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2018年7月22日 (日)

Ludwig Speedking賛歌②

今回は俺的に「隠れた最大の特徴」について述べたいが、それは取敢えず「バネカムの深さ!?」とでも言っとこう。
一般的な最大の特徴はダイレクトドライブとか圧縮スプリングで正解だが、それ以上に使ってみて影響を感じたのがバネカムの件だった。
その中でも最大なのが「バネの伸縮寸法の小ささ」で、他のペダルと簡易計測してみたら半分も無かったのだ。
何故ここかってぇと、俺言いペダルの「無駄動き(暴れ)」を左右するからなのだ。

Photo
毎度の雑略図であるが左2つがSpeedkingで、右2つが一般的ペダルの静止時と動作時のバネの様子のイメージだ。
確かに押しと引きの違いもあるがそれ以上に違ってるのがバネの伸縮量で、それぞれ赤と青で描いた部分の長さが倍以上も違う。
様々なペダルの知識を大して持ってはいないが、それでもSpeedking以外でこの部分がこんなに短いのにはお目に掛った試しが無い。

構造からの動作の差としてSpeedkingでは、
①バネの強さに対しての効きが弱い
②その効き方の変化が小さい(後述)。
一方一般的ペダルではその逆になり大差が出るのは、最初と最後でのバネ力が大きく変動する処だ。

具体的にそれが何をもたらすのかと云うとSpeedkingでは、
①バネ最弱以外の設定時は「ニュートラル位置保持力」が高い
②打点時でもバネ力の増加割合が少ない
となる。
因みに俺所持の1号機は調節ネジをフレーム底面まで緩めると、バネ力ゼロ以下まで行くが2号機はそこ迄到達しない。
製造時期に若干の差があるのかも知れないが元から個体差は多い様で、しかし実用上は殆ど差が感じられないという不思議ないい加減さ!?だ。

俺自身は「輪ゴム代替法」でリバウンド対応に少し苦戦する迄は全く気にならなかったが、必要な分は簡単に動いて要らん分は動かないって方が明らかに楽だった。
このニュートラル位置保持力を一般型で得るのもバネ力を強めるのは同じだが、同等にするには打点時のバネ力がやたらと強くなってしまう。
バネの伸縮量が多いから、強弱の差も大きくなってしまうのだ。

物理的見地から見ると「短いストロークに実は強いバネ」よりも、長いストロークに柔軟なバネの方が遥かに合理的だ。
だがこれは機械理論としての都合なだけで、「太鼓を鳴らす」観点からだと実は不自然とも言えるのだ。
例の俺言い「手と一緒」論で考えてみると、バチが自由に動けるのは「必要な時だけ」だからだ。

指の力の入れ具合等で随時適度に加減してて、マトモに叩けてるならそれはほぼ無意識でなされている。
ここが重要で足では「指で持てない」んだから、ホントはペダルにニュートラル位置保持の機能が無いと不具合なのだ。
しかも「踏む時」にはなるべく影響が小さいのが望ましく、一般型の現状はバチ持ちに置換すると単にゆるゆるかぎっゅっと強くかしか選べない。

個人的願望としてせめて図中の青部分の「長さ違い」位出してくれたらと思うが、製造サイドにマトモな演奏者が不足なのかお目に掛れて無い。

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