Speedkingよもやま話②SWIV-O-MATICショックⅡ
事の初めは従兄が研究中のアントニア“ヤヤンク”インリって、インドネシアの若き凄腕女流ドラマーが使ってる魔改造バスドラペダルだ。
こんなのは俺も初耳ならぬ初目だが、兎に角やたらとフットボードを長くしたかったらしい。
上図左のを青で示した板か棒か何かと赤で示した在り来たりの蝶番を追加し、青の上へヒール部もろともフットボードを貼り付けて上図右の様になっていた。
後ろヒンジが「只の蝶番」でどうなのか不安だが、動作角度が小さいので間に合ってるのかも知れない。
外見上理屈的に計り知れるのは、フットボードの元ヒンジ寄り(奏者目線で手前)を踏んでもカカトが必ず「新ヒンジの前」となる処。
研究熱心な従兄はどうしても試してみたくなったらしく、最初は彼手持ち余剰のの改造の相談を持ち掛けられたのが先週の話しだった。
しかし蝶番は未だしも手持ちに図の青の部材候補が無いし、固定の為にはフットボード自体にネジ穴加工等も必要になる。
本人のは元々フットボードに穴があるデザインのだが彼の候補のにそれは無く、テスト終了後原型復元したくなった時に不具合の残る懸念があった。
そこで考えを巡らし無改造で近似体験が出来そうな方法として、最初の段階では先ずフル調整が効くSWIV-O-MATICで小細工したのを代替案として提示した。
長年スライド屋だった俺はフットボードは長目な方が演り易かったので、過去に一番伸ばしてみたりとこれを弄った経験があったからだ。
実は最初に彼からその動画や画像を見せられた時、ヒンジ部がフットボード表面より高くなってて変なのと感じていた。
が、そのシルエットどっかで見覚えがあるなと。
あっ!!!SWIV-O-MATICだッ!!!、キッカケはたったそれだけと毎度の僭越振りは今日も健在だ。
一昨日持参する前に宅で少し調整して擬似体験可能の確認も取れてたし、何でもかんでもネジ(っても太鼓用の□頭ボルトだが)でその場で変えられるしね。
そしてStudioliteでも少し追加で弄る事で、めでたく当初の目的は達成された。それが最大とか全ての理由なのかは不明だが、要はやはり「カカトが必ずヒンジ前」の様だった。
こうなると「無神経な」アップヒールで踏んでも、従兄言い「脚重抜け」が原理的に防止出来る。
それ以外ではフットボードの踏み位置が奥でも手前でも踏み応えの差が小さくなるとかは分かったが、それが何の為に必要なのかは俺には分からなかった。
何れにせよこれで無事完了になる筈が、ならないのがウチの従兄である。
折角だからノーマルセッティングにして試奏してみたらと、つい余計なお世話を焼いた俺がもっと不味かったか???。
三つ子の魂百までなのかマトモに踏むのは何十年振りなのに、「多分こう踏めばこう動く」と何故かすぐに直感出来たんだそうだ。
それでも大概は現実は想い出とは異なるもんだが、何と思い通りに操縦出来ると言い出すではないか。
他のだと無理だけどSWIV-O-MATICなら多分スライド出来るよと言って、あれだけ近年悩まされ続けてたのに実際あっさりドドッと鳴らせちまいやがった。
上手く行ったんだから普通なら唯喜べば良いのだが、昨今の取組みに半ばリセットさんが掛ったんだから腕組み状態突入だ。
それと言うのも暫く振りでバンド録音のオファーが入る迄、従兄はずっと教師としての向上に集中していた。
そのせいか録音に耐え得るバスドラダブルに家出されたも同然となってて、克服手段として厳選したツーバスの練習真っ最中だったのだ。
最近の本邦ではバスドラのドドッのニーズがとても少なくなったと俺も感じてるが、それもあってか余りに永い事演らないでいれば怪しくなるのも仕方無い。
特に苦手となれば余計そうだし、その演らない期間中にペダルがどんどん違うのへ変わってたりもしたしね。
プロだってここ迄「全替え」となれば大手術直後のスポーツ選手と同じで、確証の持てる見通し等たつ訳が無い。
<つづく>
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