Bass Drum Pedalの踏み方Ⅱ⑥力編
これ迄も折に触れ述べてきたが、太鼓の足に関しての力の入れ方を掘り下げる。
今回は手と足の一緒な部分と違う部分についてから行くが、これは主に太鼓よりも人の体についてだ。
何故なら1つは太鼓は大きさや向き等は全然違ってるが、バスドラとそれ以外の太鼓に金物(シンバル等)との程の差は無い。
そして2つ目に体の方は手の指はバチの先とは逆向きに動かせるが、足ではそれが出来なかったりするからだ。(音を出すの自体には使えない)
冒頭に2つ目をもう少し具体的にすると、例えばSpeedking等一部例外を除きフットボードにそもそもヒンジより後ろが無い。
つまりバネやリバウンド以外で人が意図的にビータを戻せなくて、その分自由な制御が出来ない。
手ではバチを直に「持ってる」ので、身体のどの場所の作用ででもそれは簡単だ。
電車だと終点に着いてもあっさり反対向きへ走り出せるが、車で細い行き止まりの道へ入ったら出るのはバックだけで大変なのと似た様なもんだ。
ここから個別に見てみよう。
1.足で踏むが、踏むのと上げる方のどっちが大事か?
ズバリ正解は上げる方で、タイミングのみならずストローク(必要な高さ)も備えあれば患い無しだ。
無用バネ強ペダルでは踏むのも大変になって来るが、それは調整やペダル変更で対処出来る。
だが己の脚に変更を加えるのは困難だし、出来たとしても長い時間を要してその場でなんてとんでもない。
当たり前だが踏む為にはその前が必須で、その段階(脚上げ)で既にテンポの波に乗れてれば後は自然に落すだけで済む。
上げ遅れて慌てて踏むのも音が忙しなくなったりして不味いが、間違って上げ急いでしまうともっと苦労させられる。
踏むのをゆっくりにするにも限界があるので、空中に上げて不安定なままで待たなければならない。
2.ではその脚上げはどうする?
決してバネを利用するなとは言わないが、下手に依存すればペダルの言いなり下僕と化す。
踏む速さや間隔にバネ強さが自動調節されたりはしてくれないので、合う時と合わない時の差も極端に大きく影響するだろう。
動く物は特有の周期(共振周波数)を持ってるので、演奏に都合の良い部分はあっても只の一点しかない。
何事も訓練次第ではあるがバネ活用度が最高になる俺言い「柔らかいアップヒール」(足首脱力意識のままで踏む)が有効なのは、ダブルストロークには遅いかもな「連打」時のみ。
それも2打や3打程度じゃ無く最低でも小節を跨ぐ位の時で、最近の俺みたいにトゥヒール系が得意になるとこっちの方がタイミングの正確さを得るのが簡単な様だ。
3.それじゃあ疲れるじゃんか!?
残念乍らその通りだきんどもちょい待ち、先ず踏むのと両方よりはマシ。
それと考えなきゃしゃーないのが万有引力で、踏む方はタイミングさえ合せられれば落すだけで行ける。
が、上げるのはバネと「違うタイミング」になれば自ら汗を流すしか無いのよ。
4.次に踏む方に力を使ってはイケナイ
ってか場合に依ったらそんな余裕も無くなるんだが、兎に角大事なのは「タイミング」を取るのに全力を注ぐべきだからだ。
それと踏むのにムキになってると(俺等特にそうだが😓)筋肉が連続稼働で張って固くなって来て、だんだん脚の上がりが劣化して来る。
上げ足りないのを踏力で半ば常時補おうとしようもんなら、もう負のループのとりこで疲労加速度も増加の一辺倒だ。
それとこれをやっちまうと高速化にとても不利で、もてる力は制御と速さだけに割り振りたい。
脚は腕より大きくて重いから制御・速度共劣るが普通の太鼓演奏は手足を同時に駆使してなされるので、なるべく手に追従出来なければ困るでしょう。
5.踏む方に力を使ってはイケナイⅡ
求めるフレーズ次第で程度差はあるけれど、やはりコントロールが大事だし難しい処。
大きい物(脚:対腕比)を動かすと胴体等体の他部分への影響も大きいが、力が入れば「固く」なる分衝撃吸収力が減って余計振り回される。
又「踏み意識」が強いと自然と体の重心が不要に前へ行ってしまい、これも脚上げ負担をより増やしてしまう。
それに現代のバネ強にしても「それを踏むと腰が浮く」様な事は滅多に無い筈で、体重が乗り過ぎれば脚上げ協力はして貰えなくなる。
6.掛けて良いのは脚の重さだけ
もし力を大して使わなくても毎度体重を掛けてるとどうなるか、体が毎回揺すられて不安定になり手のタイミングも不安定になってしまう。
もし脚が軽いとかで力を多少なりとも入れ続けないとクローズ出来ないなら、それはバネ強さ等が体に合ってないだけの話しだ。
パソコンで打込むだけのと違って生楽器は大抵それよりは力も使うが、飽く迄楽器の操縦であって土木工事じゃあるまいしだ。
土方や大工のオッサンだって外見よりはパワーより加減に心血を注いでて、そうじゃないと道路も家もきっとぐにゃぐにゃに曲がったのとかしか出来ないだろうさ。
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