金属パイプは鳴る物」の認識しか無かったが、この手ので殆ど鳴らないのもあるのを初めて知ったよ。
でも従兄とは程度が違うが俺も汎用性面等で激厚Cymbalは用い辛いので、鳴らない式を今後も求める可能性は無さそうだ。
特に薄柔を使用する場合は「思い切ったキンキン」を用いると、対音量比の耳通りが格段に高かったのを記しておく。
諸条件次第で適応度低下の可能性は否定できないが、これらを総合すると基本的にCymbal類の保持はなるべく放任の方が無難だと俺には思われた。
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