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2018年8月18日 (土)

Bass Drum Pedalの踏み方Ⅱ⑨音色編Ⅱ

前回音量迄到達出来なかったので音色より先に音量について記すが、両者に密な関係性があるからでタイトルに逆らうのではない。
一見誰が考えたって力がある程大きく鳴らせそうだが、相手は重い荷物じゃ無く
楽器なのだ。
すると力でも単なる絶対値では無く、速さの為の力となる。

両方を持ってる者でも後者を相当優先させないと効力を発揮出来なくなるが、それには特例以外は押さえつける力が無い程良い。


楽器の共鳴周波数次第で必ずしも基音が一番大きく出るとは限らないが、基音が一番低い周波数(音程)で「基」と呼ばれるには本件でも意味がある。

これがしっかり出る分だけ鳴るってのは太鼓なら皮がフル稼働してる訳で、倍音との割合がどうあれ最大音量となるのだ。
この時が意図的な場合を除いて一番豊かな音色にもなるが、そのメカニズムは前回等の通りだ。

早々の有関係脱線かつクドイがRingo Starr辺りが始めた音色の為の太鼓ミュート、実はこれ奏者がかなり充分なパワーを持っていないと想定通りに機能しない。
1つは倍音を減らすのだから、基音が弱すぎたら単なる音量抑制のミュートになってしまう。
2つ目はもしオープン時の倍音が少な過ぎると、ミュートしても音色変化巾が狭くなってしまう処だ。
Ringoのやったミュートであんな劇的変化が出せたのは、元々が太鼓を「フルに鳴らし切れてた」からに他ならないのだ。

この類の現象は小音量時には起こり(起こし)難いが、それってもし変な叩き方になったらもう聴こえなくなっちゃうからよ。
だが大音量時ともなると太鼓奏者は眼前の大音響に惑わされ、この点に対して鈍くなってしまう。
だが奏者だけの立場だと不都合でも、聴力維持等の為には寧ろ
鈍くなって正解なのだ。

人の耳で歪むのも少し危ないが、神経で歪むとしたらそれは最早破壊だ。
だから防衛本能として耳にコンプリミッタ機能も備わってるが、これが作動し出す以上の音量だと近年のJ-POPみたいに大抵は実音より迫力があるかの様に聴こえてしまう。
ドラムが現行の最大音量まで大きくなったのは、主にPA無し時代の大舞台での都合たろう。
なので奏者に最適化してるとは言えず、無給時間外労働みたいな事になっている。

手前味噌の体験談として元は音の大きさからの疲労軽減目的で、去年頃は暫く遮音ヘッドホン(基本音無し・たまに有ってもメトロノーム程度)を被って練習してた。
俺の場合幸い耳は丈夫な様で助かってるが、忍耐力が大変乏しいからか耳が平気でも心が草臥れるのでの措置だっだ。

それで演ってると低音程遮り難いので結果的に基音が普段より良く聴こえるが、叩きそびれると基音がとたんに減るので却って簡単に判別出来てしまった。
相も変わらず得意の!?結果オーライでしかないが、被っててマトモなのだと素耳になってもそっちの方が音色・音量共遥かにグッドだったのだ。
結局どっちも太鼓の皮のフル稼働に近付く程良い様で、BONZO辺りだともう皮の稼働からギターに対抗してオーバードライブさせてそうだ。

浅知恵的には足りない腕を何とか楽器で補いたくなるのが人情だが、余程太鼓にだけ好条件とならない限りは全然効力が無い。
演ってる側は頭の中にもっと鮮明・詳細なイメージがあったりするので、実音よりそっち寄りに捉えがち。
気にしてる処が少しでも出てくればそれに夢中になって「ほら出てる、
出てるでしょ」ってなるが、現実の含有量は僅かかも知れない。

それを聴者が同様に意識してくれるのなんて滅多に無いだろうから、音色の「根っこの部分」に差異がある位でなけりぁ見逃されるだろう。
望んだ音が得やすい程奏者の調子は良くなるけれど、聴者は最初に少しの興味も湧かなけりゃそんなの関係ねぇで終いだ。
でも無理して難しいのをやろうとさえしなければホントはそこ迄叩くのは難しくないらしく、この点については専門の従兄の先生Studioliteで確かめとくれ。

それと機材と人のバランスももっと考えるべきポイントで、ヘビーな楽器でもその分ハードな音に
は必ずしもならなかったりする。
多少怪しげでも「もう壊れる寸前みたいな音」の方が、単に大きいのより迫力があると人は認識するもんだ。
この面では楽器が立派過ぎて逆効果になる事だってあるのだ。

今だって
俺は全然太鼓自体は上手いと云えぬが、遮音ヘッドホン被りがきっかけで演奏の成否判断の感覚は少し養われたみたいだ。
それ迄の「不適切な自意識過剰」から解放されつつあるのか、最近の自分の中では音色重視で音量は殆ど無関心化している。

この方法では体がちゃんと温まってからとか余計な力みが無いだとかでないと成功しないが、
温まって勢いを出せて来ると両者共楽に格段の向上がみられるのだ。
叩き出してすぐにベストにならないのはもどかしいが、少なくとも俺には音色を気にした方が音量も安定して大きく出せる様だ。
以前は不正な方法だったので局所的には兎も角、大音量の継続・安定等が今より全然駄目だった。

必死になってる音の姿は緊張感に溢れ、一生懸命さ等では好結果を生むかも知れない。
だがパワフルとなると楽にとか普通にやってるのにとんでもない音が出てる方に強く感じてしまうもんで、ここぞの一発も大事だが「普段がどうか」なのでありんす。

<も1つ続く、かも>

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